過疎地域に移住して思ったこと
自己紹介
初めて投稿するので軽く自己紹介から。
ここでは「香油」と名乗ることにしました。
本名バレはいろいろ怖いので。(でも内容見たら中の人分かる人が多いかもしれない)
私は宮城県仙台市から福島県双葉郡のとある村に移住した27歳です。
出身は宮城県石巻市の山に囲まれた田んぼのど真ん中。
大学進学を期に地元を出て福島県で一人暮らしを始め、卒業してからは仙台でOLをやっていたけど、いろいろあって現在双葉郡で協力隊の一人として活動中です。
好きなことは犬とカラオケとゲーム。
犬は、はちゃめちゃに好きです。
一時期SNSで犬の投稿しかしてなかったくらい好きです。
カラオケは多いと2週間に1回、繁忙期は1か月に1回行けたら良い方ですが、かなりカラオケ廃人の気があります。
ゲームはソシャゲから据え置きまで、RPG中心になんでもやってます。
ホラー系は苦手ですが。
ソシャゲは現在8つ掛け持ちしてます。
はい、自己紹介はこんなもんで。
双葉郡に移住した切っ掛け
双葉郡に移住したのは、OLを辞めたくなって(まあまあブラックなとこで働いててMPがゴリゴリ削られてた)SNSで呟いたら、大学の時超絶お世話になったNPO団体のスタッフさんに声を掛けられ、1か月半くらい悩んで結局仕事を辞め、その団体に就職したことが切っ掛けでした。
簡単に言うと仕事場が双葉郡になったからですね。
移住の理由としては仕事の関係が多いんじゃないでしょうか。
私も例に漏れず、団体で働くため村内に引っ越してきました。
現在はその団体を卒業し、村の協力隊として村内の宿泊交流施設で働いてます。
現在のことは後ろの方に書きます。
実際に移住してみて
移住する前は特に不安はありませんでした。
大学が村と商品開発などいろいろやっていたので、村には年に1回来ていましたし、大学2年からNPO団体にお世話になっていたのでイベントや視察、研修等で頻繁に村を訪れており、人数は少ないですが何人か村民の方の顔を知っていたのが大きかったです。
団体で働きだして、村の歴史、産品、人のことをたくさん知りました。
特に「人」。
私の地元には無い、特殊な性質のある村だと思います。
とにかく村民同士の交流がとにかく多いし、深い。
皆さんに「どこどこ(村内地区名)の誰それさん知ってますか?」と聞くと大抵は知っているし、親戚だったりすることも。
仕事の関係で連絡先が欲しい時に紹介していただいたことも数知れず。
その節は大変お世話になりました。
村の方たちは余所者の私にとても良くしてくださいます。
ご近所でも、家が隣でも、若い世代はほとんど交流が無くなってしまった地元だったので、移住してから、そういえば同じ地域の人との交流がこんなに楽しいものだったな、と思い出しました。
そして運良く、(もしかしたら事務所の大家さんの人柄のおかげかもしれませんが)私たちがやろうとすることを応援してくださる方がたくさんいました。イベントに参加してくださったり、食材を提供してくださったり、震災前後のお話を快く聞かせてくださったり、郷土料理の作り方をレクチャーしてくださったり。
村の方に足を向けて寝れませんね(笑)
若い移住者が感じる「やり難さ」「窮屈さ」
一方、やはりやりにくさを感じたこともあります。
村の人同士の交流が多いので、悪い噂はすぐに出回るし、デマを流されたこともあります。
その度にスタッフが鎮火のため東奔西走。
言い方は悪いですが、「余計なことは言わない」を鉄則にしてます。
大前提として、「地元住民主観で」悪いことをしなければいいんです。
それを掴み信用信頼を積み上げるのが大変なのですが。
しかし、声を大にして批判をしてくる方はほとんどいません。
そういう村民性なんでしょうかね、優しく争いを好まない方が多いように思います。
それから、若い移住者の動向が逐一観測されていることが多いです。
「休日に誰それの車が家に無かった」
「休日なのに誰それの車が仕事場にあった」
「夜遅くまで電気がついていて誰それの車があった」
「家に男/女を連れ込んでいた」
などなど。
私は別に「休日どこ行ってたの~?」と軽い感じで聞かれるくらいなら許容範囲です。
前述した「余計なことは言わない」の鉄則通り、やんわりふんわりと大雑把に伝えれば良いので。
旅行に行ったりしたときはお土産を買ってくることが多いので、その際は聞かれなくても話しちゃいます(笑)
でも、窮屈に思う人は多いです。
現に周囲の若い移住者の周囲には、容赦なくプライベートを把握しようとする方がいたりして仕事に支障をきたしていたりするので、ストレスが溜まって来ている様子が見受けられます。
(実は私もちょっと仕事に支障が出てきてます)
そもそも村自体のコミュニティがとても狭いので、移住者が入って来るまでは村民同士がそれぞれの家庭の事情や、動向を把握できていたんですよね。
それが、近年一気に移住者が増加して、同じ村民なのに家庭の事情も動向も全く把握できない。
今まで何をしなくても入ってきた情報が、人口が増えたことで入らなくなったんです。
そりゃ、村民の方からしたら不安になって、暴走する方も出てくるようになりますよね。
だって今まで、言い方がとてつもなく悪いですが、お互いがお互いを見張れていたおかげで悪いことから身を守れていたんですから。
(移住前の地域事情については知らないことが多いので一概にそうとは言えませんけれども)
昔から地元にいる人からすれば、「お互いのことを知っている」のが自己防衛にもなっていた訳です。
しかし若い移住者はお互いのプライベートに踏み込むことが苦手な傾向にあります。現に私もそういう感覚は大いにあります。
だから、その自己防衛機能が、移住者が増加した現在には適応しなくなって来ている。
移住者が感じる「やり難さ」「窮屈さ」は、ここから来ていると推測してます。
どうすれば良いの?
「共存」って、簡単に言いますけど難しいですよね。
先述の「地元住民と移住者」が良い例です。
私にはこの表題の答えが見つかっていません。
だってどっちも悪くない。
地元住民の方たちの考えもアップデートしないといけないけれど、移住者もある程度そういう地元民の性質みたいなところを少しずつでいいので理解していかなきゃない。
双方が歩み寄らないとどうにもならないし、それを仲介できる人もいない。
地元民の性質を理解出来ない人もいるし、移住者の考えを理解出来ない地元住民もいる。
どこまで妥協して、どこまで線引きするかしかないのかな。
全人類が仲良くできないように、こんな小さなコミュニティでも同じことが起こるんです。
ひとまずは、自分で線引きするしかないかな、と思っています。
それから一般常識で悪いことはしない。
これくらいかな。
良い案がある人がいたら教えてください(笑)
それでも楽しいことも多い
そうなんですよ。
圧倒的に楽しいことも、現状多いんですよね。
嫌なことがあるとそれに引っ張られがちになるのですが、よくよく思い出すと楽しいことも同じくらい多いんです。
私はこの村が「楽しいところなんだぞー!」「良いところがいっぱいあるんだぞー!」と堂々と宣伝したい。
だから、移住者と地元民が、完全に仲良くならなくてもいいから、お互いに住みやすい、居心地の良い場所にしたいなと思っています。
最後に
ここまで読んでくださってありがとうございます。
今後も移住者と地元民の共存についてなど、地方移住の問題、課題、利点に関した記事をちょこちょこ挙げていけたらと思います。
またお会いしましょう。
以上、香油でした。