ゼロから始める ポケポケデッキ構築日誌①「exなしでexに勝てる?」
今話題のスマートフォン向けカードゲームアプリ。
ポケットモンスタートレーディングカードゲームポケット。縮めてポケポケ。みなさん遊んでいますか?
この記事は「ポケポケ」対戦初心者さん向けのつもりで書きました。というか、僕もポケモンカード初心者です。そのことを踏まえて気になるかたはご一読ください。「インストールしたけどまだ全然遊んでない」というかたもぜひ。
このアプリでは、1996年に発売開始されてから長く親しまれている「ポケモンカードゲーム」をスマートフォンで気軽に楽しむことができます。
僕は従来のポケモンカードをプレイしたことがなかったのですが、ポケモンは好きなのでアプリの公開をずっと楽しみにしていました。
技や特性を駆使してたたかう「ポケモンカード」。それを援護したり、相手を妨害する「グッズカード」や「サポートカード」。これらを組み合わせて20枚の山札「デッキ」を用意し、世界のプレイヤーと対戦することができます。
従来のポケモンカードルールでは60枚でひとつのデッキを作るそうですから、3分の1という大幅リサイズです。ずいぶんコンパクトになりましたね。
ガチガチの高度な勝負よりも、気軽な対戦を重視した結果でしょう。対戦が苦手な人でも、多彩なカードイラストを目にしているだけで十分に楽しめます。
かわいいポケモン、カッコいいポケモン、お馴染みのトレーナーたち、世界観に飛び込むようなアート。
「ポケポケ」はそんなコレクションとしての楽しみかたに焦点を当てたアプリであるようです。
さて、SNSではどんな反応でしょう。
フォローで繋がりのある人々は思い思いにレアカードを当てて喜んだりしているみたい。
検索してみると「最強デッキはコレ!」「リセマラTier.1はコチラ!」「右上が曲がってるパックが狙い目!」
ふむふむ、まぁそんな感じだろうな。
ぼちぼちカードも集まってきたし、ルールも理解できてきたし、そろそろ対戦でもしてみようかな!
えっ
ぐぇーっ!
ウワーッ!!
なんというゲームスピードでしょう。ボコボコにされてしまいます。
寄せ集めデッキの限界? いえ、それもありますが相手のパワーが圧倒的。運がなければ2ターン目には手詰まり、そんな一方的な展開もちらほら。
さらに言うと、相性不利を覆すのも大変です。原作ゲームシリーズのポケモンは、苦手なタイプのポケモンが出てきたらすぐに有利なポケモンに交代することができますが、ポケモンカードゲームは同じタイプのカードでデッキを揃えるのがセオリー。
ヒトカゲを出していざゲームスタート、という瞬間にラプラスやフリーザーexが飛び出してきたら、その時点でちょっと降参したくなってしまいます。
勝てない。あまりにも勝てない。
やたらと特集されている「最強デッキ」の記事が脳裏をよぎります。
どんどん課金しているプレイヤーは既に手にしているのです、「最強」を。
ま、まぁそもそもカードゲームってこういうもんですよね。
最効率の追求、カードパワーの押し付け合い、言ってしまえばPay to Win、それがカードゲームの常というわけです。
20枚という少ないデッキのルールがワンサイドゲームに拍車をかけているような気もしますが、何もできずに負けるだなんて40枚デッキのカードゲームでもよくあること。やったことありませんが、多分60枚デッキだって似たようなもんでしょう。
うーん、それじゃあもう少しリセマラ頑張った方がよかったか。まぁいいか、面倒だし。ちょっと風情がないし。
対戦はおまけくらいに楽しむことにしよう。とりあえず毎日細々とカードパックを空けるだけで気長にやろうかな。
そんな気分のそこのあなた。
ええ、確かに僕もそんな感じでした。
ですが、このアプリで対戦要素を諦めてしまうのは少々もったいない。
このゲームでより多くパックを開封するためのアイテムは2種類。課金して購入する「ポケゴールド」か、ゲーム内で入手できる「パック砂時計」のどちらかです。
「パック砂時計」の主な入手方法は次の4つ。
①デイリーミッションのクリア
②対戦を重ねることでプレイヤーレベルが上がったとき
③「ひとりで対戦」の初回クリア報酬
④「ひとりで対戦」で個別に設定された「バトルトライ」という目標をクリアするともらえるショップチケットと交換
デイリーミッションには「バトルを1回する」が含まれていますから、いずれも対戦が関わってきます。
無闇に課金をしない範囲でもっとパックを開けたいでしょう。
どうせやるなら勝ちたいでしょう。
ギラギラのexポケモンたちと渡り合いたいでしょう。
それならこのカードだ!
