見出し画像

CL横浜day1使用 アルセウスギラティナ

はじめに

CL横浜のday1で使用したアルセウスギラティナの紹介です。この文章を書いている時点でCL横浜前日であり、戦績がどうなっているかは分かりません。しかし60枚を自分の言葉で説明することで理解度を高めることできっと良い成績が残せていることと思います。

9/19追記
全然勝てなかったんですけど、記念なので記事として公開します。詳細は後述。

デッキ選択経緯

CL横浜は珍しく2日間制の大会で、day1とday2で構築を変更することが出来ました。day1は最大9試合のスイスドローを行い、3敗ドロップの条件を考えると7-2以上の成績を残さなければなりません。これは64人規模のシティリーグで言えば予選5試合+決勝トーナメント3試合を戦う以上の試合数で、ポケカの技術のみならず体力が要求されます。トーナメントを含むday2では別なデッキを使えることもあり、day1では9試合を戦い抜ける構築を目指してデッキ選択を行うことにしました。ここで私が考えた条件は以下の通りになります。

  • 毎試合、難しいプレイを要求され続けないこと

  • 一部の対面を切ることが出来る一方、使用率の高そうな環境のデッキを幅広く見られること。また、スイスドロー序盤でメタ外のデッキに出会ってもなるべく倒せること

  • 事故でしょうもない負け方をしないこと

以下1つずつ噛み砕きます。

毎試合、難しいプレイを要求され続けないこと

ほぼ「裏工作をしたくない」と同義です。できればロストも悩みたくありません。裏工作は確かに非常に強力な特性ですが、プレイ難易度が高いのは周知の通りです。持ってくるカードを間違えては本来発揮できる力を出せきれず、一番大事なスイスドロー終盤において連敗を招きかねません。ロストギミックもエネルギー管理などが難しく、連戦には不向きだと考えました。これらのデッキはday2での使用は検討したいもののday1ではなるべく避けたいと考えました。

使用率の高そうな環境のデッキを幅広く見られること

大会に出る以上使用率上位に対して何らかの強みがあることは当然です。逆にここでは一部の少数のデッキは踏んでも負けられると考えました。しかし、矛盾するようですが、CLでは序盤にあまりカードパワーが高くないもののロマンのあるデッキなどと対戦することもあります。こういったデッキは勝率は高くなくても油断ができる相手ではありません。環境上位にしか勝てないデッキ(例えばパルキアとギラティナだけのメタを貼ったデッキ)は控えたいと思います。

事故でしょうもない負け方をしないこと

カードゲームの性質上事故らないデッキはほぼ存在しませんが、事故率の高いデッキはいかに最大出力が高くても連戦では勝ちきれません。環境上位にも事故を起こしやすいが回ると強いデッキは存在しますが、そのようなデッキを使って早々に負けると自分の運とデッキ選択を呪いたくなります。理想は9戦で事故らないデッキであり、すなわち安定性の高いデッキが求められると考えます。

以上を元に次のような経緯でデッキを決めました。
まず、裏工作を選択肢から除外。この時点で裏工作パルキアや裏工作アルセウスが候補から外れます。また、世界大会の配信を見てベンチを広げないアルセウスのポテンシャルを実感。序盤の展開はアルセウスVを出してエネルギーをつけるだけで十分合格点であり、その後はスターバースから盤面を作ることが出来ます。アルセウスの相方としては、アルセウスに足りない火力を補えるギラティナを採用することでゲームテンポを上げることを目指しました。最後にヒスイゾロアークやレジギガス、ロストギラティナなども考慮しましたが、ドローとの噛み合いによって下振れが激しいと考え没にしました。
なお、他の候補としてターボパルキアがありました。これも基本的には山を上から掘って引いたカードで戦うデッキであり、プレイ難易度は裏工作パルキアほど高くありません。また、雷エネルギーを採用することでクワガノンVやライコウVといった強力なアタッカーで環境のデッキに有利を取ることができます。しかし練習段階でうまく使いこなせず、事故ってしまうことが何度もあったため没としました。

当日のレシピ

デッキコード : 4JYYKJ-UMN4PC-cc88cx

採用理由

アルセウスV : 4枚
初手になんとしてもアクセスしたいカードで、後攻の場合にはダブルターボと合わせればスタートして一番強いカードになります。試合は3枚でも回りますが、序盤の盤面作りに不可欠なため4枚の採用。

