シン【ソウサクの中毒⇔中毒のソウサク⑦】

「ぐああああああ」
 俺は首を絞められている。
 苦しい。尿を漏らしそうだ。
 股間のペ●スは、もう勃起どころではなかった。
 
「死ねええ」
 元母親の白塗りゾンビキョンシーは、本当に俺を殺そうとしているようだった。
「クソ」 
 俺は動くことができなかった。
 もの凄い力だ。
 お袋は、もはや人間ではない世界の住人と化してしまったようだ、マザーファッカー。 

(殺される)
 俺の脳は、消極的な考えで占められていく。
 このまま殺されるのも悪くはないか。
 どうせつまんない人生だし。
 生きるのも面倒くさいし。
 などなど

 だが、白塗りのペンキが俺の首筋にべっとりと付着していることに気づいて、俺はワレを取り戻した。
「おいおい」
 だってさ。俺が死んだら、こんなシロヌリ人間として生き却って、奇怪なグループの一員にされるんだろ。
 それだけは避けたい。

「ふざけんな」
 俺は反転攻勢を開始した。
 ネバーギブアップ。


 
  

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