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5年ぶりに会う親友と旅をしました part2

室堂平は、3,000メートル級のアルプスに囲まれているため、鮮やかな御来光は拝めない。
立山の向こう側から空が赤くなり、辺りがすっかり明るくなった頃になってようやく太陽が顔を出す。

雷鳥荘

親友Kは、前日の階段上りと散策(本人は「登山」と言っていたが・・・)が結構きつかったらしく、布団からなかなか出てこないため、一人で朝焼けの空を眺めに出てきた。

標高2,400メートルの朝は、下界では味わえない空気と景色に富んでいる。
東の空が色づくと同時に西の空も色づき始め、しばらくすると、すぐ北側に見える「奥大日岳」にも朝日が当たり、若干ではあるが「モルゲンロート」の趣きだ。

奥大日岳のモルゲンロート

地獄谷から吹き上がる噴気は、前日と変わらず勢いがあり、辺りに硫黄の香りを漂わせている。

Kはいまだ布団の中であろうか。
折角ここまで来たのに、朝の貴重な時間を床で過ごすなんて・・・
もったいない。

と、思いつつ、ひとしきり景色を見ているうちに、朝焼け色が薄らいできたので、少々冷えた身体を天然温泉で温め、午前6時半からの朝食を頂き、宿を発つことにした。

雷鳥荘さん。ありがとう。
また来ますね。(#^.^#)

一夜のもてなしに感謝

さて、天気は、午後から荒れる予報で、少しずつ雲が厚くなってくる様子だったが、朝のうちは、若干ひんやり感じる爽やかな風が流れていた。

朝の みくりが池

そんな涼やかな風を受けながら、朝の立山連峰を眺めつつ、「みぐりが池」のほとりを通り、室堂平駅への遊歩道をてくてく歩いていると、ハイマツの中から、時折 ピッ、ピッ と啼く声が聞こえる。

ライチョウだろうか・・とあたりを注意深く見渡すが、その姿は見つけることはできなかった。

これもまた、次回の楽しみとしよう。

立山連峰にお別れ

Kは、山形まで帰らなければならないので、その日の内に帰り着くには、午後2時過ぎには富山駅から北陸新幹線に乗る必要があったので、ここからは、一気に富山を目指すことになった。

室堂平から立山高原バスに乗って美女平へ向かう。

途中下車はしなかったが、展望スポットに差し掛かると、バスの運転手がちゃんと写真撮影などの時間を作ってくれたので、弥陀ヶ原などは、車内からゆっくり眺めることができた。

弥陀ヶ原

美女平からは、ケーブルカーに乗り換えて富山地方鉄道の立山駅に向かう。

美女杉

美女平では、樹齢200年を超えるブナや樹齢1,000年を超える立山杉の原生林を散策することができるというので、乗車を1本遅らせて、30分ほど森の中を散策することができた。

立山杉

ここには、「森の巨人たち百選」に選ばれた巨木があり、それぞれに愛称がつけられているということである。
まさに、森林浴。

時間の流れが、少し違うように感じられたのは、気のせいか?

ケーブルカーの乗車時間は、約7分。
2,400メートルの高原は、涼やかな風が吹いていたが、標高500メートル弱の立山駅まで下ると、さすがに蒸し暑く、風が肌にまとわりつく。
天空から下界に降りてきたような感覚がある。

ここから富山地方鉄道に乗り換え、電鉄富山駅を目指す。
2両編成の列車は、静かに立山駅を出発したが、乗客はおそらく3人。
先頭車両に1人、後ろの車両には、私と親友Kの2人。

のどかなローカル線である。

走り始めてしばらくは、川に沿って谷をゆっくりと走る「登山鉄道」の趣きであったが、ほとんど人が乗って来ない路線で、しばらくはKと二人で貸し切りだった。

谷沿いを過ぎて平地になると、速度が少々上がって、時速40キロから50キロだろうか。速度が上がるにつれ、とにかく揺れる。跳ねる。😆💦

非舗装の道路をトラックで走っているみたいな揺れ方で、大きくバウンドもするし、脱線するんじゃないかと心配になるほどスリリングなひとときでもあった。

立山町の中心部から富山市内に近づく頃には、高校生やビジネスマンなどが乗り込んできて走行状態も安定し、ようやく賑わってきたものの、地方鉄道の厳しい現状を肌で感じることができた1時間でもあった。

富山駅周辺で昼食を食べて駅前に戻ると、風変わりな路面電車に行き合った。
パト電車。
なかなか面白い🤣

路面電車は、パト電車? 〜富山駅前〜


さて、新幹線に乗ろう。
短い旅も終わりが近づいている。

土産は、JR富山駅ビルで「特選 ますのすし」を購入。
製造者は、老舗の「源」

「ますのすし」は1,700円のところ、特選 は2,100円也。

売店でその違いを聞いてみると、載っている鱒の身の厚さが違うほか、脂身が多い所を使った逸品という説明だったので、迷わずこれに決定。

帰宅後、家族と夕食にいただいたが、とても美味しかった。

おすすめだ。

特選 ますのすし


1泊2日の旅はあっという間だった。

来年は、山形の霊峰「月山」へ行こうとKは言う。

山頂までは行けないが、途中まで行ってキャンプ場で待ってるとか・・・

少し鍛えて、山頂までご同行願いたいものだ。

互いに、健康で。再会出来ることを願うばかりである。


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