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人間みんな、ないものねだり。

昨日のこんな話を聞いた。

私は病院の医療事務として働いているが、先輩がある患者さんを対応した時に、患者さんが泣き出してしまったらしい。

患者さんへ渡した書類に印鑑が押されておらず、完全に私たち事務のミスなのだが患者さんは「先生が私の障害を認めていないから、押していないのかと思った」と言っていたという。

しかも「私も自分の障害を認めたくないから、先生と同じ気持ちなのかなあ」と少々返答に困ることを言ったらしい。

さらには「家族と一緒にいるのがつらい。これから郵便局に行くんだけど、そこから飛び降りてしまおうかな」と大変返答に困ることを言ったときた。

「病院で働きたいけど、健康診断で引っかかるから働けないんです」とも言っていて、そこで家族らしき人が「何?どうかしたの?」とキツめの口調でやってきたらしい。

話はここで終わり、先輩もたいそうびっくりした様子だった。

この話を聞いて私は
「人間って、ないものねだりなんだなあ」
「今の私って結構幸せなのかも。感謝だな」
「人間ってどこまでいっても満たされることはないんだろうな」と思った。

ないものねだり。
私は働けているが、その分ストレスが溜まり、好きなことややりたいことに時間を割きたいと思っている。

一方患者さんは、働きたい気持ちはあるのに働けない。これはもう、なんというか無情な話である。

その患者さんと比べる形になってしまうが、私ってかなり恵まれてるなあと思わざるをえない。

働ける場所もあって、家族も優しく、友達もいて、将来の夢もある。ここで改めて、色んな事に感謝しようと思う。

自分の現状に感謝しつつ、どこまでも満たされない人間の欲望はなんとめんどくさいんだろうとうんざりする。



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