2024/12/18(水)『安住紳一郎日曜天国』は一年の道標
7時に起きた。最近はだいぶ早起きできるようになって朝から気分が良い。今朝などもタバコを吸いにベランダへ出たところピッタリなタイミングで建物の隙間から太陽が顔を出し、思わずぱんぱんと柏手を打ってしまった。それからいつものように松屋で朝定を食べ、今日もコーヒーを飲みながらブラックサンダーを食べてくつろいだ。
今日はメンクリと歯医者の予約をしているので11時前に家を出た。昨日の肥満外来もそうだけど、最近通院ばかりだなと思う。メンクリではまず毎度お馴染みへたっぴカウンセラーとカウンセリングをするのだが、今日は話が噛み合った。カウンセラーが代わってから4ヶ月くらいたったけれどやっと信頼関係を構築できてきたのだろうか。次の予約は来年になった。こんなところでも年の瀬を感じられる。
それから歯医者に行った。生まれてこの方一本も虫歯になったことがない健やかな歯を持つ私が一体全体何をしに?と思うかもしれないが、今日は親知らずの抜歯の相談に行った。私は年1もしくは2年に一度くらい智歯周囲炎(奥歯が腫れること)になって40度の熱を出してしまうため、時間のあるこの際抜いてしまおうと思ったのである。早速レントゲン撮影をしてドクターと話したことには、右上の親知らずの噛み合わせが悪く右下の歯茎が傷ついて智歯周囲炎を引き起こしているからとりあえず右上を抜くべきだ、右上なら今日抜けるよとのことだった。フランクに「今日抜けるよ」と言われ、親知らずって初診で入ってこんなすぐ抜けるのかと驚き少し気持ちが揺らいだが、明日忘年会が入っているので丁重にお断りして年明け1月の中盤に予約をとった。また、下の親知らずは抜かなくて良いんですか?と聞いたところ、下は完全に横向きに生えているので、抜くと相応のダメージがあるだろうと言われて恐れおののいてしまった。出来れば上の2本抜くだけで済ませたい。
今日は通院の最中に先週のTBSラジオ『安住紳一郎日曜天国』を聴いていた。今回のゲストは毎年師走の恒例吉野ママ。この吉野ママこと吉野寿雄さんは御年94歳の伝説のオネエで、日本初のゲイバー「やなぎ」で働いていた人だ。94歳になっても非常に弁舌滑らかで、ユーモアたっぷりな語り口はとても年齢を感じさせない。まあ正直言うと安住アナが毎年同じ話を引き出そうとしていて「前もその話聞いたよ!」って思う時もあるけれど、吉野ママだけは「ああ今年もラジオに出演できるくらいお元気でいらっしゃるのだな」という安心の方が強い。吉野ママの話で好きなのは、ゲイの進駐軍と恋仲になってPX(銀座和光などGHQが接収した進駐軍専用の売店)からタバコなりお菓子なりを横流ししてもらっていた話。この話をするとき吉野ママはポップコーンのことを「パプコン」と発音よく言うのだが、この発音を聞くと私はなんだか心が動く。進駐軍から口伝えで英語を教わった結果だそうだけど、高齢のゲイと発音の良さにギャップを感じる。
『安住紳一郎日曜天国』は毎年恒例というものが多い番組で、このゲストが来たら年の瀬だなとか、このイベントが紹介されたら初夏だなとか、一年の道標として便利な番組だ。多摩川のイカダレースが放送されたらもうすぐ梅雨明けだなとか、成田ゆめ牧場の全国穴掘り大会が開催されたらもうすぐ春だなとかね。中でも私が毎年楽しみにしているのが12月の一年最後の回だ。この回では毎年「けんいちろうくん」と言う人に安住アナが電話を繋ぐ。今から約20年前彼が小学生の頃に『日曜天国』にメールを送り、それを読んだ安住アナが彼に電話を繋いでから、近況報告のようにそれから毎年毎年年末になると通話がなされるのだという。私は彼が大学生のころから聞いているのだが、そこから落第留年、卒業、自衛隊に入隊、そして結婚、新しい命の誕生と、何にも関係のない自分までも彼の人生を知っているし、この季節になると親戚のおじさんのように彼はどうなったかなと気になってしまう。
驚くべきことに安住アナも「けんいちろうくん」とは本当に年末の電話のみの関係らしく、彼の顔はもちろん苗字すら知らないらしい。彼のパーソナルな情報は何も分からないけど、彼の小学生からの成長は全国のラジオリスナーが知っていてみんな近況を聴いてほっこりしてるってなんだか特殊でとてもいい空間だと思いませんか?私がラジオが好きなのはこういうところなんだよな、面倒見が良いというかね。また、テレビじゃなくて声だけだからプライバシーが守られるってのもあるね。今年も来週おそらく「けんいちろうくん」と電話を繋ぐと思うけど、また楽しみだ。