【時短系料理人15】
俺は、首都高速を、自動車で猛スピードで突っ走っている。
助手席には、生意気なガキをスープにして載せている。
後部座席には、俺を侮辱してきた、元暴走族のヤンママのスープだ。
俺は、首都高速の路肩に、ヤンママの亡霊が立ってるのを見て、背筋が寒くなった。
これで、まともな精神状態でいられるヤツの方がおかしいだろう。
(早く、コレ捨てよう)
俺は、人肉スープの入った容器を一秒でも早く捨てるべきだと、さらにスピードを上げた。
――車は都内に入った。
夜が明ける前に、人肉スープを言問橋の上から隅田川にぶちまけるつもりだった。