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週末のしとろん
2023年7月11日 05:03
#1 いっときも 止むことなく降る灰をしばらくの間 じっと見ていたいつから降っているのかはわからないしかし、地面を覆うことはなく手のひらに落ちた灰を見つめる少しの間をおいて灰は崩れ、風に消え去ったいつの間にか遠雷は聞こえなくなっていた #2 不意に、ざわめきが聞こえて、顔を上げた目の前に広がるのは、よく知った街並み足早に通り過ぎる人々、排気ガスの臭い雑踏に呑み込
2023年7月11日 04:52
#0 これがうたた寝の最中の夢なのかただの白昼夢なのかそんなことはどちらでもよくて灰が降る世界に一人きり静寂の音もしない空を覆う雲は炭のように黒くなのに辺りは、ほんのり明るい遠雷が聞こえるふと、嫌な想像が心に差し込んだもし、これが現実だとしたら?