地獄城の決戦
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放送開始50周年記念としてYouTubeで期間限定配信されていたマジンガーZも2024年8月25日に第91話、そして翌週の9月1日に最終回の第92話が配信されたことで幕を閉じました。引き続きグレートマジンガーが配信されていますが、マジンガーZを全話通して視聴しTwitterへ感想を投稿するという私の目標を達成することが出来ました。
そこで今回はDr.ヘルとの最終決戦を記事にしたいと思います。
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TV版の最終回はグレートマジンガーとの主役交代劇である第92話ですが、私が買った漫画版の単行本だと最終回はDr.ヘルと地獄城での決戦ですので其方が主体となります。
因みにTV版だと光子力研究所側にDr.ヘルの本拠地が発覚したのは、マジンガーZを地獄城へ誘導して一気に決着をつける作戦だった第88話。その後ゴーゴン大公単独の作戦(第89話)やDr.ヘルによる遅滞作戦(第90話)が実行されたにも拘らず僅か3話後の第91話で光子力研究所主導での地獄城決戦が行われています。
この事実から、第65話の風船爆弾で誘き出したマジンガーZを磁力波で海中へ沈めて身動きを封じたのを絶好の機会と捉えて攻撃すべきとしたブロッケン伯爵の進言を、本拠地発覚の危険性が高いとして却下したDr.ヘルの判断は(ブロッケン伯爵はDr.ヘルの判断を弱気だと不満でしたが)結果論として正しかったことになります。
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TV版ではマジンガーZ・ダイアナンA・ボスボロットによる3体(うちダイアナンとボロットは船で運ばれた)で決戦に挑みましたが、漫画版では光子力研究所側もビューナスA・ミリオンα・バイオンβ・ダイオンγのロボットを建造してマジンガー軍団を結成して決戦に臨んでいました。なお漫画版ではマジンガーZおよびマジンガー軍団の全ロボットは空を飛べたので船での輸送は行われず、それ故にボスボロットは地獄城の決戦に参加していません。
以下、マジンガー軍団をサラッと紹介します。
◎マジンガーZ【操縦者:兜甲児】
漫画版では地獄城の決戦直前にジェットスクランダーが完成。
本来ならマジンガー軍団と共に出撃する筈でしたが、ジェットスクランダーの最終調整が済む前に政府からの出動要請が来てしまい、マジンガーZ抜きで他のマジンガー軍団が先行することになりました。
◎ビューナスA【操縦者:弓さやか】
光子力ビームと超合金Z製のZカッターを搭載。
蛇足だが建造前にモデルとなった弓さやかのボディラインを把握したかった博士達が、さやかの服を脱がそうとして一悶着を起こしています。
◎ミリオンα【操縦者:ローリィ&ロール(レーサー)】
顔面に光子力研究所が開発した電磁砲を搭載。女性の胸部に似た形状の操縦席で左右に分かれて搭乗。
ローリィとロールは双子の金髪美女であり、その容貌から初対面の時は甲児に殺人アンドロイドのガミアQと勘違いされています。
◎バイオンβ【操縦者:東しゅん(航空自衛隊)】
胸部(というか腹部?)にルストハリケーンを搭載。OVA版では首元が操縦席でしたので恐らく漫画版でも首元に搭乗。
なお初対面の時は東しゅんの顔が「機械獣に似ている」ことで、甲児は銃を構えようとしていました。
◎ダイオンγ【操縦者:小出政雄(陸上自衛隊)】
胸部から腹部にかけてブレストファイヤーを搭載。首と胸の境目にある操縦席に搭乗。
初対面の時は厳つい顔立ちなのに、他の3人とは違って甲児が全く警戒した様子を見せなかったため理由を聞くと「さやかと似ているから」と言われ、さやかが怒る描写がありました。
それぞれがマジンガーZおよび光子力研究所が開発した兵器を搭載した従来の兵器より強力なロボットの筈でしたが、前述の通りジェットスクランダーの準備が整う前にブロッケン伯爵が率いる鉄十字の機械獣軍団が進撃してきたことでマジンガーZの出撃が遅れてしまい、甲児とさやかを除いたメンバーは戦死してしまいます。
これには劇中でマジンガー軍団はマジンガーZをサポートする目的で建造されたので、マジンガーZを欠いた状況では本領を発揮できないと描写されています。
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しかし此処では敢えて漫画版を読んだ当時から感じていたことを列挙したいと思います。
その1:簡略化された機体構造
ビューナスAはともかく、それ以外の3体で四肢が揃っているのはバイオンβのみ。ミリオンαに至っては下半身が無く、腕も貧弱としか言い様がないほど細くて“未完成品”と言われても納得するレベルでした。
また漫画版だと超合金Zよりランクが下の“合金Z”が存在しアフロダイAに用いられていましたが、恐らくマジンガー軍団も(バイオンβが機械獣の剣で一刀両断されていた等から)超合金Zではなく合金Z製だったのではないでしょうか?
