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ニンジャスレイヤーTRPG 2版 ソロシナリオ【ニンジャとオスモウを取ろう】


はじめに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のファンメイドソロシナリオです。【名声】値によって敵の強さやメインギミックの難易度が変動するため、ニュービーからグランドマスターまで、どんなニンジャPCでも遊べるシナリオを目指して制作されました。
 初制作シナリオなので、バランスがメキシコの荒野めいている可能性があります。お気づきのことはなんでもお知らせください。都度修正します。(03/24/2024、オスモウ難易度調整と目次項目の追加を行いました)
 また、このシナリオのNPCデータには、公式コアデータセクション並びに公式プラグイン:ビッグ・ニンジャクランのものが含まれます。下記の公式インデックスからアクセスし、随時参照してください。


シナリオサマリー

対象:全てのニンジャPC

難易度:【名声】により変動/Wasshoi!判定なし

キャラロスト:なし

ダンゴウ

ストリートの場合:あなたはある日、ネオサイタマ地下の巨大空洞に関する調査の依頼を請け負った。依頼主はネオサイタマ大学のウミノ教授という考古学者らしい。(PCの設定に応じて、ナンシー・リーやドラゴン・ゲンドーソー等からの依頼と読み替えても構わない)
ウミノ「複数の古文書を照らし合わせれば、ここに不自然な地下空洞があるはずだというのが分かるだろう。私はここに隠されたニンジャ真実があると見込んでいるのだよ。本来なら私もフィールドワークに赴くべきだろうが……少々近々では都合がつきそうになくてね。君のような考古学に理解のありそうな傭兵に調査を頼むことにしたのだよ!私がアクセスできる文献や碑の情報ならいくらでも提供する。ここはひとつ頼むよ」

それ以外の場合:ある日あなたに(あなたのメンター)からミッションが下された。ネオサイタマ地下の巨大空洞に関して調査しろというのだ。これは地下巨大オイランパレスの建設(ソウカイヤ)/ネオサイタマの霊脈確保(ザイバツ)/旧世紀地下道網のマッピングと再開発(アマクダリ)のために必要なのだという。(それ以外の場合、それらしいものが思い浮かばなければ単に調査を命じられたということにして構わない)

あなたはプロフェッショナリズムと少々の好奇心から調査に着手するのだった。

事前調査

 まずは今回のミッションについて【ニューロン】【ワザマエ】を用いた『調査判定:HARD』を行う。

事前調査に有利な知識スキル

最も適した知識スキル(+3):知識:旧世紀地下道網、知識:古代ニンジャ文明
適した知識スキル(+2):知識:オカルト、知識:宗教、知識:ストリートの流儀
失敗した場合:
体力1か精神力1、または即応ダイス1を消費し、判定難度を‐1してやりなおす。成功するまで同様にしてよい。あきらめた場合すべてが謎のままシナリオクローズ(評価D、無報酬)
成功した場合:
地下道が謎の空間に繋がっているとの噂を知る。即応ダイス+1
【6,6】:巨大な影を見たとの証言を得る。即応ダイス+2
【6,6,6】;迷い込んだスモトリが地下の巨人に道を教えられて生還したという民話を知る。即応ダイス+3

ミッションスタート

 早速あたりをつけた箇所を地図を片手に調査することにしたあなたは、旧世紀地下道の割れ目から続く奇妙な瓦葺きの通路を発見した。
 通路を進んでゆくと何か小人めいた気配を感じる……その時!
 あなたは突如何者かの襲撃を受ける!……ナムサン!それは二足歩行する奇妙なモグラで……黒帯を締めているではないか!

