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【後編】Pluto EP11の感想

はじめに

NamtanとFilmが主演を務めるタイGLのPluto。
Aioonの書いた小説は出版間近。Mayからご褒美をもらった翌朝、記憶を取り戻したOomから迎えに行くと連絡を受けるMay。
"ずっと一緒に居られる場所"へMayを乗せてOomは車を走らせます。
ずーーと涙が止まらないEp11後半です。

怒涛の展開なEp11前半はこちら。

Oomがすこしへん

Mayを乗せて走るOomの車は川沿いで停まります。
急いで車から降り、走って逃げるMay。
「May!」と追いかけるOomは転んでしまいます。
逃げなきゃって気持ちもあるけどOomを見捨てるほど情がないわけじゃありません。

大丈夫?
もう逃げなくていいの?

Mayは辺りを見まわしながらOomに尋ねます。
「Oomがどうしてこんなとこに連れてきたのか分からないけど…Aiが来てくれる。もうすぐ着くわ。」

Oomはゆっくり立ち上がりひとりごとのように話します。

姉さんはMayのこと、すごく愛してるんだろうね

「一体なにがしたいのOom?」とMay。
Mayの質問には答えません。だいぶ様子がおかしいぞ。大丈夫かOom…

この川、何だか不思議よね

「美しく見える時もあれば、時々怖くも感じるの」
Mayも辺りを見まわします。夜の川は少し怖い雰囲気です。
「相反する感情が同時に存在するなんて、これまで理解できなかったーー

Mayを愛するまでは…
…!

「May!」走って来たのはAioon。Mayの手を取り、大丈夫?と声をかけて、Oomに尋ねます。

Oom、一体なにしてるの?

Aioonの言葉に言い返すOom。
「何してるって?それは私が聞きたいわよ。姉さんこそ何してるの?」

私がMayを愛してるって知ってるでしょ!

叫びなから言い返します。AioonはMayを見やりOomに答えます。

でも、MayはOomを愛してない

「そうね…私の事なんて、誰も愛してないわ…」と呟くOom。

そんなことない。おばあちゃんはOomを愛してる

なんでそんな事言うの?」とAioon。
そうだよ、Oom。なんなら、おばあちゃんはOomの事ばっかり気にかけてるじゃん!とわたし。

「嘘よ。姉さんは何も知らないのね…」
Ep11前半で出来たシーンです。おばあちゃんから絵本を貰ったOom。

たくさん勉強して

「Aiみたいに、自分のことは自分でちゃんと出来るようになるんだよ?」とおばあちゃん。

いいかい?

Oomはこの時以外にも、こうやってAioonと比べられていたのかなぁ。
「おばあちゃんは姉さんがひとりで生きて行けるって知ってたから心配してなかった。…でも、私は弱かったの」と涙を流します。そして、微笑んで続けます。

でも、幸運なことに私を愛してくれる人を見つけた
私のガールフレンドになってくれる?

でも結局、Mayが愛したのは姉であるAioon。私はこんなにMayを愛していたのに…と泣きながら語るOom。

Mayが前を向くきっかけ

入院中のMayの様子。

Metaweeの容態は?

TonがMayの担当医に尋ねます。「身体は問題ないですが、精神的にはあまり…」

その会話を耳するOom

OomはJanにMayのことを相談します。
「私はMayに怒ってるの。でも、あんな姿の彼女は見ていられない」とOomは泣きながら話します。

「OomがそばにいてMayを支えてあげよう?」とJanが言うも、私は…と言葉に詰まってしまうOom。

姉さんの代わりなんて耐えられない

Mayを愛してるけど、顔を見るのは辛いの…

どうしたらいいの、Jan?

