Uptempoを語る。極東の島国から①
きっかけはこのツイートだった。
ヨーロッパをはじめ世界中のフェスで大流行し、Hardtunes等の通販サイトでもランキングを独占し続けているジャンル、
UPTEMPO HARDCORE(以降、Uptempoと呼ぶ)。
筆者は2018年頃から数年間、Uptempoを追い続けてきた。
ほぼ200BPMを超える爽快感、身体を震わすディストーション・キック、多彩なサンプリング、他ジャンル融合。
シンプルながら奥深いUptempoというジャンルに惹かれ、DJや作曲も不定期に行う程となった。
「何だかんだUptempoの歴史も長いし、纏めてみたら更に魅力を見出せるのでは?」
現地でシーンを直に観ている訳ではないが、
日本でUptempoを聴き続けた私なりに、この歴史10年を分析し、振り返ってみたいと思う。
あくまで私個人の視点となるので、予めご了承頂きたい。
まずUptempoの起源に関しては、こちらの記事を参考にしている。
長年シーンで活躍し続けるアーティスト、F.Noizeの貴重な日本語訳インタビューだ。
記事中で述べられている曲は、恐らくこのAndy The Core Vs. F.Noize - Sentencedだろう。
今聴いてみても、キックとスクリーチ、ボイスサンプリングの塩梅が絶妙なトラックだと分かる。
2013年リリースなので実に10年前である。F.NoizeもAndy The Coreも、今なおUptempoを作り続けている尊敬するアーティストだ。また追々彼らの曲も紹介していきたい。
今回は導入編という事で、2015年以前のUptempoに欠かせないアーティストを取り上げたい。
この頃はMainstream Hardcoreとの分化が始まった時期で、壮大なシンセリードを交えたトラックが色濃くリリースされている。
代表的だと考えているのは、Destructive Tendencies, というユニットだ。
先ほどの2人とも合作していたり、あのJoey Riotがメンバーに居たり、精力的に活動していた。
そこでお勧めしたいのは、Anarchic AlliancesというEPである。
F.Noize, Andy The Core, Hardbouncer達と合作した、当時を象徴するEPである。ぜひ聴いてみて欲しい。
Amenoの大胆なサンプリングとフェス映えするビルドアップ、Drug & Alcohol Abuseのノイジーなキック、Destinyの煽情的なサンプリング、名盤だ。
ここからBPMが高速化していき、より歪んだキックに特化した曲構成へと、時代が変化していくのである。
そのパラダイムシフトが起きた、2016年については次の記事で触れたいと思う。
2012年と更に前ではあるが、彼らのThis Is Your Moment EPもおすすめ。
キック、スクリーチ、サンプリングと、完全ではないがUptempoの片鱗を感じる3曲が並んでいる。
【最後に】
Uptempoは、キックの鳴りが肝心だ。
低域を確保できるオーディオ機器を用意する事はもちろん、是非クラブでも聴いてみて欲しい。
今月24日、Uptempoに特化したイベントがあります。DJするので是非来てね(宣伝)
また、筆者は普段、秋葉原のeイヤホンという店舗で試聴してからオーディオ機器を購入している。
自分自身の納得できる鳴りを探してみて欲しい。楽しいぞ
C!PHER
(サイファーと呼んでください)
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