 マップを使わない戦闘ルール(このページ冒頭の公式総合目次から「グリッドマップを使用しない戦闘」セクションを参照すること)で以下の敵と戦闘せよ。アトモスフィアは毎ターン上昇し、一騎打ち(公式総合目次から「コアルール」セクションを参照すること)及びミネウチルール(体力0で爆発四散しない)が適用される。加えて、この戦闘での部位損傷及び能力値ダメージは戦闘終了後取り除かれる

 カラテモグラは均等に攻撃ダイスを割り振り、1個ずつ(UH2以上については最低個数ずつ)回避ダイスを使用し、サツバツ・ナムアミダブツにはその時の所持ダイスすべてで回避する。また、最初のサツバツ/ナムアミダブツにアドレナリンブーストを使用する。

描写例:
カラテモグラ「ワンワー!」

◆カラテモグラ (種別:カラテビースト)
*Xはあなたの名声の半分に2を足したものに等しい。(名声1ならX=3だ)
カラテ    X  体力   X
ニューロン  X  精神力  X
ワザマエ   X  脚力   X/N
ジツ     0  万札  5

攻撃/射撃/機先/電脳  X/X/X/X
回避/精密/側転/発動  X/X/X/X
即応/緊急回避     0/0
◇装備、サイバネ、ジツ、スキル
自動獲得スキル、●痛烈な一撃、●ニンジャの体捌き
『●痛烈な一撃』:
 『近接攻撃』時に出目【6,6】だった場合、『サツバツ!』の代わりに『痛打+1』となる。
 同様に出目【6,6,6】だった場合、『ナムアミダブツ!』の代わりに『痛打+1』、『回避難易度+1』
『●ニンジャの体捌き(アドレナリンブースト、カウンターカラテ、連続側転を持ち、回避難易度NORMAL』
任意高難度オプション:
Xが7以上の場合:サツバツ!がニンジャであるかのように発生するが、サツバツ表d4で判定される
Xが10以上の場合:◉◉タツジン:攻撃的オスモウ(コッポドー)を持ち、必ず●殺人コンビネーションで攻撃
Xが13以上の場合:◉ヒサツ・ワザ:ハッカク・テッポウ(ポン・パンチ)を使用する

勝利した場合
一瞬の隙を衝いてモグラは地下道の奥に逃げ出した。異様なアトモスフィアを感じたあなたはモグラを追跡することにした。

敗北した場合
モグラはソンキョめいた姿勢を取り、あなたにオジギしたあとそそくさと地下道の奥に入り込んでいった。あなたは応急処置を行ってからモグラを追跡することにした。(即応ダイスを1消費して体力をd3回復すること)回復ができないなら評価Cでシナリオクローズ。

高名声値向けに任意の強化オプションを追加。これ以降必須の戦闘はない

 テン、テン、テンテン……、モグラを追いかけて地下道の奥に進むほどに、超自然的なタイコの音色が聞こえてくる。
 地下道の最奥に辿り着いたあなたは息を呑んだ!そこは天井すら見えない広大な空間であり、あきらかに人工物である巨大な円形の祭壇がほの明るいヒカリゴケに照らされているではないか!さらに奥には巨大ブッダ像めいた石像すらかすかに見える!

『ニューロン判定:EASY』を行え。知識:古代ニンジャ文明を所持している場合、+2ダイス。失敗時は【精神力】-1、成功時は即応ダイス+1

成功時
 これは明らかに伝説級ニンジャの関わる遺跡だ!あなたは神聖なアトモスフィアにしばし言葉を忘れた。
失敗時
 これは明らかに伝説級ニンジャの関わる遺跡だ!あなたは超自然的な畏怖を感じ、萎縮してしまった!

 あなたが言葉を忘れて立ち尽くしていたのもつかの間、「ワンワー!ワンワー!」先ほどのカラテモグラがあなたを認めて鳴いているではないか。その時!

巨大ニンジャ「フウーム、あれが君の言っていたニンジャかね、モグラヤマ=サン」闇の奥で石像と見えたものが厳かに声を発し、身を起こした!極めて強大なニンジャ存在感を感じる!

