雑談成分の減った毎日に社内ラジオを立ち上げてみた話
この記事は ポッドキャスト配信について語る Advent Calendar 2020 - Adventar 21日目の記事です。
2年ほどハマって聞いているポッドキャスト番組「ドングリFM」のなるみさんが音声配信についてアドベントカレンダーを立ち上げたと目にし、うっかり勢いで登録してしまったので4月に立ち上げた社内ラジオについて語らせてください。
思い立ったが吉日で走り始めた
社内ラジオをやりたい!と思い立ったのが4月の頭。リモートワークが続き、オンラインミーティングでは業務上必要な最低限の会話になってしまいがちで、家族以外との会話も減り、とにかく「雑談がしたい」という気持ちがふつふつと湧き上がったのでした。
すぐにざっくりした企画メモを作り、社長に相談。何事も「やってみなはれ」で受け入れてくれた社長の懐の深さには感謝しかありません…
(思いつきをそのまま書きつけた、まさにメモ!)
実は、私自身はさほど社交的な性格とは言えず、日頃から他の人との会話が多い生活をしていたわけではありません。だからこそ、洗面所や給湯スペースなどでふと一緒のタイミングになった人と交わす何でもない会話が好きでした。
そういうわけで、ラジオをやるなら給湯室みたいな場にしたいなと考えていたところ、他のメンバーがいろいろ知恵を絞ってくれ、番組名は『910FM(キュートーFM)』に決まりました。
企画メモを社長に送ったのが4/8、数名のメンバーに協力を依頼して第1回の録音にこぎつけたのが4/14。ここまで1週間弱!
前例もないし、やり方に正解があるわけでもないので、とにかくやってみて走りながら考えようというスタンスでスモールスタートしたのが今ふりかえるとよかった気がします。
ラジオで広がった社内の人間関係
テーマが雑談ということもあり、話題のほとんどは業務とはほぼ関係ありません(笑)。実は、ゲストとして声をかけるメンバーも、社長をはじめ、チームリーダーやベテランメンバーはあえて外しています。(話題的に「この人しかいないでしょ!」でお声がけすることはある)
業務ベースで考えると、チーム外やプロジェクト外ではなかなかコミュニケーションを取る機会のない人もたくさんいて、最近ではSlackに突然あらわれたアカウントを見て「え、誰……?」となることも増えました。
それってもったいないなぁと感じるくらい、特に最近入社したメンバーは面白い経歴があったり、思わずツッコミたくなる特技を持っていたり。なので、あえて新人さんに来てもらい、自己紹介がわりにいろいろお話させていただくという回も作っています。
「あーこんなこと好きなんや〜」
「へぇ、そんな経験をしたことが!」
「意外と○○なんやなぁ……」
などなど。お仕事とはまた違った一面を見せていただけるのも楽しく。また、こんなきっかけでもなかったら、お話する機会もなかったかもしれないなとも思うので、これは社内ラジオをやってみてよかったことのひとつです。入社時期だけでなく、職種やチームも越境して、社内のいろいろなメンバーのことを知っていけるツールとして、これからも続けていけるといいな〜というのが今の私の希望です。
ちなみに各回の配信タイトルはこんな感じです。私のイチオシは、総務メンバーによる社内の推しメンバー紹介回と、某ファミレスと喫茶店のメニューの話をしている回!編集含めて何回聴いたかわからん(笑)
(優秀なタイトル職人に毎回助けられています……)
ラジオをやってみて個人的によかったこと
ラジオをやってみて得られた気づきとして、自分が普段どんな声でどんなトーンで話をしているか客観的に聞く機会が得られたことはとても大きかったです。
声ぐらいはもちろん聞いたことはあったのですが、まとまった分量として、スピーチやプレゼンのように自分だけ喋るのではなく、誰かとの会話をきちんと聞いてみると意外な発見がありました。
・(思っていたより)声がやわい
・(思っていたより)口調がやわい
・(思っていたより)ふんわりした印象を受ける
※上記はあくまでも、「自分で思っていた印象レベル」との比較です。
「自分の喋り方、なんか思てたんと違う……!」というのは結構衝撃で、リモートワークで直接のやりとりは減ったとはいえ、人に何かを伝えるときの自分の声のトーンや言い方をあらためて振り返るとてもいい機会になりました。
以上が、社内ラジオを始めてみて8ヶ月経ったふりかえりです。今のところ社内配信に限定しているので、遠慮なく喋れるというメリットはあるのですが、いずれ社外の人にも聴いてもらえるような回もやっていきたいなと思っています。社内の雰囲気を感じ取ってもらえるいいツールにもなる気がしています。
もともとは、ドングリFMのゆる〜いおしゃべりが好きであんなんいいなと思ったところから始めた社内ラジオなので、きっかけを作ってくださったドングリFMのなるみさん、ナツメグさん、本当にありがとうございます。これからも配信楽しみにしています!
