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[WSH]小笠原慎之介が加入するワシントン・ナショナルズを簡単に紹介

日本時間1月25日、ポスティングでのMLB移籍を目指していた小笠原慎之介投手がワシントン・ナショナルズと2年契約で合意しました。

ナショナルズは日本人選手とほとんど縁が無いチームです。小笠原投手は、2005年に所属していた大家友和氏以来となるナショナルズの日本人選手となります。

そんな日本のファンにはとことん馴染みがないであろうナショナルズについて、この note で少しでも知ってもらえればと思います。



ナショナルズを簡単に紹介

ナショナルズは、アメリカ合衆国の首都であるワシントンD.C. に本拠地を構えます。ワシントンD.C. といえば、ホワイトハウスがあることは有名だと思います。

かつてはカナダのモントリオールに本拠地があり、チーム名もエクスポスでした。ですが、人気低迷や財政難などで本拠地を移転せざるを得ない状況にまで追い込まれてしまい、2005年から本拠地をワシントンD.C. に移したのです。


本拠地はナショナルズ・パーク。球団名がそのまま使われています。ナショナルズ・パーク周辺には、ワシントンD.C. 名物の桜の花が咲き誇っています。


https://www.mlb.com/news/cherry-blossoms-juan-soto-huge-in-japan-dc
より


この桜は日本に由来があり、1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄氏を初めとした多くの方の尽力によって植えられ、いまやワシントンD.C. の名物となっています。
(アメリカと日本を結ぶ桜 | April 2021 | Highlighting Japan)

そしてこの桜は、本拠地の都市をモチーフにしたユニフォームであるシティコネクトユニフォームにもあしらわれています。


私物
同じく私物


クールで超かっこいいね!

なお、この素晴らしいユニフォームは2024年シーズンをもって見納めとなり、今年からは別のシティコネクトユニフォームが新たに出る予定となっています。悲しい…


ワールドチャンピオン

2019年にたどり着いたワールドチャンピオンの栄冠。そこまでの道のりはとても険しいものでした。

2年連続の100敗シーズン、4度のポストシーズン初戦敗退、チームのスーパースターであったブライス・ハーパーが2018年オフに移籍、そして2019年レギュラーシーズンも19勝31敗という絶望的なスタートだったところから頂点までたどり着いたのです。

それまでの苦楽をともにしてきた選手やファンなど、ナショナルズに関わる全ての人が報われた瞬間でした。


↓ワールドチャンピオン達成の瞬間↓



戻りたい…この頃に…


ファイヤーセール敢行、チーム解体

ワールドチャンピオンに輝いたのもつかの間、翌年2020年は地区最下位に転落。2021年もチーム成績が芳しくなかったことから、ついにナショナルズは主力選手を軒並み放出して若手有望株を獲得する、ファイヤーセールを敢行したのです。


2021年放出選手一覧
マックス・シャーザー→LADドジャース
トレイ・ターナー→LADドジャース
ダニエル・ハドソン→SDパドレス
ヤン・ゴームズ→OAKアスレティックス
ジョン・レスター→STLカーディナルズ
ブラッド・ハンド→TORブルージェイズ
ジョシュ・ハリソン→OAKアスレティックス
カイル・シュワーバー→BOSレッドソックス

Analyzing success of 2021 Nationals trades


そして、2022年シーズンにはナショナルズから育った怪物、フアン・ソトをもトレードしたのです。

2019年に MLB の頂点に立ったワシントン・ナショナルズ。そこからたった2,3年でほぼ全ての選手がいなくなってしまったのでした。


ソトも今や同地区ライバルのメッツに行ったし…


再建、そして強豪復活に向けて

文字通りチームをリセットしたワシントン・ナショナルズ。しかし、低迷期にまいた種は、息吹き開花の時を迎えようとしています。

ドラフトやファイヤーセールで獲得した若手たちが次々と台頭しているのです。

ここからはナショナルズ期待の若手たちを5人ほど紹介していきます。


ジェームズ・ウッド(James Wood):22歳、左翼手

最初に紹介するのは、ナショナルズ期待の星であるジェームズ・ウッドです。

2メートル近い長身から生み出されるパワーと脚力は、彼がなぜ見たいのスーパースター候補であるのかをよく表しています。ルーキーイヤーだった2024年は300打席で9本塁打ではあったものの、OPS .781 とルーキーとしては申し分ない成績を残しました。