Mayが愛してるのは姉のAioonだと知っても、Mayを愛してる気持ちは変わらない。助けになりたいけど彼女に会うのは辛い。Oomの気持ちがグルグルしてます。

Oomのしたいようにすれば良いよ

…そして、OomがMayを立ち直せるために考えた方法があの病室での会話。

あなたが愛してるのは
Ai-oon
わたしの双子の姉よ

このシーンは本当にびっくりしました。Ep8と全く同じセリフのシーンです。Ep11はOomの視点からのものでEp8はMayの視点(声を聞いてイメージした姿)なんじゃないかと思います。
あの時はOomの言葉の意図が分からなくて(わたしも)混乱してましたが、今回Ep11を見てOomがどんな気持ちでMayに伝えたのかクリアになりました。

参考までにEp8の同じシーンを載せておきます。

あなたが愛してるのは
Ai-oon
わたしの双子の姉よ

…双子の姉よ」とOomが伝えたあと、わたしが地味に傷ついたMayの手を振り解くシーンも、ほんとはこんな優しかった。
振り払ったんじゃなくて、つらくて手を離したように感じます。

Ep8の会話をOomの視点からなぞります。
「その初恋の人に、一生に一度は会ってみたいと思わない?」と尋ねるOom。

何がしたいの?

Oomが1番伝えたかった事。

戦って欲しい

こんな風に弱気にならないで。かつてのMetaweeに戻りましょう。

それが出来るなら…

震える声を頑張って制し、言葉を続けるOom

私は退くわ。あなたと別れてあげる

我慢していた涙が頬をつたいます。がんばれOom。

「もしあなたが本当にその人じゃないなら、今すぐ別れて欲しい」とMay。

今すぐ別れて欲しい

"別れて欲しい"の言葉に溢れてくる涙が止まらないOom。あぁOomが泣いても泣いちゃう。

涙を拭い…覚悟を決めます

これでMayに嫌われてしまうだろう。だけど、代わりにMayはかつてのMetaweeに戻ろうと前を向いて生きようとするはずだと。

私たちはお互い、そんなに愛してなかったかもしれない

でも、あなたみたいな人を姉に差し出すほど私は残酷じゃないの」

代償を払わなきゃ

「あなたには簡単すぎるでしょ?May。あなたは自分のした事の代償を払わなきゃいけないわ。」

Ooooom!!!!!!!あーーつらーーい!!!

Tonと一緒にAiを見に来た日
Mayは前を向いて生き始めた

Oomの心を代償にした作戦はうまくいきました。

Paulの存在

あっという間に弁護士Metaweeに戻ったMayと会ったあの日もOomは心を痛め泣いていました。

ひとりで泣くOom
ハンカチを差し出したのは…
僕のハンカチが嫌だったら

そこのコンビニでティッシュを買ってくるよ」と声をかけたのはPaul。「いつも聞かずに買ってくるじゃない…」とOom。PaulはこうやっていつもOomを慰めていたんだね。

ひとりで泣いてほしくないんだよ

Oomを愛してくれる人、Paulです。

Paulはここで私に結婚を申し込んだの
Paulの思い出をたどるOom

「この川。美しいけど、どこか怖い感じがすると思わない?」とOomは尋ねます。

僕がいるから怖がらなくても大丈夫だよ

にっこり笑うOomに、Paulは片膝をついてプロポーズをします。

Oom、僕と結婚してくれる?

驚きつつも嬉しそうな顔で「はい」と答えるOom。
そこへ大きなバラの花束とカメラのフラッシュ。

君に

花束を受け取りながら「全部準備したの?」と嬉しそうに尋ねるOomに「君との思い出は全部残しておきたくて」とPaul。幸せな瞬間ですね。

でも彼はもうこの世にいない。あぁ…
写真を見つめ、何度もPaulと呼びかけるOom。

あなたのこと思い出したわ、Paul

写真を胸に抱きしめます。Oomの声が切なくてつらい。ずーーっと泣いてるわたし。

Oomの気持ち

姉さんにMayと別れるようお願いしたのは

私が浮気してるって、姉さんに知ってもらうため。そうすれば、別れに行く姉さんはMayを傷つけることに罪悪感を感じると思ったから」

「そして、May…」とOomはMayを見つめて、続けます。「もう会いたくないと思ってたけど…

それでも幸せでいて欲しいって思ってた

Oomの言葉に困惑している様子のMay。ずっと嫌われていると思っていたOomからの言葉です。

「でも、実際に離れてみてーー

まだあなたを愛してるって気づいたの

Mayも堪えきれず泣いてしまいます。

「姉さん、私はまだMayを愛してるの」

Oomはその場に泣き崩れてしまいます。

結婚式の夜

スマホを充電するOom。結婚式の当日です。

「ついにきみが僕のものになった。すごく嬉しいよ」とPaul。ちょっとほっぺが赤く酔っ払ってます。「大丈夫?たくさん飲んでたでしょ?」とOom。幸せそうに見えます。見えるよね?そこへPaulのスマホに着信。