巨大ニンジャ「ドーモ。オクタゴンです。事情あって江戸時代よりここでニンジャ人柱をしておってな。この通りそれなりに身動きは取れるが寂しゅうてかなわんのだ」

 巨大なニンジャはゆっくりとあなたにアイサツした。敵意はないようだが、恐らくイクサになれば(あなたの知る最も強力なニンジャ)でも恐らく敵うまいと思うほどの凄まじいカラテが伝わってくる。

 あなたはアイサツを返すが、来訪の目的についても話すべきだろう。
ストリートニンジャは『交渉判定:NORMAL』、それ以外は『交渉判定:HARD』を行うこと。
最も適したスキル(+2)交渉:共感、交渉:理路整然
適したスキル(+1)交渉:卑屈、知識:貴族の流儀

成功の場合:即応ダイス+1
PC所属がストリート:
オクタゴン「調査とな。少々面映ゆいがいくらでも調べていくがよいぞ。そも、江戸時代にはちょこちょこ機嫌伺いの役人なりニンジャが来ておったのだが」
モグラヤマ「ワンワー!」巨大なニンジャが心なしか嬉しそうに言葉を返すと、カラテモグラも楽しそうに鳴き声を上げた。

ザイバツ:
オクタゴン「この地の地脈に興味があるとな。しかしここを守るのが我が役目。力にはなってやれんのう」
モグラヤマ「ワンワー……」巨大なニンジャが残念そうに言葉を返すと、カラテモグラも悲しそうに鳴き声を上げた。

アマクダリ:
オクタゴン「再開発か、ここのドヒョーをそのまま残せるなら話を聞かんでもないが、果たして今の世の者どもにできるものかな」
モグラヤマ「ワンワー……」巨大なニンジャが残念そうに言葉を返すと、カラテモグラも悲しそうに鳴き声を上げた。

ソウカイヤ:
オクタゴン「ここにオイランパレスを作ると?カーッ!悪いことは言わんからやめておきなさい」
モグラヤマ「ワンワー……」巨大なニンジャが残念そうに言葉を返すと、カラテモグラも悲しそうに鳴き声を上げた。
その他の所属、もしくは目的の場合(オクタゴンは、ここを立ち退く、またはここの地形を変えることは不可能と言いながらも敵対しようとはしない)

失敗の場合
「いきなり現れた思い上がり者を爆発四散させぬ慈悲に感謝するがよいぞ。モータル!」リアルニンジャの静かな怒りを感じ、あなたはソーマト・リコールを引き起こしかけた。

オクタゴン「まあそんなことも今は良いわ。それよりも、だ。退屈しのぎにワシとオスモウしていくがよいぞ」
信じられぬ発言にあなたは耳を疑った。そもそも12フィートの旧きリアルニンジャとオスモウなどすれば直ちに爆発四散の運命が待っているだろう。
しかし見方を変えれば、これ以上は望めないメンターからの直々のカラテトレーニングを受けられるとも言える。

 あなたは思いなおすよう頼んでも良いし、覚悟を決めてドヒョー・リングに立っても良い。

思いなおすように頼んだ場合
オクタゴン「そう怖がるでない。オスモウとは体の大きさのみで決まるものにあらず。我が祖ニオー・ニンジャ=サンもモータルとさして変わらぬ体躯に驚くべきカラテを秘めておったものよ。ワシが言うても納得しにくかろうがな!ガッハッハ!」
【精神力】が1回復する

覚悟を決めてドヒョー・リングに立った場合
オクタゴン「アッパレ!これよりドヒョーにおいてオヌシはこのハッカク・ニンジャの対等の敵ぞ。イサオシにその血を沸かせるがよい。楽しもうぞ!」
即応ダイス+1

ハッカク・ニンジャとオスモウ

 いずれにせよ、あなたとオクタゴンはドヒョー上で向かい合う。見上げるほど大きい古代ニンジャの顔はブッダウォリアーめいた威厳ある髯を蓄えており、その体は何一つ無駄のない巍々たる山脈を思わせる。
オクタゴン「サテ、三番勝負じゃ。よいな?」
 あなたは一種の感動を覚えながらリアルニンジャを迎え撃つ!

