Staffer Case クリア感想
「Staffer Case:超能力推理アドベンチャー」10時間程度でクリアしたので感想です。ゲーム全編ネタバレ+逆転裁判ふわっとネタバレ
・「逆転裁判と、超能力を絡めた推理ゲーム」とのことで、逆転裁判やダンガンロンパが好きな私は購入を決意しました。
2025年1月の今時点で、逆転裁判もダンガンロンパも続編未定のため、「逆転裁判やダンガンロンパが好きで、常にその手のゲームを探していて、あればほいほい買ってしまう」って人、結構いるんじゃないかな……。
・超能力者が管理されている世界観が面白かった。ステッパーの危険度ランク、アンアームド/ボウイ/コルト/エスティエンヌ/オッペンハイマー/(ノア)の区分が特にいい。こういう能力もので一段階強力な能力が出てくる展開は、どの作品でもわくわくする。
・捜査するとき、【手がかりはあと何個】と出してくれるのはサクサク進められて良かった。捜査と手がかり照合以外のアクション等がほぼ無いのも、ただ推理アドベンチャーを求めて買った身としてはテンポ良く進められて良かった。
手がかりを照合するときの微妙な待ち時間はプレイしていてちょっとストレスだった。合っていたときはいいが、間違っていたときにあのやや長いアニメーションを見なければいけないのがつらい。証拠を突きつけた瞬間に合ってるか間違ってるかわかる+間違えでも固有会話が沢山ある逆転裁判にはこの辺のストレスは無かったな、と思った。
・第一章から「胸像がマントをしていたら驚くでしょう……」みたいなこと言ってるの、分かる人には分かる逆転裁判オマージュでニヤッとしてしまう。
未プレイでも浸透してそうな逆転裁判の台詞は「異義あり」だと思うんだけど、それはStaffer Caseにはそこまで無かった気がする。逆転裁判のゲームをプレイした人向けのオマージュなんだろうなと思う。
・ユリア・ゲラーちゃんのキャラデザかわいいな、無罪判決したら準レギュラーキャラになってくれないかな、と思いながらプレイしていたので、真相には普通に落ち込んだ。逆転裁判の一話のノリでやってたけど、それよりは捻りがきいてて良かった。
・第二章、思想が出ている猿のくだりでめちゃめちゃ笑っちゃった。
ホースのスキル対象が【哺乳類】である時点で、事件はこういう感じで起きてそう……というのは予想がついた。なんでスキルの対象を細かく書かないのかは不思議だけど、ここはまあゲーム都合かな。
・ホースは悪人ではあるけど、この世界基準でどれほどの悪人なのかはプレイヤーの自分にはまだ掴めなかったので、テナの行動には驚いた。この辺、改めて読んだ方がもっと浸れそう。(初見で読んでるときは、テナは何でここまで当たりが強いんだ?と困惑していたので)
最後のテナとノートの、「アタシのことを否定も肯定もしなかったのは初めて」というやりとり、好きだな~。
・第三章、ショボい認可ステップしか持ってないおじさんがじわじわきて喋る度に楽しかった。逆転裁判にも時々いるけど、こういう小悪党みたいなおじさん、楽しい
・テナとブリアンは付き合っていたという事実が発覚し、衝撃を受けた。
私はステッパーケースのCPでブリアン×テナが一番好きではあるんだけど、なんというかこういう二人って、作中では「アタシはブリアンだけはイヤ!もっと特別扱いしてくれる男と付き合いたいの!ブリアンと付き合うなら課長の方がまだマシ」とかテナが言って、ブリアンは肯定も否定もせずに苦笑し、だがファンの間の二次創作ではいい雰囲気になっている……みたいな、そんな展開になることが多いイメージがあった。公式でガッツリくっついて別れているのにはめちゃめちゃ驚いた。
でもそれ以上に驚いたのは、ノートが前のめり気味にテナとブリアンの交際の詳細を知りたがったところ。プレイヤーである私はステップを用いた事件の方が気になっているのに、ノートがテナとブリアンの詳細を知りたがり過ぎて「なにこいつ」と思った。この手のクールでやれやれ系?な探偵役が恋愛にめちゃめちゃ興味あるの、新鮮だった。
