【妊娠期振り返り①】 胎児「なんかノリで変な名前つけられたわ」

体調が変だった。
いつもわかりやすく体温が上がり、眠れなくなり、些細なことでイライラする…というのが毎月のお決まりのパターンだったのだけど、その時は何かがいつもと違かった。

その時点で「これはもしや…?」と直感的に思っていて、いやでも検査薬使うには早いしな〜、考えすぎかもしれんしな〜、なんて思いながら数日過ごす。思い返せば、このモヤモヤ期間はのちに長く付き合うことになる"大いなる不安"のはじまりのはじまりだった(別記事に書きます)。

しかしこの時はそんなに不安ってわけでもなく、期待の方が強かった。モヤモヤ期間を経て、ようやく検査薬が使えるヨ!という期間にさしかかり、ドキドキしながらトイレへ。すぐにサーっと青い線が出てきた時はなんかすごい気持ちになった。

頭の中が
「おおおお」
「おおおおおお」
「まじか」
「えーまじかすごい」
「本当にこういう感じなんか」
「はえ〜こんなくっきり出るんだねえ」
「ていうかこれからどうなるのかね?」
みたいな具合である。

そしてわけわからんままトイレを出て、夫に青い線の出た検査薬を見せながら「おおお、おおおお!」と言うと、夫も「おおおおおお!」しか言えなかったようで、しばし2人で「おおおお」を言い合った。

翌日、興奮冷めやらぬまま婦人科を受診。
改めて検査をし、妊娠していることがしっかりわかった。
看護師さんから「おめでとう!…でいいかな?うん、おめでとう!」などとやや慎重に祝われ(いろんな人を相手にしてるから気をつかうよね)、改めて診察室へ。
今後の受診や麻疹風疹の抗体についてなど諸々の説明を受ける中で、先生から「お酒、たばこ、生肉はダメです。」と言われた。
続けて「生ハムもダメ」と。

「生ハムもダメ」

これは生ハム好きとしてちょっとだけショックだった。
あらゆるアカウントのパスワードを「namahamudaisuki」にしようと思っていたわたしである(※実際は違います)。
なんとなく生肉ダメだよなぁとは思っていたが、改めて「あ、もうこっからずっと生ハム食べれないんだ」と気づくと「最後に食っておけばよかった…」とじわじわ後悔が押し寄せた。

とはいえ妊娠はとてもうれしかったので、婦人科から帰宅しさっそく妊婦向けアプリをダウンロードした。
わたしがダウンロードしたアプリは、「ちびちゃん」や「まめちゃん」といった胎児ネームと出産予定日を登録すると「ちびちゃんはそろそろ指ができてくる頃です。」とか「今日のまめちゃんはいちごと同じくらいの大きさです。」などというカワイイ情報を毎日届けてくれるもの。

アプリの初期設定をしながら、夫に「生ハム食べれないんだよ〜」なんて話をしていたわたしは、あろうことかそのノリで胎児ネームを「なまはむちゃん」に設定してしまった。

そしてそのまま産まれるまで、その子(のちの"ボウくん")は「なまはむちゃん」としてお腹の中ですくすく成長するのだった。

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