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【乳がん検診を受けたら精密検査になった話】第1回 乳がん検診を受けた理由と初めての結果通知

唯一自分で発見できるガンだという「乳がん」。
皆さんは検診を受けていますか?

今回は、乳がん検診を受けたら精密検査になった私の体験を包み隠さず、みなさんにお伝えします。
正直、全て話すことは恥ずかしいという思いもあります。
それでも伝えるに至ったのは、私が乳がん検診を受けて不安だったとき、参考になる体験談があまり見つからなかったことがきっかけです。

検診の流れや方法、痛みの程度や費用など、出来る限り詳しく、嘘偽りなく伝えるので、不安に思っている人が少しでも楽な気持ちでこれからの検査に望めますように。
そう、願いを込めて書きます。
必要なところだけでも読んでいただけたらと思います。

【乳がん検診を受けるきっかけ】

私は40歳になって初めて検査を受けました。
きっかけは単純で、市の検診の案内が届いたから。
私が住んでいる市では40歳は乳がん検診だけでなく、子宮がん検診も無料で受けられるので、まとめて市の婦人科検診に行こう思ったのです。

私は子供を産んでるということもあって、子宮がん検診にはあまり抵抗はありませんでした。(とはいえ、人前で下着脱いで足を開くのは嫌ですけどね)
乳がん検診は初めてで、痛いと噂に聞くマンモグラフィーがちょっと怖い…。そんな気持ちで11月上旬の検診日を予約しました。

予約はスマホから簡単にできたので、電話をしたりすることもなくスムーズでした。

【検診当日の流れ・様子】

私が受けた市の検診の流れや様子、費用などについて。
市区町村によって異なると思うので、心配や不安がある場合は役所や保健センターに問い合わせてみるといいかもしれません。

【当日の服装・持ち物】

当日の服装について詳しいことは書いていなかったので、脱ぎ着しやすい服を選びました。
11月ということもあって、ヒートテックにTシャツ、前開きパーカーを着ていきました。

集団検診は検診バスの中で検査を受けるので、脱ぎ着する場所はとても狭かったです。
それでも、バスの中はカーテンで仕切られていて、2人程度しか入らないので、誰かに見られる心配はありませんでした。

たくさん着ていると脱ぎ着が面倒+場所が狭い+時間がかかるので、薄手で前開きの服がいいかもしれません。

持ち物にはバスタオルと書かれていたので、なるべく上半身が隠れる大きなものを持参しました。

【受付・問診】

市の保健センターのような場所に検診バスが来ていて、そこで検査するスタイルでした。

予約した時間に受付をすると、受付の方が「乳がんのセルフチェックをしたことはありますか?」と。
私は何もしたことがなかったので、その場で模型を使って教えてもらうことにしました。

模型はバスト部分だけのもので、しこりの硬さや動きなどを体感できるものでした。
「ここにしこりがありますよ」と言われた部分を触ってみると、コリコリとしたものが。
自分の胸では感じたことのない触感だったので、私はこんな感じはないなぁ、と少し安心したのでした。

その後すぐに問診。
問診では事前に届いていた問診票に記入した内容を確認する形で進められました。
年齢や今までの病気、乳がんや子宮がんの検診は受けたことがあるかなどをチェックし、このとき、有料で乳腺エコー(超音波検査)を受けるかどうかを聞かれ、少し悩みましたが、せっかくなので受けることに。

あとから考えると、この選択をしていなければ私のしこりは見つからなかったので、できれば乳腺エコーとマンモグラフィーの両方を受けてほしいです。特に初めてのときは。

乳腺エコーは有料だったので、問診のあと検査前に会計を済ませました。料金は900円(税込)で、集団検診ではない場合は1.100円(税込)になるそうです。

ここまでのスタッフさんは全員女性で、ベテランさんという感じ。アットホームな雰囲気があり、みなさん優しく丁寧でした。

【検査の流れ︰乳腺エコー】

今回の検診は乳腺エコーとマンモグラフィーのみで、触診はありませんでした。

待合室に行くと、30人〜40人ほどの女性たちの姿が。
私と同世代から年配の方、小さな子供連れのママさんの姿もありました。

待合室には案内スタッフが数名いて、ひとりだけ男性の姿も。
今回の検診で男性の姿を見たのはこの待合室のひとりだけでした。
検査技師のみなさんも女性だったので、安心感がありました。

乳腺エコーの検査の流れは以下の通りです。

  1. 検診バスに入り、指定の場所で上半身裸になり、バスタオルを肩からかけて胸を隠して待ちます。

  2. 呼ばれたら検査室に入り、ベッドに横になります。

  3. 検査技師さんの指示に従い、腕を上げて(私の場合は右から)エコーを当ててもらう

  4. 反対側も検査

  5. 検査終了後、胸についたジェルをふき取り、着替えて退出

乳腺エコーは、胸の上からエコーを当てて乳腺の様子を確認します。
検査の際に専用のジェルをつけるのですが、これがくすぐったく感じる人もいるかもしれません。
たいていの場合、このジェルは温かくなっているので、びっくりすることはなさそうです。

乳腺エコーの時間は片胸5〜10分程度だと思います。
私の胸には左右どちらにもしこりがあったので、余計時間がかかったのかもしれません。
検査中に痛みはありませんでしたが、「念入りにエコーを当てられている場所があるな」と感じたので、この時点で、(もしかしたら何か見つかったのかもしれないな…)と思いました。