・三章のブリアンの掘り下げ、好き。一見優しい人の内面ってこういう感じだよねというのを超能力社会に絡めてうまく描かれてたな~と思った。キャラが持っているある種の諦観を、新入りの主人公が壊していくという流れは、ベタだけど何度見てもいいなと思った。
・4種類目のステップが何かを選ぶところ、「メモに時計-7の絵があるんだから寝室にある懐中時計じゃないの?」と完全に間違えて、少し詰まった。非合法ステップは見た目を変化させられるって説明があったんだけどね~自分の先入観で説明忘れちゃうことが結構あるんだよね
・三章で描かれた夫婦のあり方とその顛末、もの悲しくて好き。「高額な非合法ステップを集めている」というのは夫婦としては中々見過ごせない趣味な気がするけど、それでも奥さんは話を深く聞かずに夫婦としてやっていくことを選んだんだな~。それも愛だな……。
・一~四章で、唯一三章だけ分岐ルートに行った。
分岐ルートの存在を知らず、「ベリンの行き先を言ったら、なんかいい感じに話が進んで真相がわかるのかな」と思っていたので、そのまま終わってびっくりした。分岐ルートでもクリア扱いになるんですね。
・四章、オッペンハイマーの能力者が集まった故の事件って感じでとても面白かった。事件の面白さならここが一番かも。
ダグくんが推理小説を全部ネタバレして「10歳に推理小説は危険ね…」ってチーム長が言ってるところ、好き。
・事件後、ノートとチーム長が恋愛関係になった展開で、「お二人ともオッペンハイマーに認知を操作されていたりします…?」と真面目に疑った。
テナとブリアンが付き合っていた展開にも驚いたけど、ノート×チーム長は受け付けない気持ちの方が強い。二人が両思いになる流れが唐突過ぎる。特にノート→チーム長の恋愛感情がいつ培われたのか全然わからない。信頼はちゃんと築けてたと思ってたけど……恋愛フラグ、あった……?
・課長は俗物だけど何やかんや憎めないキャラのポジションだと思っていたので、ガッツリ悪人だったのには驚いた。第五章で一番驚いたの、ここだったかもしれない。
・メダン、「こいつ絶対悪いやつ!」だと思ったのに、後半で怒濤のネタバラシをされて、私は……まんまと好きになってしまった。朝練サッカーに本気なところ、萌えキャラすぎる……。家族のことを大事に思っているところも良い。
・第三章、ドライフラワーのステップ、こんなに面白そうなのに事件に関係してないの!? やだ~~~、、、関係しててよ、、、、と思ったので、五章で拾ってくれて満足した。
あと第一章~四章で「チーム長、事件の真相を知りたがることが案外少なくてリーダーの割に消極的な態度だな」とぼんやり思っていたのが伏線だったのはなるほど~と思いました。
・第五章の最後の選択は、私は「手を取らない」を選択しました。
ここの選択、チーム長がドライフラワーの偽物であることが濃厚という状況も相まって、「手を取る」を選んだプレイヤーの割合は少なそう。
・StafferCaseのキャラの掘り下げ、そんなに長い訳じゃないのにキャラの印象がしっかり残るいい掘り下げだなと思っていて(チームメンバーみんなに愛着が湧いた)、五章をやってチーム長のことが今までよりも好きになった。
それはそれとして、第四章最後のノートとチーム長の恋愛展開、マジでいらんかったなと改めて思った。五章は「チーム長のやり方をノートも選択するか否か」というのが大きなテーマだったと思うんだけど、そこに恋愛展開が入るとテーマがブレてしまうと思う。
・最終的にノートが新チーム長になったけど、【チームの新入りがある種特異な力を持っており、チームを引っ張る】という構図が好きだったので、ノートが早々に公的なリーダーになってしまったのは残念ではある。
あとレッドフィンズのスキルを使えない状態で捜査していくのはしんどそう。どうするんだろう。