【OW2】JOATs構成解説
こんにちは、AkihabaraEncountのclankです。
普段はOWチームの出張コーチをしながらOWLのリプレイ解説配信やOWの攻略?記事を作成しています
今回はOW2βの競技シーンで現在(2022/08~頃)猛威を振るっている、新ヒーロー”ジャンカークイーン”(以下JQ)を軸とした構成であるJOATs構成の解説を行っていきます。
JOATs構成の概要
名前の由来
JOATsという名前はOW1最強の構成とも名高いGOATs構成+JQに由来します。集団で敵に向かって突進していく様子もGOATs構成に似通っているためトラウマを掘り起こされたプレイヤーもいるとかいないとか。
ヒーロー構成
採用されるヒーローは、JQ、ゲンジ、ソジョーン、ブリギッテ、ルシオがベースとなっており、次いでDPS枠をアッシュ、エコー、ファラなどと入れ替えることがあります。
ごく稀にゼニヤッタ、アナが採用されるケースもありますが、2022年9月現在のパッチでは、ベース構成のキャラパワーとシナジー、汎用性がとび抜けているため、マップ特性による使い分けすらも超えて採用されることがほとんどです。
特徴
やや主観的なものとなりますがJOATs構成の特徴には以下のようなものが挙げられます。
強み
・範囲ヒールを複数重ねることでチーム全体の耐久力を確保する。
・スピードブーストによる速攻を仕掛けて物量で相手を押しつぶす。
・ソジョーンゲンジ両名による距離を問わない致死級のバーストダメージがある。
・敵の攻撃を受け止めることよりも避けることが得意。
弱み
・敵の攻撃を直接防ぐ手段が少ない。
・高台へのアプローチ手段が少ない。
・戦闘することでアドバンテージを得るスキル(ブリのインスパイア、JQのパッシブ)が多く、敵に触れないとじり貧になりやすい。
このように名前の由来にもなっているGOATsとの共通点もありつつ、DPSがいるJOATsだからこそ、5人編成だからこその特徴を持ちます。
総合的にみると、防御面が特に秀でているわけではないものの、その物量によるラッシュと距離を問わないワンパン力が掛け合わされることで無類の攻撃性を発揮します。
防御面に秀でているわけではないとは言ったものの、それは防御や対応を得意とする構成に比べればという話で、実戦的にはJOATs構成のラッシュをしのぎつつJQのシャウトの追加体力を突破できる構成が存在せず、”倒される前に倒しきる”を文字通り実現している構成となっていると言えるでしょう。
主要ヒーロー
ジャンカークイーン
構成の核。敵の攻撃を引き付けつつダメージを稼ぐことが求められます。敵の攻撃を直接遮るスキルがなく、レッキングボールやロードホッグのように自身に注目を集めることで味方の負担を軽減するタイプのタンクと言えるでしょう。
同じくラッシュ構成の核となるラインハルトとは一味違い、戦線を維持することは苦手な反面、小回りの利いた素早く攻撃的な立ち回りを得意とします。
コマンディングシャウトがこの構成における最重要パーツであるため、敵の動向を見逃さないのはもちろん、味方のHP管理ももれなく行う視野の広さと瞬間的な判断力が必要になります。
ゲンジ
ダメージディーラー兼便利屋枠。
基本的には近距離戦でダメージを出したり、体力の少ない敵に飛びついてキルするという基本的なゲンジの役割のほかにOW1のDvaに近い役割も求められます。
まずは、サイドのエリアや高台へのアプローチです。機動力とOW2随一のタイマン性能を活かしてJOATs構成が苦手とするエリアの確保に奔走したり、ペイロードやポイント確保もゲンジが行うケースが多いため、JOATs構成内で最も本隊から離れて行動する場合が多くなります。
また、イニシエートを担うことも多く、ゲンジが風切りで先行して木の葉返しすることでJQの負担を軽くすることができます。
ソジョーン
ダメージディーラー兼デコイ枠。レールガンはあらゆる状況でワンチャンを作る可能性がありつつ、ヘッドショットしなくても125の特大ダメージを与えることができるため、フォーカスの起点にもなります。
また、ディスラプターショットが戦術的にとても有用で、フォーカス対象の拘束をはじめ、高台などから覗いてる敵をどかしたり、接近してくる敵への妨害をしたりと状況を選ばない非常に強力なスキルとなっています。
また、あまり融通は効かないもののパワースライドによる高台へのアプローチも行えます。
こちらはどちらかというと回避性能を活かしたデコイとして有効で、特にミラー時にはあえて孤立して敵の攻撃を引き付ける役割にも使えます。
ブリギッテ
デコイ兼JQ補助。
接近戦で手堅い火力を出しつつ範囲ヒールと個別ヒールでチームを支える役割。を兼ねているデコイ役。
チームの生命線であるとともに機動力の乏しさから最もフォーカスを受けやすく、そのフォーカスを移動距離の伸びたバッシュで何とか振り切るのが主な役目です。
キルされてはいけないのですが、前に出なさすぎるとインスパイアが発動できない上フォーカスもされないので味方の負担が増えるという苦しみを背負っています。
ルシオ
JOATs構成のエンジン。
そのほかのラッシュ構成で担う役割と同様、スピードブーストを用いて味方を動かしつつ、いやなタイミングで接近してくる敵を追い払う役割も持ちます。ただし、JQとの相性の都合上ヒールブーストを切るタイミングも多くなっています。
フォーカスされた味方をブープで守ったり敵を味方側に弾き飛ばしてフォーカスの補助をする他、エリアを取りに向かうゲンジやソジョーンとツーマンセルで動くこともあります。
サブ採用候補
アッシュ
ダメージディーラー。ソジョーンとの入れ替え候補。
