中国株の再評価 - 国際投資家の目線が変わる
香港、15日配信のロイター報道によると、ここ数ヶ月、中国株投資を避けてきた国際的な資産運用会社やヘッジファンドが、市場の地合い改善の兆しに注目し始めています。米国株の不安定化と中国当局による連続的な経済対策が、この変化の理由として挙げられます。フィデリティ・インターナショナルは、中国の緩和的な金融政策と国債増発が株式市場の追い風だと強調しています。
ロンドンのサマセット・キャピタル・マネジメントも、中国の緩和政策が業績改善につながると見ており、特にスポーツウェアとEV分野への投資を拡大しています。中国株に対する悲観ムードは、景気刺激策と不動産セクター支援策の発表を受けて底を打ったとされています。
MSCI中国株指数は年初来11%下落しているものの、米S&P500種やナスダックに対しての下落幅は小さく、下げ止まりの兆しが見えています。モルガン・スタンレーによると、外国投資家の中国株に対するアンダーウェイトの度合いは数年来で最大で、過去3ヶ月間の中国株の売越額は100億ドル弱となりました。
この結果、中国株は割安化が進み、株価収益率(PER)は11%と、主要アジア株で最も低くなっています。ロンドンのサセックス・パートナーズやボストンのケンブリッジ・アソシエーツ、香港のトリアタ・キャピタル、サンフランシスコのマシューズ・アジアなどの投資会社は、中国の消費者信頼感改善や米中緊張の緩和を見込み、中国株に再び注目しています。
資金フローの好転も見られ、株式相互接続制度を通じた外国人投資家による中国A株投資が増加しています。香港株式市場のハンセン指数も上昇しており、特にヘルスケアとハイテクが市場をけん引しています。
これらの動向は、国際投資家が中国株のリスクとリワードを再評価し、市場への再参入を検討していることを示しています。中国の経済と市場に対する国際的な見方が変化している現状が伺えます。
ポイント
1. 市場地合いの改善:
国際資産運用会社やヘッジファンドが、中国株市場の改善の兆しと大幅な値下がりに伴う割安感に着目しています。
2. 経済対策と政策変化:
米国株の不安定化と中国当局による経済対策の連続が、中国株への関心を再燃させています。
3. 外国投資家の動向:
モルガン・スタンレーによると、外国投資家は中国株に対して過去最大のアンダーウェイトを示しています。
4. 株価収益率(PER)の低下:
中国株のPERは11%と、主要アジア株で最も低くなっており、割安感が強まっています。
5. 市場への再参入:
ヘッジファンドや資産運用会社は中国株の逆張り投資や市場再参入のタイミングを検討しています。
6. 資金フローの好転:
株式相互接続制度を通じた外国人投資家による中国A株投資が増加しており、香港株式市場も上昇傾向にあります。
この動向は、国際投資家が中国市場のリスクとリワードを再評価し、中国株への関心を再び高めていることを示しています。
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