引っ張りだけでなく、流し打ちでもホームランを難なく打てるパワーとバットコントロールを持ち合わせており、アーロン・ジャッジ2世との呼び声もある怪物です。

2メートルもある身長からは考えられないほどのスピードが出せるのもウッドの魅力です。打って走れる非常にスケールの大きなスーパースター候補、それがジェームズ・ウッドなのです。


ディラン・クルーズ(Dylan Crews):22歳、右翼手

2023年ドラフトで1巡目全体2位指名を受けた期待のホープがディラン・クルーズです。昨年のメジャー昇格時は打撃面において苦戦したものの、依然として MLB でも特に期待されているトッププロスペクトです。

クルーズの強みは走攻守全てにおいてハイレベルなポテンシャルを秘めている点にあります。走塁・守備は既にMLBでもプラスをたたき出せるほどの力を示しています。

↓スーパーキャッチ↓

↓強肩を見せる↓

↓スピード↓

クルーズは身長180cmとMLBの中では小柄な部類ですが、バットスピードは速く十分なパワーを発揮できるポテンシャルを持っています。


走攻守に優れたオールラウンダー、それがディラン・クルーズです。


マッケンジー・ゴア(Mackenzie Gore):25歳、先発投手

ナショナルズ未来のエースとして期待されているのが、マッケンジー・ゴアです。95~96マイル(150km中盤)の4シームを軸にキレのあるカーブなどを武器としています。

昨季は調子の波があったものの、初めて規定投球回をクリアし平均以上の奪三振能力を発揮するなど、着実に成長を遂げています。


とても特徴的なフォームをしており、前脚を大きく振り上げるそのフォームから繰り出される剛速球は非常に魅力的です。

高いポテンシャルを持ち、毎年成長を続けているマッケンジー・ゴア。今年は、ゴアが本格的に開花するシーズンとなって欲しいですね。

彼もウッドと同様、フアン・ソトとのトレードでやって来ました。


ルイス・ガルシア・ジュニア(Luis Garcia Jr.):24歳、二塁手

卓越したバットコントロールでラインドライブを量産するのが、ルイス・ガルシア・ジュニアです。20歳の若さでメジャーデビューを果たすものの、MLB では悪戦苦闘のシーズンが続きました。ですが苦節5年目の昨シーズン、ついに開花を果たしたのです。長く苦労していた生え抜き有望株の覚醒とあって、喜びもひとしおでした。

24年シーズンは、打率.282、18本塁打、OPS.762 とレギュラー2B として申し分ない成績を残し、さらにそれまで微妙だった守備でもプラスを稼ぐなど、随所に成長が感じられます。

個人的にガルシアの最大の魅力は、逆方向へのホームランだと思っています。決してパワーヒッターではないガルシアの流し打ちホームランは、彼が持つ技術のすごさが感じられるため、とても好みなのです(私だけかも)。

↓9回裏2アウト2ストライクからの同点3ラン↓

↓ライナーで逆方向ホームラン↓


昨季活躍したガルシアですが、意外と知名度は高くない気がするので(もどかしいけど)、ガルシアを知っていると、ナショナルズ知ってるんだぜ感が出せてお得だと思いますよ。
(もっとガルシアを知ってほしいんだ!)


CJ エイブラムス(CJ Abrams):24歳、遊撃手

ショートして優秀な打撃力と走塁能力を兼ね備えているのが、CJ エイブラムスです。2023年シーズンは18本塁打・47盗塁、24年シーズンは20本塁打・31盗塁と優秀なパフォーマンスを見せています。

昨シーズンは自身初のオールスターに選ばれるなど飛躍の年となったエイブラムス。後半戦は失速するなどいろいろありましたが、まだまだポテンシャルを秘めている漢。守備力が改善すれば、エイブラムスもオールラウンダーになれるでしょう。頑張れ!

今年はぜひとも30-30(30本塁打30盗塁)を達成してもらいたいです。よろしくお願いします(願望)。

↓色気がヤバいぜ↓

彼もフアン・ソトのry

最後に

極めて簡易的な紹介ではありますが、今回の小笠原投手の入団をきっかけに1人でも多くワシントン・ナショナルズというチームに興味を持ってくれる人が増えると嬉しいです。

小笠原投手の、ナショナルズでの活躍に期待です!


↓小笠原投手の活躍予想やナショナルズの先発投手事情などは、ハーパーさんのこちらの note をご覧ください。すごくわかりやすいです。↓



参考

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