ドラムトラック(オーディオ)をMIDIに書き起こす際、特にベロシティを細かく表現するための効率的な方法を説明し、必要なツール、チェックリスト、アイデアを紹介します。
1. 方法の概要
オーディオからMIDIにドラムを起こす場合、主に以下の方法が考えられます。
A. 専用ソフトウェアまたはDAW機能を使う
多くのDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)にはオーディオをMIDIに変換する機能が備わっています。特にドラムトラックのようなパーカッシブな素材は、比較的精度よくMIDIに変換可能です。
Ableton Live や Logic Pro には、「オーディオからMIDI変換」機能があり、これを使うとスネア、キック、ハイハットなど異なるドラム要素が自動で認識され、MIDIとして出力されます。
Melodyne のようなソフトウェアを使うと、オーディオを細かく解析してMIDIに変換し、さらなる編集が可能です。
B. オーディオをマニュアルで解析しMIDI入力
専用のオーディオ解析ツールを使わない場合は、耳で聞きながら手動でMIDIを書き起こす方法もあります。これには時間がかかりますが、非常に精密な結果が得られます。
C. AI技術を利用
近年、AIベースのソフトウェアも開発されており、ドラムトラックを自動的にMIDIに変換することができます。例えば、Hit’n’Mix Infinity などは音を成分に分解し、それらを編集可能なMIDIに変換します。
2. ベロシティ(音の強弱)の細かい表現
細かなベロシティを再現するには、オーディオデータのダイナミクスを的確にキャプチャし、適切にMIDIのベロシティ情報として反映させることが重要です。以下の方法でベロシティを調整します。
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