レアカードではありません。
「ミュウツー」「ピカチュウ」「リザードン」、3種類の拡張パックのどれを選んでも出てきますし、自由にカードを引き換えられる「パックポイント」を使ったとしても最低値の35ポイント。進化前のエリキテルと合わせて、たいへんお迎えしやすいポケモンです。
このポケモンがなぜ強いのか、どうしてオススメなのかを次の項からお伝えしたいと思います。
・前置き(ナッシーexについて)
ポケポケを始めたばかりの人、まだプレイしていない人にはここでお伝えしておきますが、この後の記事はポケポケアプリの「遊び方」を読んでおいた方がわかりやすいです。
読まなくてもだいたいわかると思いますが、一応は推奨ということで。
お話を続けます。僕が対戦を始めたばかりの頃(4日前)ですが、このカードを使っていました。
ナッシーex。
突然ですが、エレザードではなくまずはこのポケモンについてお話したいと思います。
カードを見比べて気づいた人もいるでしょう。このポケモンはエレザードとよく似た特徴があるのです。
ナッシーexとエレザード、このポケモンたちを比較しながらお話しするためにも、まずはナッシーexからです。
さて、このナッシーexというポケモンですが、タマタマという「たねポケモン」から進化する、いわゆる「1進化ポケモン」です。
このゲームは、ポケモンを対戦で活躍させたければ進化前のポケモンまでカードを揃える必要があります。
タマタマとナッシー、合わせて4枚。比較的簡単にカードを揃えられます。最初に1枚だけ手に入るexポケモン3種類の内の1体ですから、このカードを最初のエースに選ぶプレイヤーも多いことでしょう。
手軽かつ強力なこのカードの特徴は、なんと言ってもコストが軽いこと。
すぐに進化できる上、たった1エネルギーで技を繰り出すことができ、コインを投げて表が出たら80ダメージ。外れても40ダメージ。最短わずか2ターンでこの威力、進化前の頼りないたねポケモン達はひとたまりもありません。
そしてHPは160! でかい! 硬い!
ちょっとやそっとじゃ倒れないタフネス。破格のコスパと速攻性能、弱いわけがありません。
ところが……ところが、実はそんなに強くないかもしれない……。
気づいてしまったナッシーの弱点は3つです。
1.逃げられない
このカードゲームではタイプ別の「エネルギー」をポケモンに託し、ポケモンたちは溜め込んだエネルギーを力にして技を繰り出します。
それだけではなく、ピンチになったらエネルギーを消費して「逃げる」を選ぶこともできます。ベンチの味方と交代し、失点を避けたり次の出番に備えたりすることができるのです。
倒れるまで戦うばかりでなく、「逃げる」を上手に使いこなして後続のポケモンにバトンタッチすれば、相手に得点を与えず有利に戦えます。
「逃げる」ために必要なエネルギー量はポケモンごとに違っていて、身軽なポケモンはコストが低くて逃げるのが得意だったり、こういうところでも個性が出るのが面白いところです。
そしてナッシーexが「逃げる」ためのエネルギー量は3。
これが非常に大きい。
最初は圧倒的に強いと思っていたナッシーですが、使い続けていると「今逃げて後ろのポケモンと交代できたら勝てるのに」という場面が増えてきます。
このゲームにおいて、原則1ターンに1つだけ増えていくエネルギーは貴重です。だからこそ1エネルギーだけで戦えるナッシーは強い。そんなナッシーを逃すために大きなコストを支払っていては、後続の準備が追いつかない。ナッシーの強みを消すことになってしまいます。
2.「ex」、故に
それなら逃げなければいい、最後まで暴れてしまえばいいじゃないか。
確かにそのとおり。
いきなり飛び出て、荒らすだけ荒らしたら潔く退場。そして後続ポケモンに託す。それで十分強いはずです。
しかし、このナッシーは「ex」の名をもつポケモン。他とは一味違う、強力で特別なポケモンなのです。
「ex」ポケモンは非常に強力な性能と引き換えに、倒れてしまうと相手が2ポイントを獲得してしまいます。
ポケポケの対戦は3ポイント先取ルール。
「ex」であるナッシーが倒れてしまうと、もう後がありません。先述のとおりナッシーは逃げるのが苦手。ピンチになってもそうそうベンチには退がれません。
先に誰か倒れていたら即座に敗北。後続ポケモンで頑張るとしても、ターンが経過するほど相手も準備を整えて強力なポケモンを繰り出してきます。ナッシー以外のポケモンで相手に1点も与えてはいけないというのは、そう簡単ではありません。
3.火力が足りない、安定しない
ならば相手の「ex」を先に倒してしまえばいいじゃないか。
それも確かにそのとおり。
ですが、実はこれも少しハードルが高い。根拠は次のとおりです。
ナッシーexの技「トロピカルスイング」は40ダメージ。コインを投げて表が出たら80ダメージです。