【検査の流れ︰マンモグラフィー】

世の女性たちが「痛い」と、口を揃えて言うマンモグラフィー。
正直に言うと、あんなに強い力で胸を挟む経験がなかったので、びっくりするのと同時に痛みもしっかり感じました。
挟んで引っ張られる感じなので、私のように控えめな胸の場合は余計痛いのだと思います。
縦方向と横方向から挟むので、合計4回痛い思いをしました。
どんな痛みかと言うと、二の腕を自分でぎゅーーーーっとつねったような、圧迫される痛みです。
マンモグラフィー以外ではこんなことしないと思うので、ぐっと堪えるほかありません。

マンモグラフィーの流れは以下の通りです。

  1. 検診バスに入り、所定の場所で上半身裸になり、バスタオルを肩からかけて待つ

  2. 呼ばれたら検査室に入り、マンモグラフィーの機械の前に立つ

  3. 検査技師さんの指示に従い、機械に体を合わせてレントゲン撮影

  4. 撮影終了後、着替えて退出

1方向の撮影時間は一瞬で、体を機械に合わせている時間は5分あるかないかだと思います。痛いから早く終われ!と思いますが、あっという間に終わるので耐えてくださいね。
検査終了後の胸は多少赤くなりましたが、あざになったり内出血したりはありませんでしたし、痛みが長引くこともありませんでした。

【検診後の結果:保健センターからの電話】

すべての検査が終了した順で検診は終了し、3週間後くらいに検診結果が郵送されると言われて帰路につきました。

検診からちょうど3週間目に差し掛かる時、市の保健センターから電話がかかってきました。
とっさに、乳がん検診で引っかかったのだろうなと思いました。エコー撮影中に入念に見られている部分があったからです。

「先日受けた乳がん検診で要精密検査になっています。乳がん検診は初めてですか?」
「要精密検査ですが、念のためということですので、できるだけ早く病院への受診をおすすめします。」
と、いう内容でした。

正直、この時が一番緊張して、一番怖いと感じました。
「保健センターから電話がかかってくるほど、私は重い病気なのではないか。」と考えたからです。
しかし、ネットで検診後に保健センターから電話がかかってくるという趣旨のことを検索しても出てこず、また、これが私の不安をあおったのでした。

ここは声を大にして言いますが、検査結果によっては保健センターから電話がかかってくる自治体や病院もあります。
あくまで私の推測ですが、電話がかかってくるのは重病だからではなく、検診結果の通知を必ず見てもらい、詳しく検査してほしいから。そして、もしも病気であった場合に早く治療ができるように。という配慮からだと考えています。

電話をもらって数日後、手元に検診結果が届きました。
マンモグラフィーでは異常はないが、検診結果には乳腺エコーでしこりがいくつかあるということが書かれていて、右胸にある5mmほどのしこりが「カテゴリー3」に分類されるため、詳しく検査するように書かれていました。

この「カテゴリー」というのは、病気の進行度合いを示すものではなく、異常がある部分の悪性の可能性を示すものでした。

  • カテゴリー1:異常なし

  • カテゴリー2:良性(がんではない)

  • カテゴリー3:良性、しかし悪性を否定できず

  • カテゴリー4:悪性の疑い

  • カテゴリー5:悪性

  • カテゴリー0:判定不能な場合

ですが、しこりがあると書かれている部分を自分で触っても、しこりがある感じはしません。
触って痛みもないし、乳頭から体液が出ているということもありません。
鏡を見てもおかしいと思う部分はなかったので、本当にしこりがあるのか?という気持ちでした。

精密検査を受ける人のうち、8~9割は良性であるとも書かれていて、少し安心することができました。
そして、私のしこりは5mmほどと小さいようなので「早く治療できれば直すことができるのではないか」と考え、乳腺科を受診することに決めました。

【精密検査を受ける病院への予約】

検査結果には、詳しい検査ができる県内の病院一覧と、今回の診断結果(紹介状になるもの)が同封されていて焦ることなく病院探しができました。

検診結果に同封された病院リストを見た時、少しでも家から近い場所にしようと思いました。
万が一、治療や手術、入院となった時、家族に負担が少ない方がいいだろうと考えたからです。

我が家から最も近い病院に電話すると、1ヶ月半ほど先になると言われ、これもかなり不安になりました。病気の種類によっては進行が速いと聞いたことがあったからです。
この病院は地域の中核を担う大病院なので、予約が多いことも納得でした。

別の病院であればもっと早く見てくれるかもしれないと思い、実家から近い病院へ電話をかけました。
すると、やはり1ヶ月ほど先の年明け、1月4日が最も早い予約だと言われ、これ以上早い日の予約はどこも望めないのかもしれないと思い、そのまま予約しました。

こうして私は、胸に不安を抱えたまま、年末年始を過ごしたのです。
我が家には中学3年の長女がいて、彼女の受験や卒業に影響を与えないかとても心配でした。
検査がある程度進むまで、子供たちには内緒にしながら生活していたので、それも心苦しかったです。

【次回予告】精密検査の流れ

精密検査と診断された後はどうなるのでしょうか?

次回は病院での精密検査の流れを紹介します。
精密検査の内容や費用、痛みはあるかどうかなどについて詳しく紹介します。

気になることがあれば、私が経験した範囲でお答えするので、気軽に声を変えてもらえればと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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渡邉こみつ🐼Webライター
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