知らない番号からだ

「こんな遅くに誰だろう…」と不思議に思いつつそのまま電話に出るPaul。電話をかけてきたのはーー

Paulさん、Oomからのメッセージを聞きました

彼女は大丈夫ですか?」とMay。

ああーーーーー!あの時のMayだったのかぁー。
Oomのスマホは充電が切れていて、Mayは空港でSIMを無くしています。
MayはTonから借りたWi-FiでPaulへ電話をかけたので、Paulのスマホには知らない番号からの着信が残ってしまったのか。

すごいな…全部繋がっていきます。この点と点が線になる瞬間は気持ちいいですね!

「Mayさん。Metaweeから君にだよ」とスマホをOomに差し出すPaul。

どうしてMayがPaulの番号知ってるの?

そう尋ねつつスマホを受け取りますが、Mayと話すのをためらうOom。その姿を悲しそうに見つめるPaul。

もしもしMay

Mayが車の中で聞いたシーンのOomの視点です。

Aiにあなたと別れるよう頼んだって

伝えたかっただけ。もし、彼女が行けば私たちがもう終わったって分かるでしょう」

これから、あなたが誰と一緒にいようが
私には一切関係ないってこと、分かっておいて

涙を堪えてMayに最後の言葉を伝えます。あの電話の向こうで、Oomはこんな顔で話していたんだね。泣いちゃうよ。

Mayと会話を終えてPaulにスマホを返すOom。
泣きながら自分のスマホを開くOomに「何してるの?」とPaulが尋ねます。

Mayとの思い出を全部消すの

あぁだからOomのスマホにはMayに関する情報が何も残ってなかったのか。

その様子を見つめながらPaulは話しかけます。
「でも、消せない場所がひとつだけある。

きみの心の中

その言葉を聞いて涙が溢れてしまうOom。Paulはそっと、その場を後にします。Paulもつらいです。
愛してる人が別の人を想って泣いてるのなんて見ていられないよ。

「どこに行くのPaul?」とOomが声をかけます。

心配ないよ

愛してるOom。僕はどこにも行かないよ」とにっこり笑うPaul。どこまでも優しいですねPaulは。

「ただ、きみにひとりなる時間を少しあげたくて…
と言葉に詰まるPaul。
昔から、君が泣いてる姿を見るのは嫌なんだ」と続けます。

泣き続けるOom

でも、今は…僕じゃない誰かを想って泣いている

胸が苦しくて死んでしまいそうだ

そのまま部屋を後にするPaul。
Paulの悲しい笑顔が胸に刺さります。あぁーなんでみんなそんな可哀想なんだ…。

Paul

「Paul、Paul」と呼びながらOomも後を追いかけます。

Oomの呼びかけにも止まらず、車へ乗り込むPaul。
「どこへ行くつもりなの?」と尋ねるOom。

私も一緒に行くわ

そして、2人は車へ乗り出発してしまうんですね…。

車の中。
「どうして着いてきたの?」と尋ねるPaulに「お酒を飲んでいたから。ひとりにしたくなくて」とOom。

ははっ…

「それで、今は僕の心配をしてるの?」
さすがのPaulも皮肉な笑みになってしまいます。

僕たちの結婚式の夜にMayに電話したんだね

きみはまだ、彼女の事が忘れられない…」

Paulもとてもショックを受けています。「やっと僕のものもになった」とOomとの結婚を喜んでいた矢先、実は元カノと連絡を取っていたなんて、しかも結婚式の日に。Paulが気の毒過ぎます。

「どうしてほしいの?私だってこんな風になりたくない。

できるなら、あなたのことだけ考えていたい

PaulがOomへ尋ねます。「もう一度、きみに決めてもらう。

彼女のもとへ戻りたい?

