「平静と喧騒のあいだ」
〜時をかけるワンダーランド〜
コラム:中央線芸術祭実行委員 山科
中野駅。北口改札を抜けると目の前にサンモール商店街が「こっちにおいで」と言わんばかりに構えている。引き込まれるように商店街のアーケードを進む。
その日はちょうど「中野サンモール空中水族館 こいのぼりアート展」がアーケードの天井を飾っていた。色とりどりのこいのぼりが飾られていて、なんだか元気になります。
ちなみに昨年のこいのぼりアート展の写真がスマホの中に入っていました(笑)
さて今日の昼食へ。お店はアーケード内の「甘味処梅家」創業昭和31年、66歳ですね。
ここはまず店構えが好きなのです。あんみつ、くずもち、おはぎ。老舗のいなりに期間限定竹の子ごはんの紹介と、視線はふらふら目移りが止まらない。
中に入ると落ち着いた和の空間。商店街の喧騒がウソのよう。ふっと一息ついてメニューを見ると、あぁぁぁ悩む。どれにしよう、全部頼めたらどんなに良いだろう!そんな叶わぬ思いを抑えつつ視線を隣のおじさまに向けてみると、なんだか美味しそうなものを召し上がられています。聞けば「おぞうに」だそう。決まりました。私も「おぞうに」と必食の「いなり」を注文。
さあ、やってきました。まずはおぞうにの器の蓋を開けると、うん、ふわりと良い香り!まずは少し汁を飲んで、お餅を一口パクリ、やっぱり美味しい!おぞうにの中には、焼き餅(焼き♡)、三つ葉、椎茸、竹の子、かまぼこ、うずら、別皿に塩昆布が添えられています。いなりは創業から代々受け継いだ味だそう。ごまが効いていて、大人な感じでこれまた美味しい!いなりは1ダースくらい食べたいです。
食後は勢いに乗って「あんみつ」をいただきました。美味しいフルコースを楽しんで大満足!しばらく節約せねば……。
満足な胃袋を抱えて次に向かったのはサブカルの聖地!中野ブロードウェイ!開業は昭和41年。先駆的な商業住宅複合ビルとして生まれ、バブル崩壊後に「サブカルの聖地」と言われるようになったようです。
中野ブロードウェイについては公式サイトをチェック!
B1から4Fまで歩いて、歩いて、クラクラするほどいろんな店舗があります。サブカル系だけではなく、喫茶店や時計、宝石、書店、治療院などジャンルは多種多様。
そんな中、今回注目したのはB1の地下商店街。ここには食料品店、飲食店をはじめとした様々な店舗がお店を連ねているのです。
地下にこんな所があったのかとびっくりしました。8段特大ソフトクリームで有名な「デイリーチコ」もB1にあります。
ブロードウェイでは地下商店街もぜひ行ってみて!
街歩きの最後はブロードウェイを北に抜けてすぐにある「薬師あいロード商店街」
ここは古くから新井薬師の門前町としてにぎわっていたそう。土地の歴史を知るとより楽しめますね。
薬師あいロード商店街公式サイトはこちら。商店街の歴史も書かれていて面白い!
ここで出会ったのは「手やきせんべい雷神堂 新井薬師店」ここはなんと、オリジナルのお絵かきせんべいを注文することができるのです。せんべいは普通サイズから大人の顔より大きなものまで。店内には巨大ハッピーバースデーせんべいや、東京の街や、かわいいキャラクターが描かれたせんべいが並んでいました。
注文は1枚からうけてくださるとのことで、今回ClafTオリジナルせんべいをお願いしました。
中央線の絵の下にClafTの文字!これは嬉しいです。今後は「電車の妖精」をお願いしようかな。
今回街歩きをした中野駅周辺は、多くの人が行き交う街の喧騒と、ふと平静を与えてくれる場所が交わる不思議な街でした。また中野の街を旅しに行こう!
Center line art festival Tokyo 中央線芸術祭【ClafT】は街と人とアートを繋ぐ回遊型アートフェスティバルとして2021年にスタートしました。
フェスティバルを通して「人・地域・世代を繋ぐ、芸術・文化の創造と発信のプラットフォーム」 として、東京の中心から西へ向けて文化領域を拡大してゆくとともに、都市から自然への文化のグラデーション化を図り、緩やかに繋げてゆくことを目指しています。
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