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マイクタイソン対ジェイクポール感想 タイソン本当に良く頑張った!
日本時間11月16日(土)、米テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで、マイク・タイソンが2005年6月以来、約19年ぶりの公式戦(8回戦)で、ジェイク・ポールに判定負けを喫した。スポーティングニュースではリアルタイムライブ速報で伝えた。
タイソンは19年ぶりの試合であり58歳で久しぶりの試合となる、19年前の試合では中堅選手に惨敗を喫しており全盛期の面影は見る影も無かった。
かたやジェイクポールは前戦でも総合格闘家のマイクペリーを6ラウンドKOで倒しており、
他にも総合格闘家のネイトディアス、UFC殿堂入り王者アンデウソンシウバ、
元UFCウェルター級王者のタイロンウッドリー、ONE元ウェルター級王者ベンアスクレン
等早々たるメンツを破っており、ディアス以外のメンバーは全員KO負けを喫している、
27歳のジェイクはYoutuberという肩書きを利用して素人という立場を一応取ってはいるものの実力じたいは完全にトップクラスであり(そもそも王者クラスを複数破っている時点で最早Youtuberとして扱うべきではない)58歳のタイソンが戦うにはあまりに荷が重い強敵である、
試合のオッズでもジェイク有利と出ていたが実際はそれ以上に差のある試合だった
歳を取るとスポーツで勝てなくなるのはいつの時代も同じだが基本的に50歳を超えて20代に勝ったという話は古今東西聞いた事がない、テニスの世界で過去に50代の男と20代の女性が戦い男が敗れた事で女子テニスの賞金額が上がった事からも分かるように50代というのは最早女子選手にすら遅れを取る年齢なのだ、
ましてやボクシングである、相手は男で総合やUFCの元王者を倒しまくってる男、いくらタイソンでもまともに勝負にはならないのでは?と思っていた。
タイソンが不利な要素は他にもある、タイソンの全盛期は19歳〜20歳くらいの頃であり最年少王者記録も今だにタイソンが持っている、言うなれば
タイソンは超早熟なのだ、タイソンは90年代半ばには全盛期の面影を失って全盛期なら確実に負けなかった相手にもKO負けするようになっていた
殆どの人間はタイソンが引退した時でなく、更に昔の全盛期を思い浮かべているわけで、引退してから19年もブランクのあるタイソンがまともに
試合等出来ないのではないか?と自分は思っていた。
タイソンの不利な所ばかり羅列してはいるものの
なら何故タイソンはこの試合を受けたのか?という疑問が湧いてくるが筆者の予想ではタイソンから見てジェイクは極めて相性の良い相手だったからではないか?と予想している、
ボクシングを長年見ていれば分かると思うがボクシングには当然スタイルや戦略がありそこからくる相性がある、今回のタイソンの対戦相手であるジェイクは見た目こそ全く異なるが、全盛期のタイソンが最も得意にしてきた、脳筋パワー型の黒人ボクサー達、いうならばお得意様とファイトスタイルが酷似しているのだ。だからこそ脳内イメージ的にもタイソンは本来なら勝負の土俵にも上がれないハンデマッチの土俵に上がってしまったのでは無いか?と筆者は想像している、
技術的な部分では語る部分は特になかったが今回の試合久しぶりに本当に感動した。見る目の無い素人がTwitterなどで、ジェイクがポイントをピックアップして無難に判定勝ちと描いていたが、ウッドリーを一撃で沈めた強打をフルスイングで撃ち抜くポールのパンチをタイソンはウィービングやダッキングで丁寧に避けていた。タイソンは少なくともウッドリーより遥かにディフェンス面では優れていたのだ、
270発のパンチの打たれ喰らったのは90発程で当たったパンチも直撃は少なかった。
攻撃面では流石に下半身の衰えとバランスと復元
バネと柔軟性の喪失からくる射程距離の減少
フットワーク、パンチ力の喪失、スタミナ、スピードの衰え、元々低かったフィジカルの更なる低下等、ありとあらゆる能力が3段階くらい落ちていた。自身がタイソンの惨敗を予想した理由の一つにタイソンのフィジカルの弱さがある、タイソンは実は全盛期でもフィジカル的にかなり際どいラインで強豪と戦ってきた選手であり圧勝した試合でも実はフィジカルでは負けていて押し込まれている事も少なくなかった。そういった理由からジェイクにもフィジカル負けして直ぐにでディフェンスが決壊してしまうのでは無いか?と思っていたがそこもタイソンは良く鍛え込んでいた。
タイソンが攻撃出来なかった事は仕方がない
加齢でバネを失い射程が短く、フィジカルでも負けており、58歳でスピードも遅いタイソンがパンチを当てるにはカウンターを取るしか無いのである、それもフィジカル負けしているのでリスキーなタイミングで無いと当たらない、ジェイクもタイソンに起点のジャブを避けられるしタイソンがカウンターを狙っているので中々攻められない
塩試合気味になったのはそれだけ両者が真剣だったからだ、
敗れはしたがやはりタイソンはタイソンだった
本当に強かったと思う、今日はひとまず休んで欲しい