里山歩きのススメ。Part 6 〜紅葉🍁だより(錦秋の妙高山)
※ 見出しの写真は、モルゲンロート直前の妙高山(信濃町から)
紅葉も、はや終盤?
紅葉が進むのは、あっという間だ。
10月半ばから一気に進んで、標高2,000メートルを超えると落葉が始まっていて、紅葉も終盤と感じるが、それより低いところでは、まだまだ紅葉真っ盛りで、山は、赤や黄色に彩られている。
まさに、「錦秋」である。
日本百名山「妙高山」
先週(10月19日)長野県と新潟県の県境(信越国境)に聳える日本百名山の「妙高山」(標高2,454メートル)に登った。
なかなかに険しい山ではあるが、登山口からの素晴らしい紅葉と山頂からは360度のパノラマを満喫する山行となったので、その一端をご相伴いただきたい。
スタートは、標高約1,200メートルの新潟県妙高市の燕温泉登山口。
山頂までの標高差は、約1,300メートルである。
いつも歩いている「里山」たちに比べると、格段に体力が必要だが、週末には雪が降るとの予報もあり、今年最後のチャンスかと思って、珍しく前日に荷物の準備をして、早々に出かけることにした。
普段の山行は、朝6時に起きてから空の様子を見て行き先を決めたりしているのだが、行先が「妙高山」となると、往復のコースタイムが約9時間なので、遅くとも7時には登山を開始しないと、帰りの時間が心配なので、午前6時半の登山開始を目指して午前6時ころ自宅を出発した。
午前6時過ぎに登山口に到着すると、駐車場には10数台の車が止まっていて、そのうちの何台かは山登りの準備をしている様子だった。
駐車場のトイレを借りて準備を整え、午前6時30分に登山開始。
燕温泉登山口からスタート
登山道の入り口からは、紅葉の山の先に朝日が当たった妙高山の山頂が姿を現す。
遠い頂だ。
気温は、10度を下回るくらいか。
少し歩くと身体が温まってきたものの、北側の谷には日差しも届かず、風が冷たいので、鼻水をすすりながらの歩きだ。
急登
谷に沿った登山道をしばらく進むと、2段の滝を右に見ながらいよいよ急登が始まる。
標高1,800メートル付近から、「胸突き八丁」と呼ばれる急登が始まり、山頂まではほとんどが急登の連続である。
途中、「天狗堂」、「光善寺池」など、身体と目を休ませてくれるポイントのほか、樹林帯の間は、赤や黄色に彩られた紅葉と、時折開ける視界に浮かぶ絶景を楽しみながら、徐々に標高を上げていく。
鎖場は慎重に
標高2,200メートル付近の鎖場は、なかなかのハイライトである。
まずはヘルメットを被り、両手が使えるよう、トレッキングポールはリュックに収納する。
大きな岩壁には太い鎖が施されているので、これを掴みつつ、足場を確認しながら登る。
鎖はあくまで補助具なので、鎖には頼らず、しっかりと足場を決めて三点支持で登ることが肝要だ。
山頂直下の稜線に出たところで、北アルプスの白馬三山が、「ドーン」と迎えてくれた。
登頂
更に山頂に近づくと、溶岩のゴツゴツした岩場となり、両手を使いながら登ると、10合目となる南峰(2,454メートル)に到着だ。
約4時間の登りであった。
南峰からは、約10分で北峰(2,446メートル)に到着する。
北峰には、日本百名山の山頂標が設置され、標高は南峰より低いものの、こちらが山頂ということのようだ。
頂からの景色は、まさに絶景。
長野県側の山々、北アルプス、頸城山塊、日本海と、余すところなく満喫することができた。
下山は心して・・・
しばらくこんな景色を楽しみ、休憩したら、名残を惜しみつつ下山だ。
登山中の怪我や転倒は、下山時が最も多いので、心して下山しよう。
疲れてくると集中力が落ちて、足の踏ん張りが利かなくなるので、何でも無いところで足を滑らせたり、躓いたりすることがある。
急坂の途中で足を滑らせたり躓いたりすれば、倒れ方によっては滑落など、命に関わる事態にもなりかねないので、一歩一歩慎重に下ることが大切だ。
下山後は、燕温泉の露天風呂「黄金の湯」で汗を流し、帰路に着いた。
「妙高山」となると、険しい高山の部類にはいると思われるので、さすがに「里山」とは言いがたいが、少し体力をつければ、初心者でも十分に手が届く山であり、その眺望を満喫することが可能である。
また、来年も、季節を変えて来てみたい。