政府、自衛隊と英豪軍との「円滑化協定」発効へ 対等な協力関係を前進
28日、日本政府は、自衛隊と英国軍、オーストラリア軍が共同訓練しやすくするための協定を発効させるため、関連する条約と法案を閣議決定しました。この協定により、部隊が国を行き来する際には出入国の手続きが免除になり、共同訓練や災害救援にも適用されます。日本は対中国抑止を念頭に英豪との安全保障の協力を深める方針です。また、岸田首相とスナク英首相が署名した「円滑化協定」は、英豪との「準同盟」と呼ばれる協力関係を前進させる柱となります。
この協定には、以下の簡素化された3つの主要点があります。まず、共同訓練や災害対応で相手国に滞在する際の入国手続きが免除されます。現在は訓練のたびに入国の可否を決める必要がありますが、これが不要になります。また、車両や物資の課税が免除され、一部の生活必需品も対象になります。さらに、武器・弾薬を持ち込む手続きが簡単になり、車両は母国で取得した免許証で運転が可能になります。また、事件・事故の対応に関する規定も設けられます。
英豪とはすでに、装備品の輸出に必要な枠組み「防衛装備品・技術移転協定」や、部隊間で燃料などを融通し合う「物品役務相互提供協定」が発効しています。また、日本と英国軍、オーストラリア軍はそれぞれ5回と11回の2国間訓練を行い、多国間訓練にも参加しています。