エグゼイドTV版感想(自分用メモ)
※過去に別の場所で書いた記事の再掲です。
仮面ライダーエグゼイドを一週間くらいでTV版全話観たので自分用に感想メモを残しておきます 本当にただのメモなのでテーマ等はない
視聴範囲:TV版45話、2017年冬映画 スタッフインタビュー等は未見
檀黎斗を好きになってしまったのでかなり檀黎斗寄りの感想かもしれない
〇ストーリー
医療×ゲームってどんな組み合わせなんだ…と思いながら観てたんですが最終的にすごく纏まってて驚きました
話の筋としては医療が中心でゲーム要素はそれを補強するための要素だったなと
ライダー作品は今までいくつか観ましたが、どれも中盤はやや中だるみして終盤で怒涛の展開になる…みたいな印象だったのが
エグゼイドは序盤から話ごとにイベントを発生させていってえっこれどうなるの!?続きは!?ってどんどん引き込まれる作品だったなと思いました 週刊漫画の連載みたいな感じ…全45話って普段のライダーより話数少な目だからイベントを詰め込んだのかな
すごくテンポが良くて、悪く言うと駆け足気味だったように思いました 話の冒頭であれ皆何の話してるの…?前話見逃したか?みたいな気持ちになったことがちょこちょこあったり、どんどん勢力や状況が変わっていくので日常回のようなものがあんまり無くて、この人たちのこの空間が好き!みたいな気持ちにはあんまりならなかったかも
他ライダー作品は中だるみ的な回だったりギャグ回だったり、本編のストーリーには影響しないような回があったりするけどそれが登場人物への愛着へと繋がってるのかなと思いました
毎話イベントを起こして話を転がしていくのと日常回多めなの、どちらもいいところがあるけど今の時代では前者の方が求められてそうな感じはするから今後はそっちの方にシフトしていくんだろうか
でも毎回何かしらイベント起こしてたらいつか設定に矛盾が起きて破綻する気がする エグゼイドでは毎回色々起こってたのにそういうのは無かったのがすごい
〇バトル
最初静止画でエグゼイド(レベル1)を観た時はこれがライダー…!?マジで!!??って混乱したけど
実際にバトルで動いてる様を観るとアッ好き!となりました(ちょろい)
ライダーたちがゲームキャラクターっていう設定だったからこまいレベル1たちもスマホゲーでこういうSDキャラいるよね~って感じでスッと受け入れられた 同じレベル1でもマイティよりもブレイブの方が目つきがキリッとしてたりキャラが出てるのも良かった
毎回のように追加されるゲーム要素もバトルゲーだけじゃなくて乙女ゲーや音ゲー等色々な種類があって楽しかった 飛彩が当初ゲームのことわかってなかったのに音ゲーのコツをすぐ掴んだりするのも天才外科医としての要領の良さみたいなものが伺えてよい
ゲームを元にしたバトルだから、戦闘中のエフェクトやSEも含めて観てて楽しくて
それだけにクロノス登場回でポーズ→無音になるのが今までのギャップがあって最高に良かったです
クロノスの登場時、能力も演出も絶望的でどう倒すんだこれ?無理じゃん……って気持ちになったけど
その次の回でもうポーズ攻略してたり(ブレイブの裏切りで失敗したけど)他にも何度かポーズ対策の方法を編み出してたのがほんとゲームを攻略してる感じで観ていてワクワクした
ただクロノスの登場回があまりにも格好良くて震えたので、もう少し強キャラ感を保って欲しかった気持ちもあったかもな~
ゲムデウスクロノスをLv1で攻略するのは物理で殴るだけだと倒せない高難易度バトルって感じがして面白かった ゲームでこういうのあるよね~っていうのが違和感なくバトルに織り込まれてて良かったです
〇鏡飛彩
エグゼイド観る前にジオウ3、4話を観ていたので このスパダリのような医者もライダーになるのかな…?って思ってたんですが
実際エグゼイドを観たら飛彩先生すごくかわいい顔つきをしていました 子猫ちゃんみたいだった 私は何を観ていたんだジオウで