2回に1回は表が出ると見込めば、2ターンで120ダメージを出せることになります。
ここで、SNSや攻略系のサイトで話題の、特に強いとされるexポケモンたちのHPを見てみましょう。
フリーザーex→140
ファイヤーex→140
サンダーex→130
ピカチュウex→120
ミュウツーex→150
リザードンex→180
フシギバナex→190
スターミーex→130
対面して用意ドン、で殴りあったとして、2ターンの期待値120でギリギリ手が届くのはピカチュウexのみ。
さらにナッシーはこれらのポケモンの弱点がつけない。草タイプが有利な相手は闘エネルギー系統のポケモンに多いのですが、ナッシーが有利なexポケモンは「ガラガラex」くらい。そのガラガラも不安定ながら高い攻撃力を誇り、絶対に勝てるとは言い切れない相手です。
それなら3回殴ればいい。他のポケモンで削ればいい。2回表を出せばいい。どれも言うほど簡単ではありません。
以上の弱点から、ナッシーexだけに頼った僕の草ポケモンデッキは連敗を喫することになりました。
じゃあナッシーexは弱いのか?
決してそんなことはないと思います。実際にプレイしていると、対戦相手が使うナッシーの圧力に苦しむ場面はありますから。あくまで使い方次第。
ですが、他の多くのexポケモンとは違って「1体で勝負を決めきる」という戦い方には向いていないようです。それこそ「フシギバナex」などの強力な相棒がいるからこそ強いカードと言えるでしょう。
1枚のカードだけで勝つことはできない。そのことをナッシーは教えてくれました。
・エレザードとの出会い
(ナッシーとの別れ)
「ナッシーだけでは勝てない」ということに気づいた僕は、他のカードに目を向けます。運よく引き当てたリザードンやフリーザーを使ってみたり、「ひとりで」バトルの「バトルトライ」クリアを目指したり。
そんな中で出会ったのがエレザードというポケモンです。まずはカードを改めて見てみましょう。
エレザードの「でんこうせっか」。必要とするエネルギー以外は、そっくりそのままナッシーexのトロピカルスイングと同じです。
そればかりか、このポケモンはナッシーが抱えていた弱点をほぼすべてクリアしているのです。
「逃げる」ためのエネルギーは1だけ。
exではないので倒されても失点は1だけ。
火力はナッシーと同じ。必要エネルギー差も1だけなので、重たくはありません。
さらに優秀なのは電気タイプであるということ。電気タイプは、水ポケモンや鳥ポケモンに有利で、攻撃時に追加で20ダメージを与えることができます。
鳥ポケモンに対して強いということは、強さも人気も一級品、伝説の鳥ポケモンであるフリーザー、ファイヤー、サンダーに強いということです。
現環境で最強の呼び声高いフリーザーexを例に挙げてみましょう。
フリーザーexはHP140、使える技のダメージは40/80。
弱点をつくことができるエレザードで攻撃した場合、コインが表なら100ダメージ。裏でも60ダメージです。
つまり2回攻撃した場合、1回でもコインの表が出たならフリーザーを倒すことができるのです。
ナッシーexであれば2回とも表を出す必要があるので、その点に限ればexポケモンを上回る大きな強みを持っていると言えます。
逆にフリーザーexから攻撃された場合ですが、エレザードのHPは90。相手が80ダメージの「ふぶき」を使ってもギリギリ1回は耐えることができます。
つまり最低でも1回、先制攻撃を仕掛けた場合は2回攻撃するチャンスがあるという、最低限の耐久力を備えているのです。
フリーザーexが最強とされる理由のひとつに、サポートカード「カスミ」の存在があります。
毎ターン1つだけ与えられるポケモンの「エネルギー」、これをいかにポケモンたちに配分するかがポケポケの面白いところですが、「カスミ」はコイン次第で大量のエネルギーを水ポケモンに付与できます。あまりにも無法。
「カスミ」の効果が空振りに終わったとしても、普通にエネルギーを付与していくだけで強いというところも恐ろしい。
ですが、こちらはフリーザーexを倒すことができれば2得点。もしエレザードがフリーザーにとどめを刺せなかったとしても、100〜120程度のダメージを見込めると思えば非常に心強いです。運悪く60ダメージ止まりで倒れたとしても、まだ1失点。持ち堪える可能性は残されています。
他のexポケモンも、HPは140〜160程度が多く、それ以上に硬いポケモンは展開までに時間がかかることが多い。
動き出しが早い、撤退時も身軽、十分な火力と三拍子揃ったエレザードは、「ex」とも戦えるポテンシャルを秘めています。
しかも、レアカードではないので入手しやすい。それだけでもこのカードをオススメする価値があると思います。
・それならどんなデッキを組むのか?
