デザインテンプレート化の驚異
むかしから、いわいるテンプレートというデザイン型は存在しました。ブログサービスや、サーバーの付加サービスとかにあるようなものは、色々あってもさほど大したデザインのものはなく、使う気にはならないので無視していましたが。
最近のテンプレの質の向上
ノーコードツールのSTUDIOやWIX,JIMDOなどクラウド上でブラウザベースで作成できるツールの最近のテンプレは、かなり出来上がりがすごいです。
WORDPRESSのテンプレートも、無料のものでもいいものがほんとにたくさんありますね。
サイトだけでなく、チラシやバナーなどあらゆるグラフィックをテンプレで提供しているCanvaに至っては、アカウントを作った次の日には、へたするとそこそこのものが作れてしまうというような感じ。
生徒さんの中にも、Photoshop,illustrator,XDなどを教えているのですが、Canva でやってますっていう方もいます。
時代的に、AIがいろいろなクリエイティブを作り出すような時代です。基礎からデザイン勉強しても、なかなか一足飛びにかっこいいものが作れないので、Cnavaでポチっと。。。致し方ないのかもしれません。
テンプレートを使うにも、デザイン、HTML/CSSの能力はあったほうがいい
ただ、ノーコードツールや、テンプレートをつかったデザインをやったことがある方は薄々感じ出ると思いますが、テンプレートはかっこいいのだがいざ自分の案件の素材や内容を適用してみると、”あれ?”って感じになった経験があると思います。使いたい素材を入れて、テキストを日本語で打ち直すと、全然もうかっこよくな。。。
もしくは、なにか自分の作品で無い感。素材も、誰かの写真、コードも誰かのコード、全体のデザインも誰かのデザイナーのデザイン。それぞれ、やろうとしていることに対して、決して最適化されているわけではないので、細かいところで、ああしたい、こうしたいというのを妥協しながら作った感じ。
クライアントワークになったら余計深刻だと思います。クライアントさんは、テンプレートかどうかなんて関係ないので、細かいところでこうしてほしい、ああしてほしいの要求があります。でも、テンプレートの構造的にそれを実現するには難しいとか、デザインに要望を取り入れるためにはトータルでまとめなおせるデザインスキルが必要になります。
ノーコードツールでも、細かいカスタマイズをするにはHTML/CSSの専門的な知識があったほうが、確実に思いどおりにしやすいし、できないこともわかります。
近い将来のテンプレート
ただ、いろいろ最近の新しいサービスを見ていると、将来的に(多分近い将来)テンプレートが膨大な数に上り、たくさんあるサービスが淘汰される(もしくは、テンプレートの仕様が共通化)などで、世界共通仕様の何十億のデザインの大きなデータベースが出来上がれば、あるところでブレイクスルーするものになるのかもしれません。いまは、選択するテンプレが少ないので、あとで調整するベース素材という扱いでしかないですが、先程のこうじゃない感を解消するような細かいバリエーションや機能カスタマイズのバリエーションを膨大なデータベースから、AIが要望に応じて選択し、デザインに落とし込むような調整をする物が実用的になるのかと思います。デザイナーはディレクションと選択・検収が主な仕事となり、「WEBを作る」なんで言葉もなくなるのではないかと思います。生産性やWEBデザインのコモディティ化の流れには逆らえないのでしょうね。
ただ、私は古い人間なんで、デザインをするときのワクワクテンションが上る感じを感じながら、手を動かしたいタイプです。テンプレだとワクワクしないです。
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