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ついにその日がやってきた(中国工場撤退の厳しい現実3)
日本は中国進出で何を得、何を失ったのか?
私はかつて中国で働くひとりとして、日本人は、また日本の企業はなぜ母国を捨て中国で経済活動をするのか、またしなければならないのか?単純な疑問がぬぐい切れなかった。
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発展、支え られてきた。ここは終日観光客や買い物で上海市民 が集り賑わっている。
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情景が目に入ってくる。 そのアンバランスな対比は上海の急速な発展ぶりを象徴 している。
日本の企業はこのような中国の大都会を中心とした富豪層の消費者を市場として捉え、2000年代初めには、日本の各企業は、これから更に伸びる消費需要を支えるため、中国という大きな市場を獲得しようと目の色を変え模索し続けていた。
また、日本の製造業は、人件費の低さや優遇税制に魅せられて、中国に生産拠点を移転させて来た。このことが、日本の「デフレ不況」が長期化している大きな要因となっている。低コストで生産できないから、国内では思うように利益が得られず中国で生産して輸入するという行動をとる企業が増えたことで、日本の「デフレ不況」がさらに長期化していったのである。
ところが、今後中国への製造拠点の移転は、中国からの輸出拡大で悪影響を被る諸国の反発で思うような生産(輸出)は将来できなくなるだろう。さらに中国籍企業が技術の移転を受けて成長、競争力をつけていけば、それと競合する日本企業は中国市場からも退出せざるを得なくなる。
日本企業は、本拠地である日本の経済を悪化させたり生産基盤を廃棄し犠牲を払っても中国で得られるものはなにもないのである。日本の将来を考えたとき、あまりにも企業戦略がなさ過ぎたのではないだろうか。
中国にすべてを吸い取られ、力負けして命からがら日本に戻っても、荒廃した日本国が残されているだけなのである。個別企業の利益にも、日本経済の回復にもつながらない「製造拠点の中国への移転」は国策によってすぐにでも止め、「国内回帰の政策」をもっと推し進めるべきである。
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