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マスクという道具のアフォーダンス

アフォーダンスという概念があります。

環境の中におかれた道具は、人によって様々な知覚や解釈を起こすというような意味です。

2021年12月9日時点で東京都は「基本的対策徹底期間」になっていますが、その中でマスクは医療の用具としての本来想定されている機能を超えて、色んな意味を帯びてきているなという印象です。

たとえばこのランキング、裏を返せば「マスクは着用者の匿名性を上げるツールである」という解釈をしてますね。

また、この引用元の解釈では、マスクはその人の属性を分類識別するツールだから、それが差別を助長する道具だと言ってます。

アフォーダンスは経験が生み出す「可能性」なので、どれが良し悪しという話ではなく、それだけ色んな解釈を獲得するにこの2年で至ったんだな、ということがここでの気づきです。

一方、感染対策や医療用具としてのマスクから始まり、カラーバリエーションや素材も増えて今やフェイスマスクは5000億円市場に。ファッションコーディネートアイテムとしても価値化が進んだ印象です。

ワイヤレスイヤホン市場が1500億円くらいとすると、ウェラブルデバイスとしてみればマーケットのポテンシャルはメガネ・コンタクトの次くらいに大きそうだなあと。センサーをつけたら色んな情報が取れそうなので、いつかテクノロジーとも紐付きそうな予感がします。

感染予防効果の文脈を超えて、解釈が多様化するほど「マスクの是非」などの議論は複雑になるので、個人的にどうなっていくのか注目しています。


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