でも回を重ねていくごとに精悍になっていって、涙のピリオドら辺の苦しそうに泣く演技がすごく感情籠っていて良かった 飛彩先生、小姫ちゃんのことがあってから自分の感情に蓋をするようになっていたのが諸々あって氷解したような感じがした
看護師たちを連れて歩いてる描写いかにも…って感じで好きだったけど割とすぐにやらなくなったね!?小姫ちゃんを大事にしているからだろうか
タドルクエスト→タドルファンタジー→タドルレガシーっていう強化の変遷がまんま飛彩先生の本編での立場を表してるのかな 自分はタドルファンタジーが一番好きです 魔王スタイルで部下を使ったりする戦い方、看護師を引き連れてる飛彩先生みたいで良き……
ぶっきらぼうで人に好意を示したりするのは苦手そうだけど情はあるのがいいですね 永夢がゲーム病ってことが判明して大我とこのことは内緒にしないと…ってやってたり唐突にエムに切除手術やろうとするところ好きです 人間関係は不器用なのね
飛彩先生はこれからも天才外科医として歩みを止めないだろうからゲーム病患者に関わることは少なくなりそうだけど、永夢や大我に何かあったら即座に助けに入りそうでいいな~
〇花家大我
飛彩が甘いもの好きだったりニコちゃんのキャラの造形を観た時あざといぞ!と思ったんですが最終的に一番あざといのはこの人だったなと思いました なんだよお化けが苦手って…なんだ黄色のストールって…虎でタイガーだから黄色なんだろうけどお前は子猫ちゃんだ この番組子猫ちゃんがいっぱいいるな
闇ぶろうとしてもあんまり闇の語彙が無いところがいじらしくてホントかわいい無免許医だった
カワイイところが一杯あるのと同時に一番仮面ライダーしてるキャラだなと思いました
飛彩先生の為に生身でグラファイトに立ち向かうところとか熱い 熱すぎる
終盤までスナイプレベル50で戦ってたので、これはレベル100強化は無いかな~と思ってたらまさかのクロノス変身は熱かった でもスナイプLv50も司令官みあってめっちゃ好きなデザインです これが最終フォーム扱いなのも合点がいく
ニコがゲムデウスウイルスにかかってヒイロ先生が大我には黙ってろ暴れ出すぞって言ってたとき笑ったけど
その後割と本当に暴れてたから大我、ニコちゃんのことめちゃめちゃ大事やん…ってホッコリした
周囲から完全にニコちゃんとアベック扱いだったけど本編中では戦い続けるためにわざと大事な人間は作らないように努めてたように見えたので少なくとも本編中はくっついてないんだろうな 開業以降はどうだろう…
なんとなく大我からニコちゃんにどうこうとはしなさそうなのでニコちゃんからのアプローチが必要そうだ
でも本編中の大ニコの関係性がカワイイかったのでくっつくよりしばらくはあの距離感でいて欲しい それでいて互いに近づく人間がいたらカリカリしていて欲しい ほんとかわいいアベックだな
〇九条貴利矢
有能過ぎてガンガン話の核心部に切り込んでいくのでまだ序盤なのに大丈夫かな?消されるのでは?と思ってたら本当に消されてしまって衝撃だった人
その後永夢の回想内で何度も死亡シーンが流れます 何回回想で死んだんだろうか
回想で沢山出てきたり、PCに遺したリプロミングの技術で永夢がパワーアップするのは
亡くなった命でも後に遺せるものはあるということを表しているみたいで好きです まあ本編後半で復活するんだけど……
復活直後のレーザー、喋らない!本当に中の人はキリヤさんなのか?→キリヤさんだったけど真社長に洗脳されているのか?→されてなかった…もうおしまいだ…って絶望してました キリヤさんの嘘に翻弄され過ぎだ
キリヤさんの、バグスターとして復活出来たのは本望、むしろ自分を消した黎斗といる永夢が理解出来ないという言葉 反論出来ねえ……と思ってたので本心でクロノスに付いたのか?とはずっと疑ってたなあ
CRに加わってからは軽めの言動で場の雰囲気を明るくしててほんと得難い人材……と思いました