ソジョーンよりも安定したダメージ源となり、ULTがJOATs構成が苦手なポイント維持に一役買ってくれる一方、ワンパンが無いほか近距離で火力を出しにくい分ラッシュ構成のコンセプトとのかみ合いはいまいちと言えます。
高台を維持できたり中遠距離からポークしやすいマップでの採用が多くなっています。
エコー
ダメージディーラー。ゲンジとの入れ替え候補。
ゲンジよりも高火力を叩き出せる一方でゲンジに比べるとタンクに近い運用ができない他、ソジョーンに弱い側面が目立ちます。
基本的には有利状況に相手を引き込んで戦えるパライソやミッドタウンの第一防衛での採用がみられます。
ファラ
ダメージディーラー。ゲンジとの入れ替え候補。
狭いマップのミラーで有用なもののやはりゲンジに比べるとタンク的運用が利かない部分が欠点となっています。
ゼニヤッタ、アナ
ブリギッテとの入れ替え候補。
ヒールが安定するほか、スキルによる攻撃的な側面があるもののJOATs構成ミラーではやや脆さが目立ってしまうので採用されるケースは稀。
個人的にはミラーでない場合は十分採用候補になると考えています。
基本戦術
基本戦術:ラッシュ
基本的には集団で近づいて敵を押しつぶすラッシュを行うことで決着を狙います。
ラッシュを行うにはフォーカス対象とタイミングと手順が重要となります
フォーカス対象
フォーカス対象は主に機動力に乏しいDPSまたはサポートとなります。稀にタンクからフォーカスするケースもありますが、基本的にはDPS=サポート>タンクの順です。
ただしミラーにおいてはJQも筆頭候補の一人になります。
タイミング
ラッシュを行うタイミングは主に以下の通りになります。
・フォーカス対象候補が孤立したとき
・ナイフ、斧、レールガン、手裏剣ヘッドショットなどバーストダメージが入ったとき
・敵のバリア、シャウト、バッシュ、パワースライドなど防御系スキルの効果が切れたとき
・ゲンジがフォーカス対象(特に200族)に風切りできるポジションについたとき
・ソジョーンのレールガンがチャージできたとき
・敵が任意のポジションに踏み込んできたとき
実戦的には上記の条件を満たしたからラッシュしようというほど単純でないのと、ULT状況やポイント状況、対面の構成によっては特にきっかけがなくてもラッシュしたりもします。
基本的にラッシュを行うことで勝ちにつながる構成なので、如何に上記の条件を含め有利を積み重ねられた状態でラッシュできるかが重要になってきます。
ソジョーンのレールガンはチャージできた段階でフォーカス対象をキルできる確率が跳ね上がるため、ソジョーンのレールガンを当てに行くためにラッシュするというのも十分すぎるきっかけとなります。
手順
ここで紹介するのは、あくまでベースとなる一例です。その場の状況によって最適な手順は変化します。
0,ゲンジソジョーンでエリア広げながらポーク(下準備)
1,前述した何かしらの条件がそろう
2,ゲンジがフォーカス対象に風切り→木の葉返しで延命
3,ゲンジを巻き込む形で全員で前に出ながらシャウト
4,ディスラプターショット、カーネイジ、レールガンなどを合わせて一人目処理
5,フォーカスを切り替えつつ、フォーカスもらった人は離脱
特に2→3の手順が重要でこの手順を踏むことで、敵の視線が
JQ→ゲンジ→JQ→その他
と散りやすくなるので、JQにかかる負担を大きく軽減できます。
JOATs構成で重要なのは上手く敵のフォーカスを散らすことです。防御のほとんどをシャウトに依存しているため、誰か一人をフォーカスされ続けると簡単にキルされてしまいます。
今回はゲンジが先に敵集団に突っ込むパターンでしたが先にシャウトで突っ込んで、シャウトをもらったゲンジが高台などで孤立している敵を1on1で処理しに行くこともあります。
基本戦術:カウンター
JOATs構成はJQのコマンディングシャウトの性質上カウンター戦術も得意としており、特にミラーマッチにおいては重要な戦術になります。
基本的には主にフォーカスされるJQ、ソジョーン、ブリギッテをデコイとして、それらにラッシュされたタイミングでシャウトしてカバーしつつ敵を引き込んで、袋叩きor敵のバックラインでキルトレードするというような形になります。
手順は大体以下の通り。
0,あらかじめソジョーン、ゲンジでエリアを取っておく(下準備)
1,ブリギッテがフォーカスされる
2,シャウトを受けつつブリギッテはバッシュで後退
3,ほか4人で敵のバックラインの進行を妨害
4,ブリギッテに引き付けられて分断された敵を袋叩き
ブリギッテの部分はソジョーン、JQと入れ替わっても同じように成立します。
ちょっと言葉ではわかりづらいと思うので参考動画張っておきます。
OWL viewing guide #1 - JOATS(https://youtu.be/pMFeGtXkpOY)
海外の動画なので全編英語ですが、図だけで結構イメージ掴めるかと思います。
あとがき
以上、JOATs構成の簡単な解説でした。
GOATsの後継的構成と言われながらも、DPS採用かつ5人編成の攻撃性が出た面白い構成だと思っています。
問題は環境を一色に染めすぎなところなんですけどね。もうちょっと構成にもバリエーションがあればヘイトは薄れてたかとは思います。
今後の調整でいい塩梅のところに落ち着くといいんですが、ちょっと動向は読めませんね、個人的にはJQ、ソジョーン、ゲンジにまとめてナーフ来るかなと思ってるんですが、OW2の発売もありますしどこまで踏み込んだ調整してくるのか気になっています。
OWLが配信しているときは裏で観戦&解説配信をしていますので興味ある方は見に来ていただけると嬉しいです。
それでは。
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