Paulを見つめるOom。
その時、前から近づく対向車のライト!

…!
あぶない!

最初から間違ってた

「Paulは死んじゃった。私を愛してくれた、たったひとりの人はもういなくなっちゃった」と小さい子どものように泣きじゃくるOom。

May、あなたがいなかったらPaulはまだ生きていた

Mayを見て泣き喚きます。

「Mayが私を好きにさせなければ、私は今でもPaulを愛してた!」

彼を失うこともなかった!

落ち着いてOom!落ち着いて!と慌てるわたし。

「じゃあどうしたらよかったの?」
Mayも泣きじゃくりながらOomへ言い返します。

Oomを守ろうとしたけど、
結局、そのせいで目が見えなくなった

「騙されて、何度も捨てられた」

Oomだけが辛くて苦しかったわけじゃありません。

MayはAioonへ向き直り、嗚咽を堪えてなんとか続けます。

Aiがわたしのところに来たのは…Oomのせいで
Oomのせいで私は拒絶されて
Oomのせいで私から離れていった

Oomの言葉を借りるならMayの言い分もこうなります。 

しょぼくれるOom

Mayの気持ちは収まりません。涙を流しながら続けます。「私が何を望んでるのか、聞いてくれた?」

私が誰を愛してるのか、聞いてくれた?

Oomも言葉をつぐんでしまいます。OomがMayを愛してるのは痛いほど伝わってきます。だけど、Mayの気持ちは?本人の気持ちを置き去りしたままです。

分かったでしょ、Oom

Mayはこんなの望んでない。

最初から間違ってたんだよ…

Mayを許して、もう一度やり直そう」とAioon。
Aioonらしい言葉だと思います。誰かを悪者にするんじゃなくてみんなが幸せになる方法を探そうと。

でも、Aioonの言葉に納得できないOom。

「あんなことがあったのに、まだ彼女の味方するの?」 

Oomの精神状態が悪いことを鑑みても、AioonとOomの違いがよく出ています。Aioonは愛してるから許せるけれど、Oomは愛してるから許せない。

そうよね…

「姉さんはMayを愛してて、Mayも姉さんを愛してる。でも…

私のことは誰も愛してない

Aioonは「そんなことない」とOomに近づき手を差し伸べますが、Oomはそれを振り払います。緊張する空気。

うそよ。

「姉さんはMayを愛してる。」
「私のことは嫌ってる。」

私を責めてるんでしょ?

だんだんとヒートアップしていくOom。

姉さんが、私を選ぶことなんて一度もなかった

「そんなことない」とAioon。Oomとは対照的に静かに答えます。

そんなことあるわけない

Aioonは最初からOomを愛しててずっと変わらない大切な妹なんだよ。Oom!!!

どちらを選ぶの

Oomの視線がMayを捉えます。そしてAioonに尋ねます。「じゃあ選んでよ。私か、それとも…

私の人生をめちゃくちゃにした人か

うわぁあーーーーなんなの、その二択…。やめてよ。

Oomの問いかけを聞いて涙が溢れるMay。
「Aioonのことよく分かってる」と伝えあったあの時と同じく、この時点でMayはAioonの選択が分かっていたのかもしれません。

埋め合わせをするって約束したの覚えてる?

あぁーそんな…ここであの時の約束を出すなんて…。
Mayと別れてくるようにお願いしたときに持ち出した約束。

Ep1.何度も出てくるこのシーン

結局、今でもAioonはOomのお願いである"Mayと別れる"は守れていません。

もしMayを選ぶなら…

もう二度と私に会えない」とOom。眉を寄せて困惑するAioon。涙が溢れます。

Oomは続けます。

でも、もし私を選ぶなら…

Mayにはもう会えない」

辛い表情のMay。わたしの心も痛いです。あーーーそんな…。むりむり。

Mayを振り返るAioon

私を選んでよ!なんて言葉は言えないMay。祈るように力強くAioonを見つめます。

視線が揺れてAioonの心も揺れ動いています。Mayを失いたくない。けどOomも失いたくない。

その様子を見ていたOomが呟きます。

ほらね?