アルセウスVSTAR : 3枚
ゲーム中使うのは2枚なので、実質4枚目となる進化のお香を除いて3枚の採用。詳しくは進化のお香の項にて解説。

ギラティナV : 2枚
試合中1枚は使いたいことが多いが、バトル場に出ていくのは中盤以降なので2枚のみの採用。まれに2枚使う。

ギラティナVSTAR : 2枚
引きたいときに最低限用意できること(引き込めることの他、何かのコストやサイド落ちなどで使えない状況になってしまわないこと)のために2枚の採用。3枚使いたい状況は現状遭遇していない。

そらをとぶピカチュウV : 1枚
VMAXの進化元になるが、逃げエネ0なのでスタートしても逃しやすい。しかしサイド2取られる的になるため積極的にスタートしたいかは怪しい。ピカチュウを使わないマッチも多く、不純物になりがちなので最低限の1枚採用。

そらをとぶピカチュウVMAX : 1枚
1枚の理由は進化前とほとんど同じ。サイド落ちケアはもちろん大事なのでデッキ枠がもう少しあるなら2枚目を採用したいとは思う。

ビッパ : 1枚
元々2枚入っていたが、枠の都合で1枚に。回してみて意外とビーダルの用意ができるので減らしてもあまり困っていない。

ビーダル : 1枚
採用理由は安定したドローソースの確保。裏工作の無いこのデッキでは終盤にボスなどを連打するためにあると役に立つし、ツツジ対策にもなる。1枚の理由はビッパに同じ。

クロバットV : 1枚
先攻や後攻でもサポートを使った後に、どうしてもエネルギーにアクセスできなかったときに使うカード。そのためネオラントよりも使いたいと思う場面が多い。しかし、終盤の負け筋になるため、どうしてもの状況でのみ使用する。安定性に大きく貢献するが使いたい状況も限られるため1枚のみの採用。

バケッチャ : 1枚
雪道を剥がしてスターバースを言うために使うが、サイド1を壁にする用途にも使える。使いたい状況は限られるため1枚。

クイックボール : 4枚
アルセウスVに触れるカードは最大限採用して安定性を高めたいため4枚。

ハイパーボール : 4枚
SMの頃とは異なり現環境ではコストが重く感じることも多い。しかし、全てのポケモンに触れることによる安定感は大きく、特に序盤にVを並べるカードにもなるため4枚。また、終盤手札に溜まったカードをコストにできることはビーダルと相性が良いだけでなく、ツツジの前に山の中を綺麗にすることにも繋がる。

進化のお香 : 1枚
実質的なアルセウスVSTARの4枚目のつもりであり、必要に応じて空うちや他の進化ポケモンにもなれるカード。VSTAR4枚採用してもそんなに使わないためこれで十分。

大きなお守り: 1枚
主にギラティナのロストインパクトやパルキアのバフ付きあくうのうねりを耐えるために採用。必要に応じてチェレンで戻せることも強み。2枚あっても強そうだが枠の都合とベルトも貼りたいため1枚。

こだわりベルト : 2枚
この2枚目を捻出するのが大変だった。Vガードや大きなお守りなど280ダメージを倒せるような工夫が散見されるため、こっちもベルトで応戦する必要がある。また、アルセウスVSTARにつけるとダブルターボ(-20) + パワフル無色(+20) + ベルト(+30)で進化前Vを倒すこともできる。それ以外にもダブルターボピカチュウが140*2=280しか出ないのもあり、アタッカー運用の際には使いたいカード。

ポケモン入れ替え/ 穴ぬけのヒモ : 各1枚
サイド落ち考慮なども考え入れ替え手段は2枚採用したかった。ここで入れ替えとヒモはスターバースで持ってくることも多く、使いたいときに使いたい方が使えるため散らしての採用

普通の釣竿 : 1枚
最初は半信半疑だったが、エネ管理りが非常にシビアですぐに必要性を感じた。また、倒されたピカチュウなどを再利用することもできるためエネルギーリサイクルではなくこちらを採用。2枚戻すほどのカードはない。