バグスターとしての生をエンジョイしてるのかな?と思ったところで42話の展開だったから驚いた 貴利矢さんって軽口で煙に巻いて自分の本心を見せないところは死んでも変わらなかったんだな
最終的に黎斗の一番の理解者兼相棒みたいな立ち位置になったのも驚きだったけど、貴利矢さんは一歩引いて相手を観察出来るからそういう距離感で黎斗といられるのがいいんだろうな
黎斗は正攻法というか体当たりで接する程消耗する(永夢がこれをやったけど駄目だった)からちょっと離れたところから煽ったり煽てたりするのが一番いいんだろうな
あと黎斗は自分の存在をひけらかさずにはいられないように見えて自分の感情を隠すこともあるので その辺同様に自らの本心を隠す貴利矢さんはうまく付き合えるのかな
〇檀黎斗
本編視聴前2017年冬平成ジェネの映画を観ていたので、この人が噂に聞く檀黎斗かぁ…とはぼんやり思ってたんですが
本編の最初の方だとクールな演技だったので社長=檀黎斗だとしばらく気付きませんでした このクールでイケメンでスタイルがめっちゃいい人が檀黎斗なの!!??って驚いた お前は映画で何を観ていたんだ
なんというか能力およびやらかしたことがあり過ぎて檀黎斗の存在、話の中ででかすぎるよな…(厄介キャラとしても)(便利お助けキャラとしても)と思ったけど
それでもありがたいなって思ったのが黎斗の信条を容易に崩さずに描写してくれたところ
黎斗が復活してCRメンバーに協力するくだり、死んだから反省したから価値観変わった!ってやってもまあ問題はなかっただろうけど
黎斗の人とずれた価値観はそのままで、生前から変わらない自作ゲームに対する愛を起点にしてCRに協力するようになったのが丁寧な過程…ありがとう…って思いました 31話はまごうことなき神回
黎斗ってキャラが強烈だからエキセントリックな台詞とか言わせるだけで場面が成立しそうなのに(実際話後半ではそんなシーンも多かったが)
話の大事なところではしんみり系の場面も入れてくれて黎斗の心情みたいなものを匂わせてくれたのが良かったです
黎斗は自分の才能に酔ってて自己顕示欲がすごくてっていう面も本心なんだろうけど
それはそれとして感傷的な気分になることも普通にあるんだろうなって思ってて でもそういう態度を露骨な言葉にしたりはしない
だから中の人が目線の動きとか静な演技でそれを表現したのが アッすごい大事にしてくれている~!ありがとう!って思いました ポッピーが散るシーンとか42話でキリヤさんを無言で治すシーンとかいい
当初は酷薄で行動力のある黎斗いいな~ゾンビもデザインいいしな~っていう気持ちでヴィラン檀黎斗を好きになったのに
観れば観る程そういう立場に収まるような存在ではなくなってしまった
本編最後まで観て、このお方 神といって差し支えないな…という気持ちに落ち着いた ギリシャ神話系の人の迷惑お構いなし系の神だなと ギリシャ神話では主神ゼウスの父親がクロノスだけど仮面ライダークロノスはその辺もかけてたのかな
復活した時に言ってたけどあれだけの悪行を重ねておいて本人悪いことをしたとは全く思って無いんだよね
ゲムデウスウイルスに感染したニコちゃんに大丈夫だよ死んでもバグスターになれるからって優しい声色で言う黎斗が怖い あれ煽りとかじゃなくて本心だよね多分
黎斗がゲーム病になったとき明日菜さんがどんなに才能があっても病には勝てないの!って言ってて、真理だよね~と思ってたんだけど
檀黎斗はその才能をもって命の壁みたいなものを破っちゃったんだよな 不可能を可能にしてしまった
病には勝てない命が大事っていう人類の共通項(話後半だとバグスターもか)すら共有出来ないから、黎斗は人間ともバグスターとも真の仲間にはなれないんだろうなって思うとじわじわつれぇわ…てなって…
自分が勝手に辛くなってるだけで檀黎斗はピンピンしてるだろうと思うけど 何故なら黎斗の愛って主に自分自身の才能に向いてるところがあるから
基本的に檀黎斗は概念ぼっちでも平気なんだろうなと思う…
