年始のごあいさつ&熔解炉メンテナンス
みなさま、どんな年末年始をお過ごしでしたでしょうか?
本年も、CLASS GLASSをどうぞよろしくお願いいたします!
さて今回は、CLASS GLASSの作品制作に欠かせない、
ガラスを熔かす窯「熔解炉」のメンテナンスの様子をお届けします。
ガラス造形作家たちが自ら行う、年に一度の大切な作業です。
新年は、年に一度のメンテナンス時期
熔解炉は、いちど火を入れたら、一年中休むことなく稼働します。
稼働中の窯の温度は、1200℃~1360℃と高温なので、
ずっと稼働していると窯も傷んできます。
そのため、毎年1月は熔解炉や加工機のメンテナンスを行います。
12月末に窯の火を停めて、徐々に温度を下げていき、
窯に触れるようになるまで約1週間かかります。
年が明けたら、メンテナンス開始です!
まずは、熔解炉の前面部を動かして、熔けたガラスが入っていた
「坩堝(るつぼ)」を取り出せるよう準備します。
メンテナンスの時期にしか見ることのできない窯の姿です。
次に、1年間お世話になった炉材たちを剥がしていきます。
坩堝、登場!取り出します。
坩堝を取り出した後は、窯の底面部にある落ちたガラスや炉材を剥がしていきます。坩堝は1年ごとに交換しますが、窯本体は修繕をしながら引き続き使います。窯本体を傷つけないように、見極めながら慎重に…。
次に、窯内部にある歪みを、加工機を使って整えていきます。
狭い空間の中、上を向きながら、窯を傷めないように気を配りながらの作業は、なかなか過酷です!
ドア側も同様に整えていきます。
かまくらの様になっている、窯の内部を修繕中。
坩堝が入る土台を整えながら、耐火素材を炉内の細かいヒビや穴に埋めていきます。
ドア側も同様に、詰め詰め…
坩堝が水平にセットできるように、炉内が整いました!
炉内の修繕を終えたら、新しい坩堝をセット!
坩堝はとても重たいので3人でセッティング。
新しい坩堝を入れたら、周りを覆う炉材を新調して、耐火レンガを組んでいきます。今年も1年間、無事に稼働できるように仕上げていきます。
ドア側の修繕を終えたら、離していた窯の前面部を元に戻して、ボルトで固定します。
左官職人のようにコテを使いこなす、西川先生!!
仕上がりが美しいと、強度も増すので大切な工程です。
熔解炉の修繕はここで一旦終了です。