【創作の中毒×中毒の創作15】

「まずいな」
 俺は白塗りした人間たちに、声をかけたことを後悔している。

『クチャ、クチャ』
 白塗り人間たちは、生肉のようなものを食べ続けている。

「ぐげ」
 その中の一人がゆっくりと振り向いて、こっちへ歩いてくるのが見えている。

「来た来た」
 俺は、小便をちびりそうだった。
 動けない。
 もう小便を、少々漏らしてしまったかもしれない。

 それほど怖かった。 

 ――青山霊園の地下で生肉を貪り喰っているコイツら。

 てっきり、俺は「死体を喰っている」と勘違いして、声をかけてしまったわけだが、こんな奇怪な連中なら、『警察』なんて全く怖がらないだろう。

「ババッババ」
 白塗りした男は、そのまま歩いてくる。

(ヘルプ・ミー)
 どうにも、俺は、逃げられそうになかった。

 


 


 

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