 


 以下のルールに従ってオクタゴンとオスモウ勝負を3回行うこと。この勝敗は報酬に関係しており、初戦から2連勝するとA+ランクとなる。

オスモウのルール
オスモウ勝負は、名声に応じて参照するオクタゴンの能力値が異なる変則的な『対抗判定:NORMAL』で行う。
あなたはオクタゴンの選んだ能力値に関わらず任意の能力値(ジツは二倍の値を参照する)を使用してよく、アドレナリン・ブーストを消費して1戦に限り自分のみEASYで判定してもよい。
成功数が同値の場合、どちらかが勝つまで再判定を行う。(即応ダイスは払い戻される)

例:【名声】5のPCニンジャがオクタゴンとオスモウを行った。オクタゴンは1戦目【ワザマエ】でNORMAL判定を行い、成功数4だった。PCニンジャは【カラテ】を選んで成功数5を出し、勝利した。

マッタ:精神力1を払って、両者の判定をやり直しても良い。(マッタを掛けたとみなす。即応ダイスは払い戻される)
【名声】1-5:オクタゴンは1戦目【ワザマエ】、2,3戦目で【ニューロン】を使用する。【マッタ】3回まで可能

【名声】6-10:オクタゴンは3戦すべて【ワザマエ】を使用する。【マッタ】2回まで可能

【名声】11-15:オクタゴンは1戦目【ジツ】×2、2,3戦目で【ワザマエ】を使用する。【マッタ】1回まで可能

【名声】16-20:オクタゴンは1戦目【カラテ】、2戦目【ジツ】×2、3戦目で【ワザマエ】を使用する。【マッタナシ】

【名声】が20より上の場合、【名声】16-20と同じ判定で行ってよいが、オスモウ3番勝負の代わりに望むならマップを使用しない戦闘(ミネウチ適用、アトモスフィア毎ターン上昇、一騎打ち、クミテと見なす)を行ってもよい。
(03/24/2024)オスモウ難易度調整、マッタ処理明確化
オクタゴンの能力値は以下を参照のこと

◆クミテするオクタゴン/ハッカク・ニンジャ (種別:ニンジャ/リアルニンジャ)
カラテ    17  体力   47
ニューロン  1  精神力  12
ワザマエ   8  脚力   10/-
ジツ     7  万札  0

攻撃/射撃/機先/電脳  18/8/1/1
回避/精密/側転/発動  13/8/-/8
即応/緊急回避     6/19
◇装備、サイバネ、ジツ、スキル
**伝統的スモトリニンジャ装束一式+2**(腕部が業物化した伝統的ニンジャ装束+2と見なす。反映済)
化粧まわし(ブードゥー),家族の肖像画(家族の写真)
☆巨体化の秘儀LV7、★筋肉の鎧、★★ブチカマシ(ビッグ突撃)、★★常時大型化、★筋肉の盾、★動く砦
★踏み荒らし
●連続攻撃3、●連射2、●大型1×1、●轢殺攻撃1、●素手リーチ∔1、●即死耐性
●人柱(このニンジャは人柱としてカラテ‐1、ニューロン‐9の修正を受けている。反映済)
◉◉タツジン:技巧的オスモウ(ジュー・ジツ)、◉ヒサツ・ワザ:マウンテンブレイカー(ポン・パンチ)
◉鉄拳、◉◉グレーター級ソウルの力、◉◉アーチ級ソウルの力

記憶:◉知識:古代ニンジャ文明

描写例:
オクタゴンの【ニューロン】使用勝利:「これがタチアイよ。懐かしや!」
【ワザマエ】使用勝利:「カエシナゲは奥深いもの、オヌシも学ぶがよいぞ」
【ジツ】使用勝利:「ハッキヨホ!これぞテッポウの極意也」
【カラテ】使用勝利:「ドッソイ!カイジュウ・ニンジャクランも退けた我がブチカマシ、目にしたことを誇るがよい」

