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#4

灰が降る町 第一部 #4-#6

#4

頭に、一瞬、電流が走ったような衝撃
間髪入れず、内側から脈打つ痛み
こんな時に頭痛だなんて
こめかみを抑えながら ふらつく

追いかけなくちゃ

心がざわつく
あの少年を、逃してはいけない

灰は吹雪となり、視界を遮る
けれど、問題はない
彼の向かう先は、わかっていた
#5

走る、走る、走る
ただ、ひたすらに、灰の降る中を走る

どれだけ前が見えなくたって
空気と一緒に灰を吸い込んだっ

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