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ダンスクラブへの招待状 vol.5 メモ:ダンスと「mono」について

ダンスと「mono」について

主宰のおにぎり海人曰く、「mono」はモノラルの「モノ」らしいです。私は普通にアイテム的な「モノ」として考えて提案したはずなのですが。というかmonauralなのでスペル違いますが。

おにぎり解釈でアイテムなモノを「item」の表記にしていたら本企画は「ことば アイ くうき」になって、公演の感じも変わっていたかもしれません。なんて裏話があったりします。

ライスボールダンスクラブへの招待状もvol.5まできました。vol.2~5は7月になってから追われるように書く始末でした。

私は集客のためにこのnoteを書いているはずなのだけれど、公演前日に書いてどうすんだって話なのですが、それでもなかなかうまく、計画的に動くことはできません。

解像度を高く、整理がついていて、洗練されたものを、提供したいと思っても全然うまくいかずに、一つの吐き出し口からからぐちゃぐちゃになった思いや言葉を形にしている。

そんな自分達の不器用な行為と活動自体が、側から見たらモノラルなものであったりするのかもしれない。っていうのは今になって後付けで考えたことでしかないです。

おにぎりが口にする「モノラル」はきっと、コンテンポラリーダンスを「ことば」「もの」「くうき」の三つの視点で上演した先に劇場で見られる「なんか、グチャっとした空間」を指すのだと思います。

演劇のことばとダンサーの身体、ダンサーのアイデンティティと現代社会との対峙で混沌とした空間が、「もの」の上演が終わった後に「 monaural 」なダンスクラブとしてひとつにまとまる。…そんな景色を夢見ていたのかなあ、となんとなく思います。

ダンスと「もの」について

個人的な見解ですが、ダンスを鑑賞する際、あるともっとも嬉しい補助線は「もの」かもしれません。「もの」が持っている情報に頼ることができるから安心感がある。

語りすぎず、余白があって、こちらのいろんな読みを拒絶しないでただそこにあることが、意味を探ろうとしすぎる私のような人間にはちょうどいいのだと思います。

ダンサーの洗練された「もの」を扱う技術に驚き、考えられた「もの」の配置に美しさを感じ、さまざまに見立てられた「もの」から楽しさも恐ろしさも感じることができる。

言葉を介さず、されど退屈ではなく、「もの」と「ひと」が織りなすスリリングな関係性の変化を楽しんでいる間に、カタルシスあるシーンが訪れて終わる。考えても考えなくても楽しむことができる。

オカダヒロエさんとさかさ舟。「もの」チームで上演していただくおふたりは普段から「もの」を使用した作品を創作しています。異なるのはオカダさんがコンテンポラリーダンス、さかさ舟が現代サーカスの分野に属するアーティストである点です。

オカダさんは「もの」と身体を配置するセンスに卓抜したものがあり、見ているとまるで好きな映画(ジャック・タチやロイ・アンダーソンの作品のように、整然としつつどこかとぼけた空気を纏っている)のコンテを眺めているような気分になれます。

さかさ舟は、Bチームの感傷的な「ことば」や物語ととひりつくような「くうき」と舞踏とは好対照をなすように「もの」をフラットに「もの」として扱う。「もの」に身体を沿わせ、くぐらせ、遊ぶ技術が洗練されていて、それだけでも楽しめる。さらに、遊ばれていた「もの」が手放され、舞台上に置かれていくことで劇場とは異なる世界の風景が広がっていくのが気持ちいい。

鑑賞した後、劇場から踏み出す一歩を少しだけ良いものにしてくれる(ここ数日の猛暑だと外に出るのは憂鬱でしかないかもしれないですが……)ような作品たちだと思います。

こまばアゴラ劇場を「ことば」「もの」「くうき」について考える三つの作品でもって「monoral(?)」なダンスフロアに変えるショーケース。

オドリバ ライスボールダンスクラブ「ことば mono くうき」はいよいよ今日から開幕です。

関係者一同、皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

詳細はこちら↓から

ライスボールダンスクラブ
▽▲『ことば mono くうき』▲▽

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オドリバが複数の振り付け家を招いて行う
ダンスショーケース、もしくはダンスクラブ。

今回は「ことば」→「くうき」→「もの」3つの視点を通じて、劇作家、振り付け家、舞踏にバンド、現代サーカス等様々な人を巻き込み、演劇の劇場をコンテンポラリーなダンスフロアへとフェードさせます。

お楽しみに。
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7/13-16@こまばアゴラ劇場

▽▲参加陣▲▽
【Aチーム】
「ことば」 児玉健吾(かまどキッチン)

「くうき」 DANCE PJ REVO

「もの」 オカダヒロエ

【Bチーム】
「ことば」 エリア51

「くうき」 神田初音ファレル(オフワンズ)

「もの」 さかさ舟

▽▲日程▲▽
【Aチーム1st】7/13(木)19:30開演
【Aチーム2st】7/15(土)14:00開演
【Aチーム3st】7/16(日)17:00開演

【Bチーム1st】7/14(金)19:30開演
【Bチーム2st】7/15(土)18:00開演
【Bチーム3st】7/16(日)13:00開演

▽▲チケット▲▽
一般 3,500円
U 25 3,000円
高校生以下 1,500円
チケット半券提示で500円割引き
(高校生以下は除く)
*当日券 各500円増 

▽▲会場▲▽
こまばアゴラ劇場
▷アクセス
渋谷から京王井の頭線各駅停車で2駅目、「駒場東大前」駅東口から徒歩3分

ご予約はこちらから
https://www.quartet-online.net/ticket/odoriba202307

公演詳細URL
https://odoriba-rice.com/next


この記事を書いた人
佃直哉(オドリバ|企画 劇団かまどキッチン|主宰、企画など)

公開前に読んで確認してくれた人
渡邊結衣(みちばたカナブン・演劇ユニットにもじ|主宰、制作、作演出)

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