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ホンダCBX-セクション1(詳細版):並列6気筒が刻んだ伝説

CBX1000(CB1/SC03/SC06)を徹底解剖

ホンダのCBXシリーズは、モーターサイクル史において「並列6気筒」という唯一無二のメカニズムでその名を刻みました。CBX1000は、単なる実験的なモデルではなく、技術革新の象徴として、世界中のライダーを驚愕させ、未だに語り継がれる存在です。今回は、初期型(CB1)、改良型(SC03)、そしてツーリング性能を重視したSC06型という3つのモデルに焦点を当て、その魅力と技術的意義、さらに後世に与えた影響を深掘りしていきます。




CBX1000(-Z) (CB1/初期型):世界初の並列6気筒市販車、その衝撃

1978年、ドイツ・ケルンショーでお披露目されたCBX1000(初期型CB1)は、世界中のモーターサイクル愛好家に衝撃を与えました。当時、量産市販車で並列6気筒エンジンを搭載するという発想は、挑戦を超えた大胆な試みであり、まさにホンダの技術力と革新性を象徴するモデルでした。
1. 並列6気筒エンジン - 技術の頂点
CBX1000の最大の特徴は、空冷4ストロークDOHC並列6気筒エンジンでした。このエンジンは、ホンダがグランプリレースで培った多気筒エンジン技術を市販車に応用したもので、以下のような先進的な設計が施されています。

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