でも檀黎斗が心血を注いできた対象であるゲームって遊んでくれる相手がいないと成立しないんですよね
黎斗も作って満足じゃなくて多くのプレイヤーに楽しんでもらうことを旨としてたはず(クロニクル開発のあたりでそんなことを言ってたような)
バグスターが人類を破滅させたらいっしょにゲームで遊んでくれる人がいなくなるってポッピーがパラドに諭してたけど
黎斗も作ってるものがどんどん尖っていって誰もゲームを遊んでくれなくなったりする世界が待ってそうで それはとてもつらい…
でもどんなに奇妙なゲームでも天才ゲーマーMなら突破してくれると思うし多分黎斗もそれを期待してるだろうから永夢にはずっと黎斗と遊んでて欲しい 本人は本当に嫌かもしれないけど黎斗のことを嫌いになっても黎斗のゲームのことは嫌いにならないでね……っていう気持ちでいっぱいいっぱい お願い
〇宝条永夢
一話観たとき永夢先生笑顔が素敵!かわいい!こんな人が先生だったら子供喜ぶな!と思っていたのが
最終話近くではこわい……永夢先生が恐ろしい……という心境になっていました エム先生の出した薬を飲むのサボったりしたらチベスナ顔になるんだろうな 恐怖
パラドに対する一連の仕打ち、必要な措置だったとは思うけど次なんてない…!でガッとパラドを掴んだところでヒッてなったよ ゲームのバッドエンドルートみたいだった
パラドのくだりとは別に、小姫さんを生き返らせたいヒイロ先生に患者を放っておくんですか!って怒ったり
最初の黎斗の死の時は助けられなかったことを悔やんでいたのに、復活した黎斗の死亡はスルーしていたり(コンティニュー機能がある・本人に大いに問題があるからってこともあるけど)
永夢は『患者の命を救う』という目的のために頑張るのは一貫してるけど、『データの命』は認めてなかったように見えました
命はかけがえの無いものっていう価値観は本編前、永夢8歳のときに得たものだから
そこからの永夢自身の成長ってなんだろうと思うと、データに対して命があることを認めるかっていうところだった気がする
パラドやポッピーとの交流の中で命に対する新たな考えを得て最終話のあの会見に繋がったのかなと あの亡くなっていった人たちの名前を読み上げてゲストキャラも映るくだりほんとグッとくる演出で良かった
キャラとして医者志望とゲーマーMのギャップがいいなと思ってたんですが
天才ゲーマー要素はパラドのものってことが判明してからはMの要素が薄れて、どんどん医者として研ぎ澄まされていった感がありました 中盤以降永夢くんはいつも切羽詰まってるように見えたな…
そんな中でクロノスのポーズへの対抗法を思いついたぞ!って黎斗と笑ってるシーンは本当に楽しそうで好きです
今の永夢にとってゲームの優先順位は高くないんだろうけど、それでもゲームが好きという気持ちはあって欲しいし天才としてずっと黎斗のゲームを遊び続けてほしい 本人忙しくてそれどこじゃないかもしれないけど…
主題歌EXCITEを初めて聴いたとき、えらくアンニュイな曲調だなと感じたんですが
観終わった後は永夢の内面(俺エムはパラドの人格だから)を表してるのかな…と思いました
医者としての志を持ちながらゲームを楽しそうにプレイする永夢が好きだったので パラド=エムのバグスターと判明してからはゲーム好きな面が薄れちゃったようでとても寂しい
今の永夢にとってゲームは治療の手段として割り切ってるんだろうか 個人的には実益にならないとしても楽しくゲームをしていて欲しいし黎斗の作ったゲームで遊び続けて欲しい
EXCITE二番でも神が与えしたった一つのTrial~ってあるし 檀黎斗の存在はいつまでも永夢の道に立ち塞がってくると思いたい
もう遊び相手っていう次元じゃないなら主治医ということには出来ないでしょうか 大我がニコの主治医なように永夢は檀黎斗の主治医であってくれ 病気を治すだけじゃなくてゲームで遊んで欲しいという患者の気持ちに寄り添うドクターになってね 一話のように