
在りし日に[補足]:再び咲くために
【過去の記録◆2021年12月27日】[訃報への返信(友人宛て)]
香取さんの「最期のメッセージ」を文字で伝えていただき、一瞬だけ涙にむせびました。
悲しいのではありません。「(こちらから)伝え残したことが、ひとつも無いように」という気持ちで関わってきましたので。
他の方が、『お気持ちをお伝えいただけましたら、香取さんも心安らぐと思います』と、ご依頼くださったのですが、どういう形にすればいいのか、すぐにおもいつきません。
想いをわたしなりの形にはしたいのですが。
この1年は特に様々な事が起きて、本日までの数日にも様々な事があり、実力以上のことを続けてきました。
もう力が残っていませんし、頭も動きませんので、「いまから休む」と、家族に伝えたばかりです。
とても申しわけないのですが、とうに限界は超えていたので、ほんとうに休ませていただきます。
明日になれば再び動けるとおもいますから、わたしにしかできないことがあれば、おっしゃってください。
「香取さんへの手紙」を書かせていただきましょうか?
【過去の記録◆2021年12月28日】[翌日に書き上げた文章]
香取さん、再び咲くためにお休みください。
先日、『Tears in Heaven』という歌を聴きながら泣いた後、気遣う友人にわたしは伝えました。
「香取さんを想った……」と。
その言葉だけで友人は分かってくれたのでした。
「虹の橋のたもとで待ってくれているという話があるけれど、ひとは浄土に咲く蓮の上で再会できるんだって。一生懸命生きて香取さんと同じ蓮の上で逢いたい」と言うと、
「香取さんは、迎えに来てくれるよ!」と言われたので、
「いや、逢えたらいいんだよ。迎えに来てくれなくても」
そう答えました。
『泥より出でて泥に染まらず』と言いますが、蓮は澄んだ水の中では小さくしか育たないそうです。
花言葉は、「苦しみや痛みを知り、それらを受け止めることで生まれた慈悲や慈愛により、人間性豊かに将来を明るく照らし出す」という教えに由来するとのこと。
午前中に咲いて午後には花を閉じるので、蓮には「休養」という花言葉もあるそうです。
昼も夜も咲き続ける花のようであった香取さんは、
12月26日 16時15分 お休みになられました。
蓮は3日しか咲かないため「離れゆく愛」という花言葉もありますが、
『希少難病ネットつながる』を設立され、「繋がることによって、きっと、光り輝く希望に満ちた人生を送れます!」とおっしゃっていた香取さんは、
「離れゆくのは愛ではない」とご存じだったでしょう。
◇写真は、2020年にテレビ放映されたドキュメンタリーの撮影中。「COGY(足こぎ車いす)」で走りまわるわたしを、にこにこ笑いながら見守る香取さん~特定非営利活動法人『希少難病ネットつながる』理事長《2021年12月26日まで》◇
