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メッキと音の関係を考える
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さてさて、本題に参りましょう。
今回のテーマは
「メッキと音の関係性について」
と題しまして、クラリネットに使われるメッキ加工と音の変化についてクサノなりの感想、というか、どう感じているのかを書いていこうと思います。
今回の「メッキ」の話はわかりやすく「リガチャーのメッキ」ということにします。楽器のキイのメッキ加工は銀以外は吹く機会があまりに少なくてデータが少なくてですね…すみません。
メッキが音にどう影響があるのか。
どのメッキがどんな音が出るのか。
その他色んなお話をしたいと思います。では行ってみましょう。
ぶっちゃけ「なんでメッキで音が変わるか」の明確な説明は多分無い
僕の知りうる限りだと、明確にメッキをすることによってなぜ音が変わるのか、ということを論理的にしっかり実証したデータは見たことが無いです。
(もしかしたらあるのかもしれません、ご存じの方はご一報を…)
しかし楽器業界では長年、メッキをすると音の微妙な変化があり、それが個性を生む、と考えられ、実践されてきました。
僕もメッキによる音の変化は「ある」と考えています。
少ない知識をつなぎ合わせて仮説を立てると、
楽器の音はすなわち振動である
→メッキ加工によって共鳴する部分の振動がメッキする金属によって微細に変化する(金属にはそれぞれ硬さがあるので)
→それが音の伝わり方に影響を及ぼす
みたいな感じでしょうか。
共鳴やレゾナンス効果あたりを掘り下げていくともっと芯を食った仮説が立てられそうですが…。
現代の音響学でそのあたりを丸裸にするとどうなるのかは興味深いところです。
リガチャーのメッキが影響を与える部分
さて実践的な部分に戻りましょう。
まあとにかくメッキで音は変わる、という前提の元お話は進みます。
リガチャーのメッキ加工によって影響があるとクサノが思っているのは図のこの部分です。
音の一番外側の部分。いわゆる「響き」なんて言われている場所です。
メッキでは音の芯やそれに近い部分はあまり影響を受けないように感じます。ここがメッキによっていろいろな「質感」に変化するように思います。
質感、というのが多分ぴったりくる感覚で、手触りとかに似た感覚です。
う~ん…音の「雰囲気」とでも言いましょうか。
「あれ?メイク変えた?」みたいな感じです(?)
本体の音質はやはりその人の音がするというものですが、やはりメイクが変わると印象も結構変わるもので、メッキを選ぶときは自分に合ったメイクを探す、みたいな作業になってきます。
もちろんリガチャーの形状や設計とのバランスもあるので一概にどうとは言えないのですが、次の項では主なメッキの種類と音の傾向をクサノなりにまとめてみました。
ゴールドメッキ
音飛びの良さと華やかさで、おそらくクラリネット界で一番人気なのがこちらのゴールドメッキ。
パキーンと景気よく鳴り、音程はやや高めになる傾向があると思います。
非常に多くのモデルに採用されているゴールドメッキですが、実はクサノ的には結構取り扱いが難しいなという印象。
適当に吹くとクラリネットの嫌な倍音が鳴りやすいので、鳴りすぎるのをコントロールする技術が問われると思います。
その分上手く鳴らせたときにはスポットライトが当たっているかのような音がするのが良いところ。
楽器を吹くパワーが少な目な奏者だとメッキに助けられる部分は大きいと思います。
あ、そうそう。金は腐食に強いので金属を腐食させちゃう人が安心して使えるのも大きいですね。
華やかさ ☆☆☆☆☆
ダークさ ☆
柔らかさ ☆☆
音飛び ☆☆☆☆
輪郭 はっきり目
音程 やや高めになる傾向
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