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お土産⑥ : 日本語の効果2
こんにちは。
今回も、お土産話を続けます。
さて、三日目。
私は朝、全員が輪になっていた場所で、手を挙げ、日本語で言いました。
「私は今日は日本語で話します」
「多様性という時、そこから言語の多様性が抜けています」
私は、私が常日頃、味わっている気分を、その場にいる母国語が英語、もしくは、母国語と同程度に英語が使えるヨーロッパ圏の人たちに体験してもらおうと考えたのです。
「何を話しているか、全くわからない」という気分がどんなものかを。
英語圏での多様性に飛び込む、英語圏外からの人たちが体験する多様性の気分を。
私がセッションで発表する内容自体は、ほとんどなんでもよかったのですが、トピックを選ぶ必要があったので、私が私のセッションのお題に選んだものは、前日の午後の流れを受けたものでした。
私は、日本のファシリテーター達が経験したこと、チャレンジしたことを、発表することにしましだ。
学びたいのに場所がない(トレーナーが諸事情でいない)、ここ数年、日本で起きたことを、それを個々のファシリテーターや小さな学習グループが、どうやって工夫してきたのかを発表することにしました。
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「日本のみんな、すごく頑張ったんだ、今日、私がここにいられるのは、日本のファシリテーターたちが、先生不在に陥った後も諦めなかったから」
私の口が話した内容は、それでした。
裏側の思い
結果的に、日本で起きた出来事のおかげで、ファシリテーター主導のフラットなグループが多数存在することになったのではないか、と、現在、私は起きた出来事をポジティブに考えています。
誰かに導かれるのではなく、それぞれが自発的に探求したいという思いを抱けたことは、この後、大きな花を咲かせるのでは?とも思っています。
ちなみに、それらの小さなグループが自由に繋がれるようになればいいなあという願いも持っています。
クリーンランゲージの世界では、トレーナーもアセッサーも、ただの探求者にすぎず、なんら権威あるものではないという考えが私にはあります。
私は入り口の役割を引き受けました。
そして、少し先は歩いているかもしれない。
でも、ただ、それだけのこと。
私は、そう考えています。
そうして、私が担当した小さなグループで、私の話のあとに起きたこと。
お名前は伏せますが、1人、日本の中に、極めて高いスキルと見識を持つクリーン・ファシリテーターが存在します。
日本にクリーンランゲージが紹介され始めた初期から、その人は存在していますが、日本のクリーンランゲージの世界では、その人の名前はほとんど知られていません。
私は一度だけ、お会いしたことがあります。
そこにいたペニーが、「その人の功績や知恵を、広く引っ張りだすことができる方法はないだろうか」と、口を開きました。
そして、そこにいたシャロンも語り始めました。
もっと評価されるべき功労者がいることは、私も知っていました。
おそらくは、日本のクリーンランゲージの第一人者のひとりは、その人(とその人の配偶者)です。
その人の知恵の中には、クリーンインタビューという、日本ではまだ一部だけにしか公開されていない技法が含まれます。
ビジネスユースでかなり役に立つだろうと思われるクリーンランゲージです。
本来の第一人者が、評価をされない事態は、私の中に長い間、もやもやとしていたので、ペニーやシャロンの口からその人の名前が出たことを嬉しく思いました。
これから後、何が起きるか見てみたいと思います。
そうして、セッションは終了。
お昼休憩に向かう私に、別のセッションに参加していた何人かの人が、英語で話しかけてきました。
「日本語はきれいね」
「日本語って切れ目がなくて、川の流れみたいね。私は、自分が知らない言語でも、だいたい、今、何を話しているかは推測できると思ってた。でも、日本語は切れ目がないから、単語のまとまりもわからなかった」
「いつも、私が言いたかったことを話してくれてありがとう」
「日本語って音楽みたいね」
「あなたはいなかったけど、あなたが日本語で話した後、場の雰囲気が変わったのよ。日本語、すごいわね」
そうして、私は、そこまでで力つきました。
最終日の午後、私は熱を出してベッドの中で過ごしたのでした。
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