博士の研究 : 2枚
前述の通り枠に余裕があるわけでは無いため、トラッシュできないカードも多い。それでも7枚ドローによる安定した盤面作りも必要で2枚の採用となった。2という数字は練習の感覚によるもので、ここは言語化できていない点でもある。(しかし他のカードを入れるためにドローサポートをこれ以上削るのは流石に弱そうだが…)

マリィ: 3枚
博士と異なりリソースを山に戻しながら5枚引き直せる。また手札干渉は裏工作などに有効な場面もあり、1ターンもらうきっかけにもなる。この枚数も練習の感覚のみに裏付けられている。

チェレンの気配り : 1枚
1枚あることで非エクのポケモン相手に楽になることが多い。特にウッウのおとぼけスピットなどを無かったことにしたい。成功体験に縛られすぎているところはあるが、強いときにはゲームの勝敗を決める力のあるカード。2枚採用する枠は当然ない。

セレナ : 1枚
ボス3からスタートしており、そのうち1枚をセレナにすることで若干の安定感を高める。安定しているときには進化前のVなどを呼び出したい。

ツツジ : 1枚
チェレン同様に一部の場面でゲームの勝敗を決める力があるカード。後攻から捲るときに必要になることもあり、雪道との相性も良い。2枚採用する枠はない。

ボスの指令 : 2枚
そもそも「ボスを何回効果的に使えるか」がブン回ったデッキ同士の勝敗に関係していると思っている。そのため多投したいが今度は安定感が犠牲になる。裏を3回呼べれば2-2-2で取り切れるためセレナと合わせて3枚の採用になっている。

頂きへの雪道 : 2枚
使い所は大きく2つ。1つはスターバースの後に貼ることで一方的にルール持ちの特性を消費してから相手に押し付ける。もう1つは逆転の盤面での雪道+ツツジ。どっちにも必要になるため2枚。

トレーニングコート : 1枚
バケッチャに雪道処理を全て任せるわけにもいかないため採用。バケッチャと異なりボールで持って来れないが、足りないエネ管理を補ってくれるカードにもなる。

ダブルターボエネルギー : 4枚
とにかくアルセウスVに手張りをしたく、特に後攻では1ターン目にこれを貼るだけでエネの展開に繋げることが出来る。自引きしたいカードでもあるため4枚採用。実際逃げエネやロストインパクトのコストとしても役に立つため4枚全部使うこともある。

基本草エネルギー/基本超エネルギー : 3枚, 3枚
ギラティナの技によるタイプの選択で、デッキのメインギミックにも関わるためしっかりと枚数を採用したい。しかし、他のタイプのエネルギーも入ったことで無色分を他でも補えること(トリニティノヴァでつけられる無色分のエネになることが強い)、必要に応じて使い回すことなどでなんとかこの枚数まで削られている。

基本雷エネルギー : 2枚
ピカチュウの軌道に必要で、サイド落ちを考慮して2枚。本当は3枚目が欲しいが泣く泣く減らすことに。

Vガードエネルギー : 2枚
HP280のポケモンがロストインパクトを耐える手段はいくらか考えられるが、エネルギーとしても使えるこのカードはお得感が強い。雪道の関係上輝くサーナイトは採用できないため、厚めに採用。これは1枚目を貼ったポケモンはスターレクイエムを誘いやすく、結局次のポケモンが倒されることを防ぐことにも繋がる。

パワフル無色エネルギー : 1枚
こだわりベルトの項で書いた手順でアルセウスVSTARのトリニティノヴァを230ダメージにして進化前のVを倒すために必要。活躍は限定的なため1枚のみ。


不採用理由

雷エネルギー3枚目
直前まで悩んでいた箇所であるが、60枚に収めるため仕方なく断念

友達手帳
あると無理やりサポートの使える回数を底上げしてくれるが、チェレンやツツジを複数回使う余裕はなく、博士などでトラッシュした後に後悔しないことも多い。あると強いが他のカードの強さと比較して相対的に却下。

ロストシティ
そらをとぶピカチュウを採用したことでレジデッキへの対処に余裕が生まれたため、スタジアムはより強い雪道を採用した。非エクが多い環境では非常に有効だが、同じカードをロストに狙い続けるためにはロストシティの枚数も必要になり、枠をかなり使ってしまう。