ここからは、具体的にどんな風にやっているかを簡単に紹介します。これから社内ラジオ始めてみようかなと思っている方の参考になれたら嬉しいです。
【参加メンバー】 やりたい人がやるのがいいよね
「とにかく雑談がしたい!」をコンセプトに立ち上げた企画だったので、ひとりでは難しいなと思い、まずは広報のMちゃんに協力をお願いしました。
私をポッドキャスト沼に引きずり込んだ(ドングリFMも!)Kさんは、絶対乗ってくれるやろうと期待してお声がけ。
比較的社歴が浅く、この時点でまだお話したことのなかったNさんは、飲み会で社内ラジオをやりたいと語っていたという話を聞いてお誘いしました。(何事も、願望は口に出してみるもんだ!)
ご自身でもゲーム実況動画などを配信しているDさんは、初回の配信を聞いてすぐにおたよりをくれたメンバー。ゲスト参加を経てMCメンバーに加わってくれました。彼が簡単に音声編集のレクチャーをしてくれたおかげで、全員編集ができるようになりました。(ちなみに、彼もこのラジオを通じて初めてやりとりをするようになったメンバー)
メンバー内での役割分担は特に決めていません。業務外の活動になるので何の強制力もないということもありますが、続けるのにしんどくなっては元も子もないということもあります。必要な作業はそのときにできる人が申し出てやるという方法で今のところは続けられています。
(MCメンバーのSlackチャンネル。これだけでも楽しい)
ちなみにこのメンバー、職種も勤務地も年代も性別も見事にバラバラです。それでも雑談って成立するんだなぁ(成立するからこその雑談とも言える)というのは嬉しい発見でした。
【配信方法など】 やり方は作り込みすぎない
4月から始めて今日までで19回配信しました。だいたい1ヶ月に2本強のペースですね。
Zoomのレコーディング機能を利用し、その音声を編集して配信しています。生配信というアイデアもあったのですが、時差のある海外拠点メンバーがいたり、好きなタイミングで聞いてもらえる方がいいねということで録音配信にしました。
(楽しすぎて喋りすぎる回もある…ゲストの引き出しがすごすぎる!)
録音機材などは特に揃えていません。各自におまかせ。
編集はAdobe Audition。業務上、Adobe CCを契約しているメンバーがほとんどなので使いやすいという理由から。編集は長すぎる間を詰める・最初と最後にBGMを入れる・話の転換点でSEを入れる、くらいで作業が負担になりすぎないことを目指しています。作業始めるといくらでも細かくやってしまいたくなるので、やりすぎないように気をつけています。
Adobe Auditionを触るならAdobe CC道場のAudition講座もぜひ参考に。超有名ポッドキャストのBackspace.fmのドリキンさんと松尾さんが喋ってます!イケボでほんと好き…
社内での告知方法など
各回とも、配信タイトルや参加メンバー、参考リンクなどをShow NotesとしてDropbox Paperにまとめ、配信日(これも決まってない。編集が出来次第で配信)に全社チャンネルでリンクを共有しています。ちなみに音声ファイルはDropboxにアップし、Paperに埋め込みリンクを貼ることで共有しています。社内限定のラジオなので、ポッドキャスト配信プラットフォームなどは使用していません。
Show Notesは最初にKさんにおすすめされたポッドキャストRebuild.fmを参考にしています。常連ゲストのみなさん含め、ほんと大好きな番組。
全社チャンネルでの案内とは別にラジオ専用のSlackチャンネルも作り、感想を投げてもらったり、そこからおたより受付のGoogleフォームに飛べるようにしています。
(おたより来るとMCメンバーめっちゃ盛り上がります!とても嬉しい。)
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
聴くのも楽しい、作るのも楽しい、音声配信の世界。ぜひ、あなたもよきポッドキャストライフを!