あしゅら男爵とブロッケン伯爵
(o-皿-)ε=o
空に聳える鉄の城、飛ばせ鉄拳ロケットパンチ!
……という訳で子供の頃に再放送でマジンガーZを見てロボットアニメが好きになった私ですが、長らく全話を通して見る機会には恵まれませんでした。
ところがYouTubeにてマジンガーZ50周年記念として期間限定で配信されたことで、(この記事を書いている時点では放送途中ですが)第1話から通して作品を見る機会を得る事が出来ました。
通して見たこと及び見ている私が年を取ったこともあり、子供の頃に見ていた時とは作品内での印象が変わったこともあり、今回はDr. ヘル配下で犬猿の仲なあしゅら男爵とブロッケン伯爵の関係を述べてみたいと思います。
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50周年記念ということで当時の放送日に合わせて配信されているので、2024年5月26日に第78話『あしゅら男爵 太平洋に散る ! !』、翌週の6月2日には第79話『マジンガー 爆発1秒前 ! !』が配信されました。
第78話は子供の頃に見ていたので「あしゅら男爵、可哀そうだな~」くらいにしか思ってなかったのですが、第77話『瀕死の参謀 ブロッケン伯爵』で信用されて与えられた機会をあしゅら男爵の無茶ぶりで台無しにした経緯を見ていると、「これは反感を買っても仕方ない」と印象が変わりました。
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……というより“犬猿の仲”と言われているあしゅら男爵とブロッケン伯爵ですけど、この2人は険悪な雰囲気になったり個人間で喧嘩することや連携が嚙み合わず作戦が上手くいかないことはあっても、作戦中に直接妨害行為に及んだのは第47話『壮絶!地獄のW作戦』で自分が囮役だと知らなかったあしゅら男爵が、ブロッケン伯爵が指揮するバズラーQ5をマンドラM3で攻撃させたことしかありません(その回ですらDr.ヘルの𠮟責で、再出撃時に仲間割れは起こしていません)。
それどころか第56話『強奪された超合金Z!』では目的のために自分達の機械獣を失う羽目になっても作戦を遂行し、見事に超合金Z強奪を成功させています。
では2人の仲が悪いのはストーリー展開上の都合なのでしょうか?
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ところがブロッケン伯爵初登場の第39話『捨身の挑戦!真紅の海のサルード』だと、あしゅら男爵の態度はそう悪くありませんでした。
それというのもブロッケン伯爵の言う通り、(38話までの幾つかはDr.ヘルが直接指揮していたけど)作戦に失敗し続けて貴重な機械獣を失い続けていましたし、マジンガーZに狙われていたとはいえ自分だけ海底要塞サルードから脱出して多くの鉄仮面を見捨てたのも事実でしたので。
あしゅら男爵は続く第40話『悪魔の支配者 ブロッケン伯爵』でも、飛行要塞グール初陣の際には武運を祈る言葉を最後まで聞かずに鼻で笑ったブロッケン伯爵に対する怒りを堪えていました。
しかしグレイダーF3が撃破されてブロッケン伯爵の失敗が確定すると、それまでの鬱憤が爆発したのかあしゅら男爵は高笑いし始めます。まぁ、あしゅら男爵の立場で考えれば、尊大な態度の割りに作戦は失敗という有り様では同じ穴のムジナでしかないですしね。
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なおブロッケン伯爵は第40話で鉄十字にあしゅら男爵を引き合いに出されて憤慨していたりと、比較されて自分が劣ると思われるのは嫌っている様子ですが、あしゅら男爵の能力を全く認めていない訳ではありません。
それが第51話『地獄の暗殺者ドクロ軍団!』で甲児に賞金をかけて、民衆の手で抹殺を企むというあしゅら男爵の作戦を見事だと褒めている場面があります。
当然あしゅら男爵は普段の関係から御世辞だと認識してブロッケン伯爵の言葉を受け取りませんでしたが、それに対してブロッケン伯爵は御世辞ではないと否定していたので、民衆心理を操る術は自分より上だと認めたのだと思われます。
( ・□・)ゞ
それと、あしゅら男爵が古代ミケーネ人夫婦のミイラを組み合わせたサイボーグなのに対し、ブロッケン伯爵は第二次世界大戦時期のドイツ軍将校のサイボーグなのも、二人の価値観の違いに影響を与えているのではないかと思います。
ゴーゴン大公はミケーネ帝国の所属なので、価値観が古代ミケーネ人のあしゅら男爵と相性が良かったのかもしれません。そう考えると第78~79話でゴーゴン大公の行動も何か納得できます。
物語的には第79話の時点でゴーゴン大公抜きだと敵側の“全力”とは言い切れないのでしょうが、設定として見るとゴーゴン大公にとってあしゅら男爵は同盟相手であるDr.ヘルの部下(幹部)でしかないので仇討ちに手を貸す義理も義務も無いですから、「個人的に気に入っていた」ので参戦したというのなら話が繋がる気もしますしね。
( -_-)ゞ
……でも当のブロッケン伯爵はゴーゴン大公の助太刀を終始「要らざる斟酌」と見做していた節もあります。
これは手柄とか功名争いというよりは、部外者は手を出すな!的な意味合いだったと思います。
お互いにプライドが高く相手には負けたくないという気持ちは抱いていたと思いますが、他の作品のように相手が上手くいっているところを故意に妨害して失敗させるという行動は取っていませんので、成功や勝利に繋がらないだけで悪の組織の幹部としては内輪もめを起こす訳でもないし、理想的な関係だったのではないでしょうか?
……まぁ勝てなければ意味が無いと言われたら本当にその通りなのですが。
m( _ _ )m
以上、本来なら第79話視聴後くらいに書き終える予定でしたが、あしゅら男爵とブロッケン伯爵の関係を妄想していたら、内ゲバしていない時点で私がイメージしている悪の組織のライバル関係とは合わなくなり長文化してしまいました。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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