PCの【ニューロン】使用勝利:オクタゴン「見事なりタチアイ・ヘンカ!これを卑怯というは惰弱者ぞ!己を誇れPC=サン!」
【ワザマエ】使用勝利:オクタゴン「オクリダシ!ヌゥーッ!この悔しさもオスモウの楽しみよな!良いぞPC=サン!」
【ジツ】使用勝利:オクタゴン「何と!ワシがイサミアシか!否!オヌシのジツの駆け引きが巧みだったのよ!」
【カラテ】使用勝利:オクタゴン「オシダシ!クゥーッ!その体に良くカラテを練ったもの!見事よ!」
【アドレナリンブースト】使用勝利:オクタゴン「カジバヂカラ!弛んだ惰弱者には出せぬものよな!アッパレ!」

オクタゴンが二本先取:「ああ、楽しかった。オヌシには感謝せねばならんのう」「ワンワー!」モグラヤマも誇らしげだ。
PCが二本先取:「ヌゥーッ!しかしこれがオスモウの奥深さよ!楽しかろ?」「ワンワー!?」モグラヤマはあなたを尊敬のまなざしで見つめている。

クミテを選んだ場合(名声21以上任意高難度オプション)

クミテを選んだ場合、以下のようにオクタゴンを操作して戦闘を行うこと。

オクタゴン「このハッカク・ニンジャとクミテが所望か!願ってもないが、ミネウチといえそれ以外は手加減せんぞ?」
時の重みを纏った凄まじいビッグカラテが構えられる。あなたは思わず平安時代のブッダウォリアー像を幻視した。

オクタゴンの戦闘方針:
 毎手番8/5/5でダイスを割り振る。毎ターン最初の手番は踏み荒らし∔ビッグ突撃を行い、最初の攻撃のみシタテナゲ(マウントタックル)イポン背負い(フランケンシュタイナー)を優先的に使用する。2回目の手番はPCを轢殺するように通常移動で離れた状態になり、リーチ+1の素手攻撃を行う。サツバツ及びヒサツ・ワザを使用する。
 3ターン目の初回手番攻撃時に即応ダイスをすべて使用する。即ち14/5/5と割り振られる。

 回避ダイスは部位損傷を伴う攻撃及びヒサツワザにのみ6個ずつ、精神攻撃種別に対しては4個ずつ使用し、踏み荒らしのコスト2を確保した上で不足すれば緊急回避を使う。各ターンの、2手番目、部位破壊攻撃に使用してなお未使用の回避ダイスが3個以上ある場合、2個を残して残りの攻撃に均等に割り振って回避する(2手番目最後の攻撃には残りの回避ダイスを踏み荒らしのコスト分2を除いてすべて使う)。
 2T目以降で初めてのナムアミダブツ、もしくは体力20未満に減少させる攻撃に対してアドレナリンブーストを使用する。サツバツは可能な限り痛打に変換する。

描写例:
オクタゴンビッグ突撃:「ハッキヨホ!」バッファロー殺戮武装鉄道が神代にあったならばかくあらん!そう考えてしまうほどの悪夢的突撃があなたを襲う!
オクタゴン攻撃:「イヤーッ!」エンハンスを纏った重い掌打コンビネーション!一発でも当たれば大ダメージは不可避!
オクタゴンシタテナゲ(マウントタックル):「ドッソイ!」一瞬の隙を衝いたオクタゴンがあなたを投げ飛ばす!ナムサン!空中では回避の仕様もなし!
オクタゴンイポン背負い(フランケンシュタイナー):「イイイイヤアアアアアーッ!」ナムアミダブツ!魔術めいたイポン背負いにあなたの体が宙を舞う!オクタゴンの目が光る!
オクタゴンマウンテンブレイカー・ハリテ(ポン・パンチ):「イイイイヤアアアアアーッ!」オクタゴンはあなたの体の崩れを見逃さぬ!ゴウランガ!あれは暗黒オスモウ奥義、マウンテンブレイカー・ハリテ!
オクタゴン回避:「イヤーッ!」オクタゴンは敢えて前進!攻撃の勢いを殺して受け止める!ワザマエ!
オクタゴン被弾:「アッパレよ!若造!」オクタゴンは凄絶に笑う!

