布団の国の王様になると読み返したくなる短篇小説――「童謡」(吉行淳之介)
*マガジン「読み返したくなる短篇小説」バックナンバー
2015年1月
先週末からインフルエンザにかかってへろへろでした。小さな子ども二人にもうつしてしまい、みんなへろへろ。そんななか、ひとり踏ん張って元気だった妻に感謝です。
さて、病気話・苦労話を並べても詮ないので、古本屋らしく本を紹介しましょう。
吉行淳之介「童謡」(1961年)
病床に入ると、かならずこの作品について思いをめぐらします。吉行淳之介の超名短篇。高熱が引かずに入院した少年の物語。
「高い熱は