つわりとびじゅチューンと私
つわり。妊娠した人の約8割にあるといわれる不快な症状。
なんとなく気持ち悪い~入院措置が必要な人までその程度と期間にも個人差が大きいものである。
私は今現在三人の母であるが全三回のつわりは似ており、つわりのパターンから毎度男児だと確信を得ていたくらいである。
そして一番重かったと感じるのは三男のつわりであった。
私の場合、妊娠発覚が先かつわりが先かというくらい初期から症状があり、車酔いのような気持ちの悪さ、全身のだるさ、痰とよだれのようなものが永遠と出てくる。妊娠週が進むにつれ吐き気が出てきて実際に吐く。次第に口にできるものが減り、水すらも吐く……といった具合であった。(細かく書けばキリがない)
そんなつわりは日本ではそれ専用の特攻薬は今のところほぼない。
プリンペランという吐き気止めは出るが気休めである。(もちろん効く人もいるだろうが私には全三回、ほぼ効き目がなかった)
ツボ押しなどの方法もあるが、今私がこれを書いている現在もつわりで苦しむ妊婦は最終的に気合で一日一日を乗り越えているだろう。
特に初妊婦は出口のないトンネルを歩いて進んでいるような感覚だと思う。終わらないつわりはないのでなんとか頑張って!としか言えないのがもどかしいくらいである。
さてそんなつわりと戦う私も一時的につわりが和らいだものがあった。
それがびじゅチューンであった。
は?なにそれ?と思ったあなた。ぜひEテレを見てほしい。
以前から好きな番組であったがこの中の「いちご泥棒 大脱走」という作品がつわりに効果てきめんであった。
ポップなイラスト、カラフルな画面、コミカルなリズムと歌詞。いずれの作品にも共通していることではあるが、この作品も1分35秒という絶妙な長さも疲れなくてよい。
これを永遠にリピートしていた。冷静に考えるとちょっと病んでいるくらいに。でも助けられた。井上涼さんに感謝の手紙を書こうとしたくらいに。(結局書かなかったけれど、ある意味これが感謝状です)
まあこれが他の人のつわりに効くとは言えないのは十分も承知である。
しかし、あの時の私には効いた。
以来ウィリアム・モリスの「いちご泥棒」のモチーフを見ると手に取ってしまう。おまけにつわりを思い出し少しだけオェッとなるのである。