思い浮かべてばかりの映画
年末が近づくと〝年末っぽい映画〟がすごく見たくなる。といっても、慌ただしく日々を送るうちに気づけばもう晦日もう正月、当然「さてだらだら映画でも見るか」と手に取るのはもはや〝年始っぽい映画〟のDVDなので、実際に〝年末っぽい映画〟を年末に見ることは少ない。私にとって〝年末っぽい映画〟は見るものというより、思い浮かべるものなのだ。
具体的には『或る夜の出来事』『お熱いのがお好き』『アパートの鍵貸します』『未来は今』――いずれもスクリュー・ボール・コメディとその周辺。「ストレ