またマジンガーZやビューナスAと違い、脱出機能が備わっていなかったのも操縦者の生死を分ける要因だったと言えます。
その2:時間が掛かる搭載兵器
ブレストファイヤーやルストハリケーンは一見すると威力が高い武器ですが、高熱や酸で機械獣を溶かしきるのには時間が掛かります。
敵が少数なら遺憾無く本領を発揮できたでしょうが、敵が多数の状況では光子力ビームやミサイルパンチのように連続発射できる兵器の方が有効だったのかもしれません。これは捏造レベルの妄想ですが、複数の兵器を搭載すると開発速度や操縦性が悪くなるため出来なかったとも考えられます。
逆にいうとTV版のように機械獣が1体しか居ない状況なら、マジンガー軍団だけでも勝利できる可能性は低くないと思います。
その3:機械獣の数が多すぎた
ミリオンαは電磁砲発射直後に肩車の要領で機械獣に組み付かれ、両腕を封じられた状態で胸部の操縦席を操縦者もろとも握り潰されて撃墜されています。
バイオンβはルストハリケーン照射時に背後から剣で機械獣に一刀両断されています。
ダイオンγもブレストファイヤーを照射していた最中に背後から機体を貫かれたことでブレストファイヤーの照射が止まり、ビューナスAによる救援も間に合わず機械獣による集中砲火で撃破されました。
マジンガー軍団の3体とも背後という死角からの攻撃が原因で倒されています。しかもミリオンαに組み付いた機械獣は機体の爆発に巻き込まれることなく離脱しています。要するに敗因は“数の暴力”です。
しかもこの時マジンガー軍団と相対していたブロッケン伯爵の鉄十字軍団だけでなく、あしゅら男爵も手薄になった光子力研究所を制圧すべく海底要塞ブードで複数の機械獣を上陸させようとしていましたので、決戦時に投入したロボットの数だけで言うならDr.ヘル側が圧倒的に多いことになります。
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逆にDr.ヘル側の戦力がTV版のハリビューンV6&サイガO3+要塞としての地獄城の状況で、マジンガーZとアフロダイA&ボスボロットにミリオンα・バイオンβ・ダイオンγの3体が加わっていたら……鉄仮面や鉄十字の戦車部隊にルストハリケーンとかマジンガーZと共にブレストファイヤーとか、普通に考えたらオーバーキルな状況ですよね。ただ漫画版だとマジンガーZが大きなダメージを受けた描写に覚えが無いので、機械獣単体での性能はTV版の方が上かもしれません。
マジンガーZを脅かす高性能な機械獣を次々と繰り出してくるTV版、光子力研究所を圧倒する数の機械獣を有する漫画版、どちらのDr.ヘルも平和を脅かす宿敵に相応しい存在であったことは間違いないでしょう。
既に放送や配信もグレートマジンガーへとバトンタッチしていますが、50周年という状況で長らく出来なかったマジンガーZを全話通して視聴する機会を得られたのは非常に嬉しいことで、個人的に達成感を覚えています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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