”2024年度 算定基礎”を振り返る~「チームクラシコ」で短期決戦を乗り切るための工夫~
算定基礎の手続きは、1ヶ月弱という短期間で集中して行わなければなりません。成功したポイントや改善点、そして来年度に向けた目標をお聞きしました。
今回は、社会保険労務士法人クラシコのオペレーションチームを率いるマネージャーの金原と、業務効率化を進める若木に、2024年度の算定基礎の取り組みを振り返ってもらいました。
オペレーションチーム マネージャー
金原 花菜子
プロフィール
2024年4月にオペレーションチームのマネージャーに就任し、チームリーダーとしてメンバーを率いる。入社後、社会保険労務士の資格を取得。進捗管理と社内のノウハウ共有を通じて、よりスムーズで効果的な業務遂行を目指す。パン屋さん巡りが大好きで、全国の美味しいお店を制覇している。
オペレーションチーム
若木 満帆
プロフィール
給与計算・保険手続き業務の幅広い知識を持ち、月々の手続き業務から新人教育まで担当。日々の業務では得意のEXCELの知識を活かし、マクロを使用したツールを作成するなどして業務の効率化に積極的に取り組んでいる。
入社後、社会保険労務士の資格を取得しており、顧問先の相談対応なども行っている。社内随一の早食いで、つけ麺を3分間で食べ切る。
スタートから短期決戦!算定基礎の進め方
ーー算定基礎の業務に取り組むタイミングを教えてください
金原:算定基礎の手続きは、4月・5月・6月に支払われた賃金をもとに手続きを行うものなんです。だからどうしても6月後半からスタートできる感じになりますね。ただ、提出期限が7月10日に定められているので、かなりスピーディーに進めないといけないです。
若木:時間が限られていますからね。年度更新の手続きと作業がかぶる時期なので、効率化は必須ですね。
金原:4月、5月、6月の3ヶ月の給与が出揃ってからのスタートになるので、本当に短期決戦ですね。チームのみんなは毎年バタバタです(笑)
ーー効率化のために、工夫しているところはありますか?
若木:例えば、データ移行の方法ですかね。
クラウドシステムの連携で、データ移行はわりとスムーズにできています。
7割くらいの顧問先様がマネーフォワードクラウド給与を使っているので、その部分のデータ移行の手間は大きくないです。
金原:この連携のおかげでだいぶラクになった部分はありますね。
ただ、システム間で連携ができず、どうしてもデータ移行ができないところもあるので、そういう場合はExcelのCSV取り込みや手入力などで対応するなど、ちょっと手間がかかります。
若木:作業面だと、システム連携上にも細かい問題点はあります。
例えば、給与項目の名前が会社ごとに変わっていたりするケースもあるので、詳細な部分に注意してチェックしないといけないとか・・・。
金原:毎年そのあたりは気を引き締めてますね。
システム連携など効率化を意識しつつも、2人チェック体制にして必ず細かい部分まで人の目を通すようにしています。
あとは、短期間の作業だからこそ、進捗管理には気を使っています。
算定基礎の手続きも進捗管理表を使って全体の状況を見える化して、担当者がどのくらいまで進んでいるかをチェックできるようになっています。
進捗管理表がもたらす、チームワークと効率化
ーー進捗管理表の活用が作業効率化に役立っているんですね!
金原:そうですね。スケジュール管理に役立つ面ももちろんありますが、それよりも社内のコミュニケーションが円滑化するので、連携が取りやすくなったのが大きいですね。
若木:進捗管理表を使うことで、全体の進行状況をメンバー全員が確認できるようになっています。誰がどの業務を担当しているのか、どの段階の作業をしているのかすぐに理解できます。
金原:マネージャーだけが管理するのではなく、メンバー全員が目で確認できるようになっているのがポイントです。
進捗管理表では、各業務の進行状況を担当者ごとに記録するようにしています。「自分の進捗はどのくらい進んでいるのか」「チーム全体としてどのくらい進んでいるのか」も一目でわかるんです。
若木:誰がどの部分でつまづいているかもすぐにわかるので、「この人、助けが必要だな」とか「この部分、業務量が多すぎたかな」と気づくことができるので、早めにフォローに入ることができます。チーム全体がお互いにカバーし合う方向に自然に進んでいくので、良い方法だと思います。
2024年度の苦労した点は?
