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デザイン部で20%ルールを導入した話

この記事は事業会社で働くデザイナーを中心としたコミュニティInHouseDesignersのアドベントカレンダーの記事です。

弁護士ドットコム本部デザイン部の内藤です。
在宅勤務が導入され、働き方が大きく変わった一年になりました。今年もデザイン部の活躍を振り返りつつ、記事を書いてみたいと思います。

2018、2019年に行ったデザイン部での振り返りから多くのステキな施策が生まれ、大きな成果を上げてきました。そんなステキな施策の成果の後押しもあり、2020年はデザイン部に大きな変化が訪れました。

Design Focus Day、20%ルールの導入

昨年までデザイン部ではデザイン部タスクとして、社内横断のデザイン業務を週一時間のリソースで実行してきたのですが、それが大幅に拡大することになりました。

今期から週一日(金曜日)のリソースを使ってデザイン部主導の施策を行うことができるようになりました。いわゆる20%ルールです。
開発部ではすでに20%ルールをTech Focus Day(TFD)として採用していたので、それに習ってDesign Focus Day、略してDFDとしました。

試される自走力

デザイン部として何を目的とし、何を行うか、全ては僕たちに任されました。一見、丸投げに聞こえてしまうかもしれませんが、信頼がなければこんな仕事の任せ方はできません。社内横断のデザイン業務の実績への信頼により勝ち取った週一リソースと言えると思います。

一方で、事業目標から案件が生まれるのが今までの流れだったので、デザイン部から案件を生み出し、事業目標に貢献するという逆流する流れを作る必要があり、DFD導入当初は戸惑いも多かったのも事実です。
まずは、DFDの優先度や何のためにDFDをやるのか、という根本的なところから定義をしていきました。

DFDの目的を定義し、デザイン部から案件を生み出す

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弁護士ドットコムは歴史の長いサービスとなり、その成長過程でたくさんの施策を反映してきたので、ソースも複雑化を極めていました。
同時に、さらなる事業成長を目指すためにも、ユーザー体験を最大化する施策を考える文化やノウハウが必要な状況になっています。

そこで、DFDの目的を社内の課題解決として定義し、プロジェクト(主務80%)外の領域で事業貢献を行うこととしました。

目的とデザイン部のみんなのやりたいこと・挑戦したいことをすり合わせていくうちに普段から課題感を持っている領域で直接的・間接的に社内の課題解決に貢献できそうな下記の二つのプロジェクトが生まれました。

リファクタリングPJ
既存コードの改善を行い、改善施策の実装速度向上の基盤を作成
サービスデザインPJ
弁護士ドットコム本部がサービスデザインに取り組む土壌を作る

それぞれ主務のPJでは行っているケースもありますが、サービスを横断したメンバーで取り組むのは初めてでした。

DFDの取り組みと成果

リファクタリングPJでは、ソースをきれいにするだけでは事業貢献にならないという視点で最初に着手したのがモバイルユーザビリティの改善です。サーチコンソールで出ていたエラーを大幅に削減し、スマホ化が遅れていたページに対応するなど、物凄いスピードで環境整備が行われました。

サービスデザインPJでは、最初にサービスブループリントを作り、既存サービスを可視化することからはじめました。社内のエキスパートインタビューを行い、サービスの全体俯瞰図を作ることで今まで暗黙知になっていた部分が見えてきました。

対象とするサービスが大きいため、下期も引き続きリファクタリングPJ(若干、PJ名とギャップがありますが)は続行しています。

振り返りを実施

DFDを導入し、成果を出すことができました。下期の取り組み方を決めるにあたって上期の振り返りを実施しました。
デザイン部のみんなから出た声・アイディアを一部紹介します。

Keep
・週一だけど、しっかり成果が出せている
・普段接点のないメンバーとの仕事は楽しい
・プロジェクトで関わらない媒体に触れることができて学びがあった
・相談タイムを利用して色々決まった
わかったこと
・構造を覚えるのに時間がかかる
・在宅ということもあり、困ってることに気付きにくい
・黙々と作業したのでみんなの進捗が見えにくい
・作業時間にバラツキがある
Try
・ペアでデザイン、コーディングしてみる
・目的別にチームを分ける
・ガイドラインの整備も併行
・Discordで日中いつでも入れる部屋を作ってわいわいする

これらを踏まえ、下期は目的を再設定し、チームを分けつつ、ワイワイ相談しながら進める体制ができてきました。デザイン部という組織で横軸の連携を深めることでナレッジチェーンが強化されています。
DFDで得た知見を個々が関わっているプロジェクトに活かすなど、それぞれをより良くするための相互作用も起こっています。

まとめ

20%ルールとしてDFDを導入しましたが、個人のスキルアップだけ考えるような施策は生まれませんでした。デザイナー全員が事業貢献、他者貢献の目線を持っていることを改めて知ることができました。

そして、自由度が高い状態は自走できるメンバーにとっては動きやすいですが、組織として日が浅い、案件待ちなマインドだと逆に辛いことにもなり得ます。DFDが成果をあげているのは弁護士ドットコムのデザイナーの自走スキルが高いおかげだと改めて感じることができました。

同時に、デザイナーの働き過ぎには注意が必要で、20%ルールが巷で言われる120%にならないようにDFDの進め方や役割の再定義をしていきたいです。

未来への投資になる今回の二つのプロジェクト、さらに別の何かが生まれるかも?と、今後の動きにとてもワクワクしています。

2021年は大きく変化する年になります。デザイン部も大きく成長し、さらなる飛躍を目指して頑張ります。

最後まで読んでいただき有難うございました!

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