【創作の中毒×中毒の創作11】
「ガサゴソ」
変な音は続いている。
俺は文学者の墓石の裏側に回った。俺を突き動かしているのは、好奇心以外のナニモノでもなかった。
「げ」
俺は絶句した。
そこには、あたかも地下世界への入り口のように、ぽっかりと穴が空いていた。
「ガサゴソ」
穴をのぞき込むと、例の音は、その奥から聞こえてくることがわかった。
「どういうことだろう」
俺は、好奇心にかられて、穴をのぞき込んでいる。
かなり、穴は深そうだ。
なぜ、こんなところに穴が掘られているのだろう。
さらに、この奇怪な音は何の音だろう。
この穴を掘ったのは、あの白塗りした連中だろうか?
多くの疑問が、脳裏をぐるぐると回っている。
その時、
「ドカ」
後ろから、すごい力が働いて、俺は、その穴の中に転落した。
俺は目の前が、真っ暗になった。
――こうして、俺の意識は次第に薄れていった。聞こえるのは、強い風の音だけだった。