「姉さんはわたしを選ばない…」

葛藤するAioon
悲痛な表情のMay
絶望するOom

「姉さんは私を選ばないよ…」今にも消えてしまいそうな声でOomが呟きます。そして覚悟を決めたAioon。

選ばなかったことなんてないよ、Oaboom

そして、ゆっくりとOomへ歩み寄り、優しく抱きしめます。

抱きしめ返すOom

姉さんが愛してくれる妹でいたかっただけ。そう話していたOom。Paulも死んでしまって、おばあちゃんからも愛されていないと思っていたOomが最後に縋ったのは大好きなお姉ちゃん。

Oomを抱きしめながらAioonも涙を堪えきれません。

嗚咽をあげて泣き崩れるMay

「Ai」と初めてこの場で名前を呼んでAiを求めます。

Ai
Aiと呼ぶ声に涙を堪えきれない

背中で「Ai」の声を聞きMayを想って涙を流すAioon。

泣き叫ぶMayのもとへTonが駆けつけます。

『これからはお互いに傷つけることなく愛し合うって約束してくれる?』Mayと約束したばかりなのに。

泣き崩れるMayを見つめるAioon…
落ち着いて

「落ち着いて。ゆっくり呼吸してMay」とTonがなだめます。

Mayを残し、Oomを連れて車へ向かいます。

Ai!

泣き叫ぶMayの声だけが響きます。

Oomを車へ乗せるAioon

Aiを求めて必死に叫ぶMayを抱きしめるTonにも、Mayの痛みが伝わります。

Ai!!

ずっとAiの名前を呼び続けるMay。何度もMayを振り返るAioon。
『私たちはお互いを愛してるってわかった、どうして離れなきゃダメなの?』のMayの言葉が頭をよぎります。あぁ、ほんとに。なんで離れきゃダメなの?

Mayの姿に心を痛めながらも車に乗り込むAioon。そして、Mayを残してその場を後にします。

あぁーーーーーー!心が!も!た!な!い!

大切な妹

Mayを自宅へ戻したとTonからのメッセージ。

睡眠薬を与えてゆっくり休ませたよ

ベットに腰かけてメッセージを読みながらため息をつくAioon。Mayが心配です。

そして自分の部屋の棚からあるものを取り出します。
火に焚べて燃やしてしまったOomの本です。

全部燃やさずに取っておいたんですね。横暴だったもんなAioon。

燃えてないOomの本とお水を持ってOomが眠るおばあちゃんの部屋へ。

「これ、Oomに。読んであげたら落ち着くと思う」とAioon。おばあちゃんは眠るOomの肩を抱きながら話します。

全然気づいてなかったよ

「あんたたち2人を育ててるなかで、こんな辛い思いをさせてたなんて…」

おばあちゃんの腕の中で小さな子どものように眠るOom。涙のあとが残ります。

Oomの頭を撫でるおばあちゃんにAioonが話します。
「私たちはお互いに傷つけ合っちゃうんだ…でもそれは嫌いだからじゃない。

お互いを愛してるから

そうね、とAioonの言葉にうなずくおばあちゃん。おばあちゃんもそんなつもりはなかっただろうに…

気に病まないでとAioonもおばあちゃんの肩をさすります。目を覚ますOom。Aioonは優しく声をかけます。

起きた?Nong?
どうしてNongって呼ぶの?

Aioonを見つめ尋ねるOom。

私がお姉ちゃんだってこと

ちゃんと覚えておいて欲しいからだよ」とAioon。


ここのシーンもタイの文化色がよく出ています。
タイでは「Phi(พี่)」は年上、「Nong(น้อง)」は年下の兄弟姉妹を指す言葉です。また兄弟姉妹の間だけでなく、友人や親しい人の間でも使われることがあります。
Phi= P、Nong=N と短縮し名前と合わせて呼ぶこともあります。

物語のなかでもOomがP'Aiと呼ぶシーンが多く出てきます。ちなみにMayはTonのことをP'Tonと呼んでいます。


目に涙を溜めてうなずくおばあちゃん。Oomをギュッと抱きしめておばあちゃんも話します。

そして、あなたには私というおばあちゃんもいるの

このおばあちゃんはね、孫娘たちのことが何よりも大切なの」とおばあちゃん。

2人を抱きしめながら「すまなかったね…」と言葉を詰まらせるおばあちゃん。「おばあちゃん」とOomが声をかけます。

わたし、おばあちゃんとAiが大好きだよ
優しく見守るAioon

そして身体を起こして、自分の部屋から持ってきた新品の本をOomに見せます。

!!!