じゃあ、エレザードを搭載した電気デッキを組めばよいのか?
一応それでも強いはずです。
試したことがないのでわからない……!
残念ながら他の電気ポケモンがまだまだ揃っていないので、ちゃんとした電気デッキが組めていないのです。
ですが、ここでもエレザードの魅力が光ります。「でんこうせっか」の必要エネルギーですが、タイプの指定がありません。使うのは電気エネルギーでなくてもいいのです。
つまり、エレザードは何のエネルギーを使うデッキにも組み込む余地がある、ということです。
進化前のエリキテルは電気エネルギーがないと動けませんが、そこは敢えて無視。
サブエースを誰にするか悩んでいるデッキに。
フリーザーexに対抗する御守刀に。
ワンパターンな戦法に飽きてしまったあなたに。
エレザードは幅広い可能性を秘めています。
・鋼デッキ「キリキザード」誕生
そのように提唱してはみたものの、まだ「このカード面白い!」と気づいただけ。ようやくスタートラインです。自分は別にデッキ構築やポケモンカードの知識が深いわけでもないので、どんなデッキにエレザードを入れるのかは手探りするしかありませんでした。
ものは試し。デッキ作成の画面を開き、「おまかせ」機能を使っていろんなタイプのデッキを適当に作り、そこにエレザードを組み込めないか試行錯誤を始めます。
そこで偶然にも生まれた化学反応の結果。それがこのデッキ、「キリキザン」と「エレザード」のコンビにサポートカード「サカキ」の攻撃力アップを組み合わせ、すばやくexポケモンを追いつめる鋼エネルギーデッキ「キリキザード」です。
こちらをご覧ください。
exポケモンは採用せず、2エネルギーで戦える中型アタッカーを多く揃え、「2回殴ってexを追いつめる」をコンセプトとしています。
どんなところがこのデッキの強みなのか?
ナッシーexについて解説した際、exポケモンたちのHPについて言及しました。
拡張パック「最強の遺伝子」に収録されている15種類のexポケモンの内、10種類のポケモンのHPは150以下なのです。
つまり「2回の攻撃で150ダメージを狙う」、これでexポケモンたちの大半に対抗することができるわけです。
エレザードの相棒として思わぬ活躍を見せたキリキザン、そしてそのたねポケモンであるコマタナのカードを見てみましょう。
コマタナの優秀なところは、エネルギー1で30ダメージの攻撃力をもっていること。
進化したキリキザンはエネルギー2で70ダメージを出すことができます。この火力を安定して生み出す1進化ポケモンはそうそういません。
後攻1ターン目にコマタナを先発、1発突き刺してから進化してさらに一撃。これだけで100ダメージです。
この連続攻撃に、大半のたねポケモンは耐えられません。これでまずは1ポイント先取。エネルギー不足の大型や、進化途中で温存したいポケモンを早々に引きずり出せたならしめたもの。
相手の先発がフリーザーやミュウツーなどのexポケモンだったとしたら、キリキザンを倒しきる間に残りHPは40や50。相手からするとこれだけで相当イヤなはずです。
エネルギー効率の良いこのポケモンはベンチで準備が整うのも早い。
キリキザンを倒してもまたキリキザンが現れる。2体合わせて140ダメージを安定して叩きだすことができます。伝説の鳥ポケモン3体が射程圏内。すばらしい攻撃力です。
水タイプデッキでよく使われる「ユキハミ」「モスノウ」の弱点を突けるところも地味に優秀なポイント。
キリキザンとエレザードを組み合わせることで、エネルギー効率と身軽さ、そして十分な火力を備えたデッキに仕上がりました。
技の必要エネルギーは最大で2まで。
そしてすべてのポケモンがエネルギー消費1だけで逃げることができます。
ターゲットとしているHP140~150exポケモンのダメージ計算はだいたい次のとおり。
「このへんのポケモンはだいたい2回の攻撃で倒せるんだな」とわかっていただけたら読み飛ばして大丈夫です。
HP140フリーザーex、ファイヤーex
①キリキザン⚔️+キリキザン⚔️=70+70
②⚔️+エレザード⚡️(表)=70+100
