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【CLE】トレード総括

 読者の皆様、毎日お疲れ様です。わるものです。

 今朝MLBはトレード締め切り時間を迎え、数多くのスター選手が移籍を果たしましたが、インディアンスも小規模ながら幾つかトレードを行ったので備忘録も兼ねてまとめておこうと思います。


①ヘルナンデスの放出

 昨日投稿した通り、コナー・ピルキントンとのトレードです。今日からホワイトソックス3連戦が始まり、早速移籍したヘルナンデスがスタメン出場していました。

 移籍の激しいMLBならではの光景ですね。今後はお手柔らかに😌


②エディ・ロサリオの放出

 前回の投稿で説明した通り、実績十分とはいえ高年俸&不振&怪我と悲惨な状態で引き取り手が見付かるかかなり怪しかったロサリオですが、外野手不足に苦しむブレーブスが名乗り出てくれました
 ロサリオは年俸は1年800万ドルで、現在シーズンの3分の2程度が終了したので未払いの年俸は300万ドル程度です。若手選手の為に枠を開けたいインディアンスですが、ロサリオをDFAしてしまうと、残りの300万ドルを払わなければならないので、50万ドル負担する代わりにブレーブスに引き取ってもらいました。
 一方のブレーブスは財政面で余裕があるので、復調に賭けて外野手のロサリオを獲得。更に不振でDFAが見込まれていたベテランのパブロ・サンドバル(1年100万ドルの契約)の残り年俸35万ドルを節約する為にインディアンスに引き渡しました(サンドバルは移籍直後にリリース)。
 以上を総合すると、インディアンスは今回のトレードで200万ドル程度節約することに成功しました。財政難のインディアンスにとって200万ドルは馬鹿にならない金額ですから、非常に良いトレードができたと思います。



③メイトン、ディアスの放出

 ア・リーグ西地区で首位に立つアストロズにフィル・メイトンヤイーナ・ディアスを放出しました。
 メイトンは19年からインディアンスに在籍した中継ぎ投手で、MLB屈指の回転数の高さを誇る良質な4シームとカーブを武器に、特に昨年は一時は勝ちパターンにも食い込む活躍でした。今季は開幕から不振で、新人投手の尻を拭う役割に徹していましたが、データを見ると球質はそのままで制球だけが悪化しているので、キッカケさえ掴めば強豪アストロズでも一目置かれる存在になれると思います。
 ディアスは22歳の捕手プロスペクトで、今季はA-で打率.314と期待できる存在でした。しかし、2Aに在籍するブライアン・ラバスティーダボー・ネイラーという更に期待値が高い捕手プロスペクトに完全に蓋をされてしまっている状況だったので今回の放出に至ったのだと考えられます。

 一方対価としてアストロズからMLBデビュー済みの外野手、マイルズ・ストローを獲得しました。ストローは長打力に欠けるものの、CFとSSを高水準でこなす守備力と圧倒的なスピード、まずまずの打率/出塁率を備える非常に魅力的な選手です。まだ26歳と若く、25年オフまで保有できるので、今後数年に渡ってインディアンスのスタメンに名を連ねることになるでしょう。
 前回の投稿で、インディアンスは買い手に回って保有期間の長い外野手を獲得するべきと述べましたが、結果的にストローでお茶を濁す形になりました。欲を言えばもっと打力に優れた選手を獲得して欲しかったのですが、今年の異常に売り手有利な市場を見ていると、獲得に際してごっそりトッププロスペクト勢を引き抜かれたでしょうから、危ない橋を渡るのは避けたというところでしょうか。
 ストローの加入が喜ばしい一方、立場が危うくなってきたのがオスカー・メルカドです。2人ともCF中心の右打ち外野手で俊足が売りと完全にタイプが被っているのですが、内野も守れる点と打力を考えるとストローに軍配が上がるので、メルカドは今後打撃面で大きく巻き返さない限りは今オフまでにDFAされると推察されます。両者共、頑張って欲しいです。



④ルプロー、D.J.ジョンソンの放出

 ア・リーグ東地区でレッドソックスと激しい首位争いを演じるレイズにジョーダン・ルプローとD.J.ジョンソンを放出しました。
 ルプローは対左投手の成績だけならマイク・トラウトにも匹敵する程の左キラーで、19年にブレイクを果たしましたが、昨季今季と怪我も絡んで思うような成績を残せない状態が続いていました。外野手不足に苦しむインディアンスでは対右投手の時もよく出場していましたが、やはり彼は対左投手に専念してこそ輝く存在だと思うので、プラトーン起用に積極的なレイズに移籍できたのは本人にとって良かったと思います。
 D.J.ジョンソンは日本の広島や楽天でも活躍したベテランの中継ぎ投手で、今季から単年契約でインディアンスに加入していました。成績はまずまずでしたが、年齢と球団の財政難を考えると再契約の可能性は限りなく低かったので、少しでも金銭を節約するために放出したものと考えられます。

 一方の対価ですが、レイズからペイトン・バッテンフィールドを獲得しました。バッテンフィールドは19年ドラ9でアストロズに入団した選手で、トレードを経てレイズに在籍していました。92-94マイル程度の速球に変化球はカット、カーブ、チェンジアップと特筆すべき特徴は無いですが、今季は2Aで36.1イニング投げて防御率2.72、46奪三振と奪三振率の高さが目を引きます。順調にいけば、MLBのブルペンを支える存在になることが期待できそうです。


⑤全体の評価

 インディアンスは上記4つのトレードを行いましたが、年俸削減も含め、前回説明した今冬のルール5ドラフトに向けて、上手く選手を売り捌いて枠を空けることができたという印象を受けます。対価も妥当な選出で特に不満はありません。
 戦力的には殆どプラスマイナスゼロ
なので、残りのシーズンで来年に向けて若手選手達が成長してくれることが戦力面では1番の補強になると言えるでしょう。期待したいです。


今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。ごきげんよう。

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