ステーキ持つ人分析④
僕がCIOになって最初にやったのはステークホルダ分析だったという話をしたわけですが、以下の6つの視点で最初に掘るという話をしました
何に重きを置いている?
敢えてその人の座右の銘を挙げるとすれば何?
どういう性質?リスクTake型?リスク回避型?
専門領域は何?
弱みは?
戦略を持っているか?持っているならその目標は何か?
何故上記6つなのか、自分なりの考えを残しておきます
今回は、
戦略を持っているか?持っているならその目標は何か?
に触れたいと思います
生存戦略(笑)
世の中にあるほとんどの業種/職種/業務でITが利用されている今日では、いかなる領域においてもCIOの貢献・活躍が期待されます
田舎の会社に限らず、ITに係る環境・規則の整備が遅れている会社で新設されるCIOという役職に対しては、
”CIOって何か凄いことをやってくれる人らしい”
という認識だけが先行していて、採用したらすぐに成果を出してくれると考えられています
つまり、その期待値に対して著しく乖離したパフォーマンスを上げた場合、直ぐに首になります(笑)
ですので、まず周囲の役員連中が中長期事業目標の中で達成しようとしている目標を把握する必要があります
お前の発言おかしくね?
”戦略を持っているか?持っているならその目標は何か?”
って書いてんじゃん
目標から確認するの?書き間違えたの?
はい、暗黙の前提にしてしまい、記載していなかったものがあります
私が押さえていった順番は、
①会社の中長期事業目標
➁それを達成するための担当部門の戦略(目標)
③実現するための短期(今期、次期)目標
になります
この、①を記載していませんでした
➁と③押さえるってどういうこと?
とりあえず説明して貰います
ITに期待していることも併せてヒアリングします
中には「期待していない」とかいう人は稀ですが、とりあえず否定せずに話を聞いておきます
「リードからの成約率7割確保」「製造原価20%削減」など、それぞれの担当業務に与え(られ)ている漠然とした目標しか話をされない場合、現状の分析が十分に出来ていない可能性がありますので、そこから始めなければならないことが分かります
一方、それらを達成する為の複数年の計画について話をされた場合は、その役員さんは(具体的な)案をお持ちなのだと分かります
要は答えを持っている状態なので、ヒアリングすることでシステム要件をかなり具体化することが可能です
会社として何を優先するべきかは、その会社の方針に拠りますが、早く事業部門に対して貢献し、成果を上げようと思ったら、後者から手を付ければすぐに首にならなくて済むでしょう
優先する、ということと、早く成果を上げる、ということは別に矛盾しませんので、早く結果を出すための仕事をこなしつつ、会社の優先事項に注力していく、というのが基本スタンスになると思います
うちの会社、中長期経営戦略ないんだけど?
お疲れ様です(笑)
私の会社もBSCはありませんでした
なので自分で勝手に作りました(今も私が作っている)
会社の基本的な目標は、普遍的なものになると思います
なので、最初はWeb上からそれっぽいものを参照して作れば良いと思います
これも後から記事に書こうと思いますが、BSCで一番大切なのはKGIとKPIの設定です
ここが腐っていると、事業の状態を客観的に把握したり、目標に対する進捗状態が分からなくなってしまい、なんとなく凄いことをやっている気分がするだけの無意味なものになってしまいます
よく、BSCは意味がない、という発言を目にしますが、それは特にKPIの立て方が悪いからそうなっているだけではないでしょうか
とまれ、BSCを理解し、BSCに対応した部門の戦略目標を把握、短期目標を確認することは、CIOとして仕事の内容と優先順位付けをする上で必須の作業になります
ステークホルダ分析を行うタイミングでそこまで確認を取るようにすると、その後動きやすくなりますし、部下に対して仕事を振る際に動機づけをキチンとして挙げることが出来るようになります
部下に、経営に貢献するために仕事をするという、いわば働き甲斐を与えてあげるためにも、ステークホルダ分析とそれを通して行う事業戦略の把握は必須と言えます
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