③⚔️+⚡️(裏)+サカキ=70+60+10
④コマタナ🔪+⚡️(表)+サカキ=30+100+10
⑤⚡️(表)+⚡️(裏)=100+60
HP150 ミュウツーex
①⚔️+⚡️(表)=70+80
②⚔️+⚔️+サカキ=70+70+10
③🔪+⚡️(裏)+⚡️(表)=30+40+80
④⚡️(表)+⚡️(表)=80+80
もちろん、計算どおりに上手く140~150ダメージで倒し切れるわけではありません。
例えば「きずぐすり」などの回復カードを使われたとき、良いタイミングで手札に「サカキ」がいないとき。
しかしそんな場合でも、「失点はしたが相手exポケモンはボロボロ、こちらは準備万端のベンチポケモンがいる」「exには逃げられたがこちらのアタッカーは健在」など有利な状況が作り出せます。
逃げたexポケモンは、準備が整っていない後続をすばやく倒したり、ピジョットの特性「おいはらう」で引きずり出したりして追撃を狙います。
どうやっても2回の攻撃では届かないHP170以上のエースを使ってくるデッキの対策は、とにかく急いで殴る! 殴る!
相手エースの準備が整うまでに進化前のポケモンを引きずりだして倒すのです。フシギバナexやリザードンex、カイリューなどがエネルギー満タンで前面に出てきてしまったら、このデッキに対抗手段はありません。
しばらく使ってみた感想としては、「十分戦える」くらいでした。
対戦設定「カードプレイヤー」で12戦9勝3敗。これは多分上振れですね。その後もしばらく続けて、細かく数えるのをやめてしまったのですが、だいたい勝率6割程度に収まったと思います。決して悪くはない結果です。
まだ現状がこのデッキの完成形と言っていいのかわかりません。調整を重ねて今の形になっていますが、まだまだ改善の余地が残されています。
このデッキの魅力はまだあります。
レアリティが低い「◆◆」から「◆◆◆」のカードのみで構成されているため、「ひとりで対戦」の一部バトルトライ条件を満たして戦えること。同じ理由で、必要カードを揃えやすく組みやすいこと。
それに、エネルギーの配分や進化・撤退のタイミング、打点の計算、欲しいカードを引き込むまでの耐久など、毎試合考えることが変わってくるし、1ターン目でもう確実に負け、という状況も少ない。使っていて非常に楽しいです。
あまり注目されていない鋼タイプエネルギーで戦う「キリキザード」。欲しいカードが揃うまでの繋ぎでもいいので、よければ試しに組んでみてください。
デッキを組むときは、鋼タイプエネルギーと電気エネルギーが自動で組み込まれてしまうので、電気エネルギーを外しておくことをお忘れなく。
・デッキ構築、開拓の楽しさ
ほとんどただの偶然ですが、「exなしでexに勝つ」の答えをひとつ見つけることができました。
SNSを見ていると、「アーボック&バタフリー」「ダグトリオ&チラチーノ」「オコリザル速攻」などのユニークなデッキ、いろんな「答え」を見かけるようになりました。どれもこれも面白い。
ポケポケは始まったばかり、拡張パックはまだ第一弾です。
こんなに狭いカードプールの中でも、まだまだ注目されていないカードが残されていますから、それだけ開拓の楽しみが残されているのです。
デッキ構築は手探りでよくわからない人、デッキは最強特集記事をコピー派の人、興味があったらオリジナル戦法を模索してみませんか。
最初は「強いカードを使われたから負けた」の連続でしかなかったのですが、ある程度戦えるようになってくると、ときどき「それ上手いな!」と思わず唸るような戦法をしかけてくるプレイヤーが現れたりするのです。こうなってくると敗戦からの学びもあって楽しさ倍増です。
今後も細々とポケポケをプレイしながら、面白そうなデッキを思いついたらNoteやXにでも投げてみようと思います。
ひとまずの目標は、「キリキザード」では勝てなかったexたちに打ち勝つこと。
もしどこかで対戦することがあったらお手柔らかによろしくお願いします。
※デッキレシピ画像は「ゲームウィズ」様より
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