ノコッチ
レジロック相手は早々にピカチュウを用意することを目指す。それ以外の闘タイプは環境にまずいないと考え不採用。

ビッパ/ビーダルの2枚目, ピカチュウV, VMAXの2枚目
枠があれば採用したいカードだが、1-1ラインでも用意できる試合はそれなりに多いためこの枚数で我慢。

当日の戦績とマッチアップ

ここから大会後に書いているパートになります。

1戦目 : NoShow

2戦目 : ロストバレット 先 6-5 ○
後1であなぬけのヒモで呼び出されたビッパが気絶。その後相手より先に盤面を形成し有利に進めるもやまびこホーンでビッパが再度呼び出され気絶。そらをとぶピカチュウで技を言えており、またロストマインで3つダメカンを乗せられているアルセウスをチェレンで回収していたため負けることはないと確信していたところ、やまびこ2枚目とかんしゃくヘッドによる負け筋があったことを試合後に教えていただき戦慄しました。

3戦目 : アルセウス裏工作 後 ? ×(投了)
サイドのメモが残っていませんでした。草エネが全てサイド落ちし、またVガードとお守りが両方ついたアルセウスを用意された結果相手を崩せず。時間が切れそうだったため投了しました。

4戦目 : アルセウスジュナイパー空ピカ 後 4-5 ×(投了)
じゃんけん負け + マリガン2枚の枷付きで始まったゲームで、勝てそうなところでプレミをしたことが悔やまれます。こちらのVガード付きのアルセウスにダイバルーンを撃たれ、160ダメージと130ダメージを勘違い。次のダイバルーンを耐えないと勘違いし、解決策を考えるため温存していたスターバースを使用。スターバース中にダメカンの間違いに気づいて訂正。手札にセレナがあり、ここでボスをサーチする必要はなかったが、仕方なくボスをサーチ。相手のマリィやツツジに備えて使えるだけ手札を使ってから番を返したところ案の定マリィ。返しの番の働く前歯でボスを引けなかったため、アルセウスを逃す + ツツジでボスが無いお祈り。ここでほとんど時間がなかったため、相手のサイドやダメージを確認せずピカチュウを前に出してしまうが、実は相手のサイドは2。バケッチャを前に出して即番を返して時間内に相手に番を渡していれば後攻の私の番まで追加され、ツツジで引いた中にボスがあれば勝てる状況でした。時間切れ直前の練習を怠ったことへの反省。

5戦目 : ロストバレット 先 6-4 ○
相手がかなり止まってしまっていたため、デッキ相性の差もあって押し切って勝ち。マフォクシーVが出てきた時にはびっくりしましたが、ベンチ狙撃込みでも捲れない盤面だったためそのまま勝ち

6戦目 : キュレムパルキア 後 0-6 ×
先2から前のVポケモンを3ターンで倒されて負け。せめて後1でトリニティチャージが言いたかったが、それが言えても勝てたかは怪しい対面でした。

最終的にNoShow込みで3-3と振るわない結果で終わってしまいました。

反省点

60枚に後悔はありませんが、結果は振るわず、ベストなデッキではなかったことを痛感させられます。敢えて言えば基本草エネルギーと基本超エネルギーはもう少し枚数があっても良かったかもしれませんが。選択経緯にデッキ決めの観点を記載しましたが、これらの目標は達成できていたと思います。裏工作パルキアやロストギラティナとは一切マッチしませんでしたが、このマッチングを予想するのはかなり無理のあったことと思います。

では、何がいけなかったのかと言えばデッキ選択の目標を適切に立てられていなかったことでしょう。デッキ相性もありますが、結果として先攻は勝ちで後攻は負けの大会になってしまいました。予選9試合でじゃんけんに常勝することはまず無理で、こればかりは完全に運なのでどうしようもありません。そのため後攻でも十分に戦えることを検証するべきでした。特に6戦目のような相手に対して後攻を取ったら2-2-2と取られて負けてしまうのはデッキ構築上の欠陥と考えられます。

とはいえ、当日会場では思ったより同系統のデッキを見かけました。他のプレイヤーがnoteなどを公開していれば私のデッキとどう異なっていてどんな改善点があるのかを検討したいと思います。逆にこんな戦績のデッキであっても誰かしらの役に立つことがあるかもしれないと信じてこの記事を公開させていただきます。


いいなと思ったら応援しよう!