新品の本を見てびっくりするOom。言葉が出てきまきません。「燃やしちゃったあと、すごく後悔したんだ…」とAioon。
「新しいのを買ったんだけど、渡す勇気がなかったんだ」と本を眺めながら続けます。

読んでくれる?

お姉ちゃんに甘える妹ですね。

もちろんいいよ

優しい声で返すAioonにおばあちゃんもにっこり。

そして3人はAioonが読むお話に耳をかたむけます。

むかしむかし、あるところに

太陽系の中心に輝く太陽というお姉さんがいました。
ある日、太陽は自分に妹がいることを思い出しました。

その妹は、太陽と同じ時に、同じガスの雲から生まれた
双子のような存在だったのです

けれど、長い間そのことを忘れていた太陽は、妹を探す旅に出ることにしました。」

AioonとOomのような双子の姉妹の物語です。おばあちゃんはもしかしたら、このお話の物語を気に入ってOomにプレゼントしたのかもしれません。

そして、みんなが寝静まった夜。
起こさないようにそっとベッドを抜けだすAioon。

ベッドの隅に本を抱えて座り込みひとり静かに涙を流します。
Mayを選べなかったこと。傷つけてしまったことを悔やんで、Mayのために泣いているのかもしれせん。

声を押し殺して泣く姿にわたしも涙が止まりません。
Aioonが泣くと泣いちゃうんだってば。

ここで後半が終了。

まとめ

Paulの言葉を借りるなら"胸が苦しくて死んでしまいそう"なEp11後半。
Oomはずっとかわいそうだし、Mayもつらいし、Aioonは、ほんとそーゆうとこな!って気持ちで感情がぐるぐる忙しなかったです。

特に前半は他EPと比べて、テンポが早かったように感じました。最終回1話前でこんな爆弾落として行って…駆け足で最終回を迎えるのか?みんなの気持ちに寄り添う見せ方ができるのか?と誰目線か分からない気持ちになりました。
しかしこれまでの素晴らしい演出と緻密な脚本。
Snap25制作チームを信じて、どこからねじれがはじまったのが分からない物語がどう完結を迎えるのが楽しみにしようと思います。


「なんであんな理不尽な二択を迫るのか?」をOomの視点から考えた理由を書き留めます。Ep11はOomにとっては絶望しかないです。

似たような事を直後にXでもポストしてますが記録として。
以下考察▼

Oomは小さい頃からAiと比べられ、おばあちゃんにも愛されていないと感じてました。
愛してると言ってくれた人Mayは、実は姉であるAioonを愛していた。さらに、MayをAioonへ譲り渡した辛い記憶もよみがえります。Mayへの気持ちを抱えたままで、Oomを愛してくれる人Paulに出逢いますが、その彼も失ってしまう。
すべての記憶が一気に戻ったので"この世界で自分を愛してくれる人は誰もいない"と感じても不思議じゃありません。それだけOomは追い詰められていました。
正直、Ep11のOomは死んでしまうのではないか?と不安に感じるシーンが都度でてきました。儚くて生命力が薄いような
"わたしとMayどちらを選ぶの?"の質問も記憶が一気に戻った混乱と絶望感からのものだと思います。
あの質問をして、選ばれなければOomの心は壊れてしまったでしょう。
そしてAioonもその異変を感じていたと思います。だってお姉ちゃんだから。Oomに手を差し伸べなければ永遠に失ってしまうと思っての決断なのかと思います。
Oomは小さい頃のようにAioonに助けてもらいたかったんだと思います。
これは悲しみの「混乱と絶望」の段階に該当すると思います。Oomは、ほんの一瞬でも、自分が愛され、この世界で必要とされていると感じる必要がありました。


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