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EASYを読んだわたしの話

今市隆二さんの写真集EASYをみてきました。バイクとおれ!みたいなことしか情報がなかったので「なるほど、バイクとおれ!みたいな写真集なんだろうな」と単純な思考でこの本をひらいたわけです、心構えゼロですよ。なるほど、バイクとおれ!でもあるんですが、そんな簡単な話じゃなさすぎる。
以下、わたしのものすごく様子のおかしな感想文です。

物語はデニム姿の今市隆二さんが岩肌むきだしの場所にやってくるところから始まる。相棒が走れないときには押して、ふたりで。38-39の見開きの写真は、相棒と談笑しているように思える、いい写真。そんな物語のはじまりかた。
ぽんぽんぽんと差し込まれる、スタジオのふたり、チームの皆。これは私の中では過去のふたりの思い出とか記念とかそういうようなものに見えていて、いろんな季節をふたりで過ごしてきたんだなあという気持ちになる。
84 展開
相棒をどこに置いてきたのか分からないけれどここからひとり、汚れるのも気にせず砂のなかをざくざくと歩き寝転びレザーにも砂が飛んでいるけど気にならないみたい。108がなにかを察知して起き上がった犬みたいだと思ったけれど待っていた誰かが現れたのかもしれない。とにかく、誰かがいるという空気と艶めかしさがすごい。相棒の目の届かないところでなにをやって、と思ったら130-131の相棒が真っ赤だ、ほら怒ってるよ。
相棒が怒っているのも知らず、日が暮れ夜がやって来る。草の上に敷かれた絨毯のうえでギターを弾く、誰かが持ってきてくれたギター。昼間、確かに手ぶらでやってきたはずなのに。ころりと投げ出された手足、無防備な笑顔。翌日どんな顔して相棒のところに戻ったのか知りたいし相棒に愛想つかされても知らないよと思ったところで142、一転モノクロの現実世界。やっぱりお前しかいないよとでも言っていそうな写真たちだった。


バイクとおれ!という情報のみでみるには心臓強化が足りない写真が並んでいて、芸術作品ですから!といわれたら「そりゃそうなんだけどちょっと待ってほしい!!!!!」という気持ちで五万回深呼吸したし神に感謝もした一冊でした。今市隆二さんのこと、男性だとか女性だとかより人間として美しい生き物としてみている節があるんですけど裸体をみたときにもほんっとうに美しくて圧倒されてました。とかいってますけど115のファースト尻でちゃんと全細胞爆発してますからね。そりゃ無理だろ。ピィヤ!って小島よしお仕草も飛び出したし怖がりの犬は後ずさって私と距離を置きました、当たり前です。あのページをみてから次をめくるのが本当にすごい緊張感でした。あいだに二枚挟んでくれて命がたすかりました。そんなわけで私は120-121をみてなんとか踏みとどまって「すげえ綺麗だ!」と叫んですっかり気をぬいたわけです。ばかだなおめえ、129に真打が待っているとも知らないで。おかげさまで二度目の小島よしお仕草も飛び出しました。すごかった。よくツイートしなかったなと思う。ほんのわずか残っていた理性が「これは本当になにも知らずにみるべきものだ」と判断したのだと思います。わたしの理性えらい。HMVのはやすぎる配送、こういうときにすごく困る場合もあると今回知った。早すぎたよHMV。ありがとう。
冷静になってからまたみていたとき、隆二さんの裸体のあとのバイクが真っ赤っかなの、分かるってなった。激おこの相棒。自分はどこかに置いてこられてね。

最後のバイクにまつわるインタビュー、今回は気持ちがいいくらいに三代目のことやメンバーのことなどには触れていなかった。前回のおみちゃんのエッセイのアンサーがあるかなあとか思っていたけれど、今はもう写真集にその答えを載せる必要はないんだと思った。必要なことは話をしているんだと思う。それって、なにより嬉しいし最高だなと思った。

最後にわたしの個人的に特に好きな写真たち
1(中表紙)全部見終わった後にみると「そこに置いていかれたんねw」という気持ちになる
49 顔にかかる髪も表情もすべて好き
56 そんなことはないのは分かってるけど脳内の効果音は「もた…もた……」です
106 ハーーーーーーーー無理!!!
126-127 無理
129 中目黒に銅像たててください
132-133 無理
136 無理 無防備
154 長髪の色気を残してくれて本当に嬉しい