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vol.3 社会保険労務士試験の各科目の特徴

ご覧いただきありがとうございます。
前回の記事で社会保険労務士試験の難易度とその理由について書いてみました。今回は各科目の特徴について抑えてほしいと思うので、書いていきたいと思います!

どの科目が難しいの?

難易度ランキング(筆者の主観です)
第1位 労働に関する一般常識
第2位 労働基準法
第3位 社会保険に関する一般常識

上記ランキングは、勉強量、試験難易度、習熟度を考慮おります。
その上で、各科目の特徴を抑えていきましょう!

●労働基準法(★★★★)
労働基準法はまず初めに勉強する科目だと思います。内容自体は事例に即して考えることが出来るため習熟しやすいと思います。一方で、ボリュームがあるためテキストを一周するのに時間がかかってしまいます。また、試験では水物科目と言われ、年によって難易度が大幅に変わるため、細部まで勉強しても高得点が望めないことがあります。

●労働安全衛生法(★★★)
労働安全衛生法は労働基準法の括りで出題されるためそもそも出題数が多くありません。また、内容自体もボリュームがあまりないため何周もテキストを読むことが出来るので、習熟しやすいと思います。ただ、聞きなれない言葉や似ている言葉が多く、初めはとっつきにくい印象がありますので最初の壁を頑張って登りましょう!

●労働者災害補償保険法(★★★)
労働者災害補償保険法はボリュームもかなり多いわけではなく、労働法の勉強に慣れてきた頃にとりかかると思うので、他の科目の内容と組み合わせて習熟することが出来ると思います。多少、数字を覚える必要はありますが、勉強してて楽しい科目だと思います。一方で、択一式試験では7問中2~3問が事例問題であり判例から出題されるため、一筋縄で高得点が望める科目ではありません。筆者も痛い目にあいました・・。

●雇用保険法(★★)
雇用保険法は先の科目とはまた違った内容のため新鮮な気持ちで取り組めるのではないでしょうか。給付に関わる話など興味を引き立てられる内容が多いため習熟しやすいと思います。試験自体もかなり難しいことは少ないため勉強の成果が表れやすいと感じます。

●労働保険の保険料の徴収等に関する法律(★★★)
こちらの科目は安全衛生法と似てボリュームはかなり少ないです。にもかかわらず、択一試験では労災法と雇用保険法で各3問ずつ出題されるためコスパ◎の科目になります。労働保険料に関する内容が多いため実務をやっている方であれば勉強がほとんど不要かもしれませんね。ただ、選択式試験には無い科目であるのと、ここ最近難化傾向にあることを考慮して評価してみました。

●労働に関する一般常識(★★★★★)
名前のとおり労働に関する法律や制度の問題が出題されます。また、統計や白書の内容も出題されることがあるためどこをどれだけ勉強したら良いか判断がつきません。テキストに掲載の内容は理解しやいと思いますが、選択式試験で出題される内容は予測困難であり、それが原因で残念な結果になるケースも多々あるので最難易度で評価しております。なお、テキストの内容だけであればここまで難しくはありません。

●社会保険に関する一般常識(★★★★)
こちらも名前のとおり社会保険に関する法律と制度について出題されます。テキストに掲載の内容自体であれば習熟が困難ではないと思います。一方でやはり白書統計がどの部分から出題されるか予測困難なため合格するための難易度としては高めに設定しております。ただ、勉強してて面白いですし、実務との結びつきもあるため、楽しんで学んでほしいと思います。

●健康保険法(★★)
社会保険科目で一番理解しやすいと思っています。ボリュームはかなり多いですが、内容自体おもしろいので習熟も早いと思います。ただ、たくさんテキストを回さないと細かい内容を忘れてしまうので、習熟したら忘れないための反復学習をしましょう。試験自体も年によって多少の難易度の差はありますが、大きく変わることは無いため、勉強した分だけ成果に繋がる科目だと思います。

●厚生年金保険法(★★★)
こちらの科目もボリュームが多く、旧制度と比較するような内容もあるため健康保険法より難易度は高く設定しました。ただ、テキストをたくさん回せばそれだけ身につく科目でもあると思います。試験の難易度も年によって変わることはほとんどないと思います。また、おもしろいことに試験問題を解いてて、確信を持って正解と言えなかったけど、蓋を開けてみると正解していたなんてケースもよくあるそうです。確かに、文章がかなり長いため間違っている箇所が複数あり、そこから必然的に正解を導けているのかもしれないですね。
加えて他の社会保険科目と内容が似ているところもあるのでシナジー効果が得られそうですね!

●国民年金保険法(★★)
厚生年金保険法よりボリュームが少なく、他の社会保険科目と内容が似ていることもあり難易度は低めに設定しております。また、年によって難易度に差が出ることも少ないため、成果が結果に繋がりやすいと思います。やはり、こちらの科目も反復復習が必須になります。

いかがでしたでしょうか。こちらは筆者が数年受験して感じた難易度のため人によって意見が分かれると思いますが、総じて言えるのは、反復学習はかならずやりましょう!偏り学習だとせっかく身につけた知識が抜けてしまうので好き嫌いなく勉強していきましょうね!
最後に参考として、令和6年度試験の各科目の得点分布のリンクを貼っておくのでこちらも確認してみてください!
得点分布.pdf(厚生労働省HP参照)

最後までご覧いただきありがとうございました!

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