PC勝利:「まさか今の世のニンジャ憑きがワシを負かすとは……。この身が人柱に縛られておるが悔やまれるわい!何?負け惜しみくらい聞き流さんか」
オクタゴン勝利:「我が前に立ったこと自体が既にアッパレ。これはオヌシのイサオシぞ。誇るがよい!」

いずれの場合も、戦闘後モグラヤマがニンジャピルで部位損傷を全て取り除いてくれる。

トリクミの後で

 オスモウ、クミテどちらを選択した場合も、そしてあなたが勝っても負けても、オクタゴンは上機嫌であなたに地上への近道を教えてくれる。

オクタゴン「ウムウム。よきひと時であった。オヌシは見所があるでな。また遠慮せず来るがよいぞ」
巨大なニンジャは鷹揚に笑った。あなたの最初の目的が何であれ、得難い体験をしたといえるだろう。

ストリートの場合:
あなたを地上に帰す前、オクタゴンは遺跡の調査をさせてくれた。あなたの質問に答えるビッグニンジャは浮かれている様子だった。
オクタゴン「あれはワシがここに座して百年ほどの頃よ。真上の村の作物がよう実ったとてわざわざワシの前でマイを奉納してくれての……」「ワンワー……」モグラヤマは聞きなれているといった風情だ。

オクタゴンと相容れない勢力所属の場合:
オクタゴン「気は進まんがこれにハンコを搗いてもらおう。オヌシはいつ来ても良いがオヌシの居るところはどうもワシとは折り合わぬでな」
ここで見聞きしたこともここへの行き方も口外せぬというマキモノにあなたはハンコを押した。幸い、オクタゴンが言い訳の立つだけの些細なニンジャギアを譲ってくれたので、これの発見を組織に報告すればそれなりの評価を貰ってやり過ごせるだろう。

エピローグ

「ワンワー……」
道は郊外の森へ通じていた。地上まであなたを送ってくれたモグラヤマが名残惜しそうにあなたを見送る。またオクタゴンとモグラヤマに会いたければ、ここから訪ねてもいいかもしれない。しかしなにはともあれ、あなたは凄まじい疲労と共に確かな鍛錬の重みを感じつつ帰路を歩むのだった。

評価と報酬

A+:オクタゴンとのオスモウに完勝(初戦から2連勝)した/クミテを制した
万札:10+【名声】、【名声】+1(喧伝せずとも、リアルニンジャと対峙した経験が貫録を与えたのだ)
余暇4スロット、オスモウで判定に使用した能力値のトレーニング蓄積+1(クミテの場合全能力値の蓄積+1)
このシナリオの余暇のみ例外的にジツも蓄積があるかのようにトレーニングしてよい。
A:オクタゴンとのオスモウ勝負に勝った/クミテしたが敗れた
万札:10+【名声】、余暇4スロット、オスモウで判定に使用した能力値のトレーニング蓄積+1。
このシナリオの余暇のみ例外的にジツも蓄積があるかのようにトレーニングしてよい。
B:オクタゴンとのオスモウ勝負に敗れた
万札:5+【名声】、余暇4スロット、オスモウで判定に使用した能力値のトレーニング蓄積+1。
このシナリオの余暇のみ例外的にジツも蓄積があるかのようにトレーニングしてよい。
C:カラテモグラに負けて逃げ帰った
万札:5、余暇なし
D:事前調査で躓いた
報酬なし

DIYニンジャ名鑑

◆忍◆DIY名鑑#19【オクタゴン】◆殺◆
ネオサイタマ地下のニンジャ人柱として鎮座するビッグニンジャ。その正体はかつて江戸の霊的守護のためその身を捧げた神聖ニンジャ力士、ハッカク・ニンジャであり、ヨコヅナとしても名を遺す。

