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オーディエンス:勘兵衛

( ・□・)
 今回の記事は前々から妄想していた仮面ライダーギーツの“オーディエンス”なネタをフィギュア遊びで出来ないか?ということで、劇中でカメラ越しに関わるオーディエンスの雰囲気を真似るためにメインで扱っているSNSとは別媒体で話を展開するという試みだけど、Blueskyだと下書きを保存して時間を掛けて文章を書いたり一度にスレッド形式での投稿が出来ないので結構やり難いと感じたのでnoteでやってみようという話になります。
 それでは、どうぞ!

・Not A Hero

 気が付くと見知らぬ部屋に寝かされていた大量発生型相変異バッタオーグ。
 彼が上半身を起こせば、似た雰囲気の装甲服を纏う人物が座っているのが見える。身を起こしたことで相手も気付いたのか、声をかけてくる。
「お目覚めかな? 大量発生型相変異バッタオーグ」
「……誰だ、お前は?」
「オーディエンス“勘兵衛”、平たく言えば“未来人”だ」
 バッタオーグは“勘兵衛”と名乗った男から視線を外すこと無く、頭部の複眼とセンサーを駆使して部屋の様子を伺う。自分のバイクや短機関銃だけでなく、テーブル等の調度品も見当たらなかった。
「殺風景な部屋だな」
「色々と事情はあるが、それ以前に群れるバッタは凶暴だと聞いたのでね」
「お前の事情に興味は無い。俺が居た場所に戻してもらおうか」
 そう言いつつバッタオーグは右太股のホルスターに収まっている拳銃へ手を伸ばす。短機関銃ほどの火力は無いが牽制にはなる。

 しかしバッタオーグが手を伸ばした先に、ホルスターにある筈の拳銃が無かった。
「目的の物は、これか?」
 そして9mm拳銃は椅子から立ち上がった勘兵衛の手に握られ、此方へ銃口を向けられていた。
「こんな9mm拳銃では有効打になり得ないと思ったから取り上げなかった。だが君が望むのなら、この拳銃の有用性を試してみるかね?」
「たった今、俺のホルスターから拳銃を抜き取ったというのか?」
 では気を失っている間に拳銃を抜き取った訳でもなさそうだ。念動力・瞬間移動・幻覚・時間停止……何かは分からないが、勘兵衛には此方が知覚するより速く対応可能な能力を有している。
「申し訳ないが、君の動きが余りにも遅すぎて茶番劇に付き合う気すら起きなかった」
 観念したバッタオーグは立ち上がって勘兵衛と向き合う。『遅すぎて』という言葉から、相手の能力は高速で行動可能な加速能力と推測できる。それならば拳銃を奪い返す程度で形勢は変わらない。
「何が目的だ?」
「簡単な話だ。退屈凌ぎのゲームに付き合ってもらう」
「どんな内容だ?」
「知らんよ、主催者は私じゃないのでね」
「要するに道楽という訳だ」
 もし改造手術を受ける前の自分ならば呆れた表情を浮かべているであろうと思いつつ、この未来人に対して意趣返しとばかりにバッタオーグは皮肉気味に言葉を返した。
 どうやらバッタオーグは勘兵衛に助けられたようだが、このロクでもない世界で命懸けの暇潰しが始まろうとしているらしい。助かって良かったと思えるか否か、それは今は定かではない。
【おしまい】

( ー_ー)
 私は主にTwitterでフィギュアのブンドド遊びを投稿しているから、オーディエンスなネタは異なるSNSということなら……と試しにBlueskyに投稿したのが今回の元ネタ。
 話が続くか否かは私次第だが、Twitterのブンドド話に介入する際は(異なる世界の存在だから)勘兵衛達の説明を彼方ではしないので、noteの記事を見ないと詳細は分からない仕様に出来たらなぁ~とw

 タイトルの“Not A Hero”は「ヒーローではない」的な意味合いかつ勘兵衛のチーム名でもある。内容としてはソシャゲのガチャで引き当てたキャラクターで編成する部隊のイメージだけど、大きく異なるのはプレイヤーの分身である筈の指揮官(ゲームによっては“隊長”など様々だが)自身が戦闘に参戦可能である点。
 元々スマホでMMOを遊んでいた経験から、いま遊んでいるソシャゲだと自分の分身が戦闘できないのが不満なので、こういう形式の話がやりたくなった。
 とはいえフィギュアを用いるブンドド遊びの一環だから十分な数を用意できる訳でもないし、あくまでも趣味というか娯楽なので個人的に雰囲気を楽しむ感じになるのかな。

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