ーー特に苦労した点について、お聞きかせください
金原:算定基礎は年1回の手続きなので、新しく加入したメンバーの多くは「はじめてやります…」な作業になるんです。
「何をチェックするべきか」をわかりやすくするための点検表を作るなどの準備が意外と大変でした。
若木:私の場合は、「2次チェック」に細心の注意が必要なことですね。
私は、作成してもらった項目に誤りがないか再確認する「2次チェック」の役割を担っているんですが、携わっていない顧問先様の賃金台帳を確認することも多いので、かなり注意が必要なんですね。
「どの項目がどうなっているか?」といった細かい部分までしっかり確認しなければならないので、通常の手続きよりも気を使う場面が多いです。
金原:2次チェックは1次よりも細かい部分に目を向ける必要があり、ベテランの経験値が求められますよね・・・。
若木:さらに、算定基礎という手続きの性質上、8月の時点で4月から6月分の給与を元にして等級の見直しを行うことがあります。
「算定基礎で調整するのか、それとも月額変更にするのか?」という選択肢があり、それをどう進めるかの管理が少し厄介です。
金原:もともと数年前までは、そういった情報を各メンバーが個人で管理していたため、担当者以外はその会社様の手続き状態を把握できていないという課題がありました。このような属人化解消・手続の正確さ向上を目指して、若木が管理ツールを作ったことで、今はチーム全体で情報共有ができるようになりました。
若木:各メンバーが進行状況・情報を確認できるようになったので、データの連携ミスも減り、だいぶ事故が防げるようになったと思ってます。
金原:特に算定基礎は、他の手続きに派生することも多いので、データの連携があると情報の取りこぼしを防げます。
例えば、顧問先様から「この人の手続きはどうなってますか?」と質問を受けた際に、担当者しか答えられない状況だと困るんですよね。チームで情報を共有できることで、誰でも対応できるようになったのが大きな改善です。
若木:そういう意味でも、スプレッドシートを使って進捗を一元管理することは、顧問先様とのやり取りにおいても安心感を提供できるので、非常に重要だと思っています。
金原:おかげで、顧問先様⇔クラシコの間で認識の相違が起きにくくなりましたし、算定基礎に関わる給与計算のミスも防げています。
若木:社会保険の手続きなので、お客様の給与計算にも関わり責任もありますし、顧問先様との情報連携という部分も大事にしたいですね。
2025年度の抱負と目標
ーー次年度の抱負や改善したい点・挑戦したいことがあれば教えてください。
若木:挑戦か…….。
日程が決まっているので、早めることはできないですしね(笑)
金原:確かに(笑)提出期限はどうしようもないですからね。
若木:改善したい点は、ベテランメンバーからのノウハウ共有ですかね。
算定基礎の手続きは、賃金台帳をしっかり見ないといけない場面が多いので、初めて担当するメンバーには難しい部分もあります。
注意するべきポイントや2次チェックに必要な添付資料など、経験から得られる知識やノウハウをもっと共有していきたいと思っています。
金原:作成された資料のクオリティによって、2次チェックの手間が変わることがあります。だからこそ、経験年数に関わらず、同じレベル感で対応できるように、教育体制を整えていく必要はありますね。
若木:社内の目標として、誰でも自信を持って業務に取り組める環境を作り、全体的なスキルアップを図りたいです。
金原:新人教育はまだまだ改善の余地ありですが、算定基礎の作業の効率化は、前述のシステム連携のおかげでかなり進んでいる部分があります。
若木:従業員100名以上のクライアントが増えてきたので、大規模な顧問先に対応できるような仕組みづくりやひな形の作成で、年度更新や算定基礎をスムーズに進められるようにしていきたいです。
金原:私たちのクレドには「チームクラシコ」という言葉があります。
これは、互いに支え合いながらチームワークを大切にする風土を象徴しています。次年度も、「チームクラシコ」の精神を大事にしながら、さらなる成長を目指していきます。
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