◆忍◆DIY名鑑#20【モグラヤマ】◆殺◆
ハッカク・ニンジャクランのニュービーニンジャアニマルを自認するモグラの知性カラテビースト。ニンジャ顔負けの敏捷性を誇るが、カラテの破壊力を課題としている。意外と人懐っこい。

ユウジョウ判定表

このシナリオをB評価以上でクリアしたPCは「オクタゴン」及び「モグラヤマ」とユウジョウ判定を行ってよい。

オクタゴン

最重視するパラメータ:【カラテ】または【ジツ】*2

親密度1:「おお、オスモウならいくらでも取ってやるとも」
 報酬:『◉知識:古代ニンジャ文明』/『◉知識:オスモウ』

親密度2:「モグラヤマ=サンはとても見どころのあるモグラでな。オヌシも気にかけてやってくれ」
 報酬:『◉突撃』/『◉叩き伏せ』

親密度3:「この地のニンジャ人柱となったこと、ワシは後悔しておらぬぞ。オヌシも来てくれるしの」
 報酬:『◉不屈の精神』/『◉頑強なる肉体』

親密度4:「オヌシがカイデンを目指すならば、ワシは必ずや力になってくれようぞ」
 報酬:『◉鉄拳』/『★◉異常巨体』

  爆発四散:「口惜しや!ほかにこの地の守り手あらんことを!サヨ!ナラ!」
  報酬:『**ハッカク・マワシ**』
シナリオ中1回、☆◉踏み荒らしを使用したかのように突撃を行える

モグラヤマ

最重視するパラメータ:【ワザマエ】または【ジツ】*2

親密度1:「ワンワー!」
 報酬:『◉知識:カラテビースト』

親密度2:「ワンワー!!」
 報酬:『◉知識:オスモウ』

親密度3:「ワンワー!?」
 報酬:『◉知識:旧跡地下道網』

親密度4:「ワンワー!ワンワー!」
 報酬:『◉知識:モグラ』/『◉知識:ニンジャアニマル』

  爆発四散:「ワン……ワー……」
  報酬:『**モグラ・ファー**』
種別:危険生物/カラテビースト/ニンジャアニマルとの間の交渉判定難度-1

キャンペーンの手引き

 このシナリオは自由に内容等を改変し、キャンペイグンに組み込んでもらって構わない。

 例えば、PCが邪悪ニンジャ組織に所属している場合もそうでない場合も、この後ネオサイタマのニンジャ組織がこの空間をいかにしてか突き止め、攻め寄せるかもしれない。あるいは、PCがリアルニンジャのインストラクションを受けるため、本格的にハッカク・ドージョーに所属することもあり得よう。
 また、オクタゴンは実際奥ゆかしいリアルニンジャであるため、ドージョーを襲撃され、タケウチを撃ち込まれたドラゴン・ゲンドーソーの匿い手等の「とりあえず安全な場所」を提供する協力者としても使える。

 逆に、大きく設定を改変し、人柱となった恨みを晴らすべくモグラ等の地下生物をカラテビースト化し復讐を企む邪悪なリアルニンジャとしてオクタゴンを描写してもいいかもしれない。その場合オスモウは遊戯ではなく儀式としての側面を帯び、凄まじく張り詰めたアトモスフィアで行われるだろう。(一種の呪術的プロトコルであるため、オクタゴンはPCにも勝ち目のある力加減を強いられ、またオスモウ勝負の結果はオクタゴンを拘束できるとみなす)

 変わったところでは、ほぼニンジャ組織ともメガコーポとも関わらないシナリオであるため、キャンペイグン卓の欠席者にこのシナリオをプレイしてもらい、報酬の足並みを揃えながら前回の卓の裏側で起こっていた出来事として扱うのも面白いかもしれない。

 最後に、このシナリオをプレイしたリプレイ等を公開される際は、可能な限りこの記事を引用していただけると幸いである。


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