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『漁港口の映画館 シネマポスト』では今週末18 日(土)より七里圭監督作品から最新作『ピアニストを待ちながら』と2004年に制作された初長編作品『のんきな姉さん デジタルリマスター版』の2作品が公開となります。

『漁港口の映画館 シネマポスト』
館前掲示板

七里監督とは私が東京で仕事をしていた折、制作会社で一緒にプロデューサーを務めていた棚沢努さんから七里監督の凄さ、素晴らしさをよく聞いていました。棚沢さんは既に七里監督とは親交があり七里監督作品のサポートをされていました。
まさにその当時に制作中だった作品が『のんきな姉さん』でした。
ビッグコミックスピリッツに連載等で人気漫画家の山本直樹原作の実写化であり、加えて森鴎外『山椒大夫』と唐十郎の戯曲のエッセンスを注入した独創的な世界観を構築して、その後に制作される『眠り姫』の原型のような作品が『のんきな姉さん』と言って良いかもしれません。
耽美、幻想、ナンセンスユーモアが詰まった、時代感を何処か超越した空間美がある作品です。未見の方には凡そ興味深いものがこの段階で生じていることを期待します。
今回、デジタルリマスター版として蘇った本作品を初公開から20年ぶりに自身の映画館で上映できる機会を得て、感慨ひとしおです。

最新作の『ピアニストを待ちながら』は『のんきな姉さん』の延長線上の最先端に位置するものでしょう。
それは夢か現(うつつ)かという作品軸を強化した劇映画の手法を活かした七里監督ワールドへの誘いに視聴側は試される、または没入させられることになると思わずにはおれないからです。

先述した『眠り姫』を8年前に下関での上映を企画した際に、初めて七里監督とお会いさせていただいて以来、折に触れ関係性を大切に、そうしたある種の結実が最新作の『ピアニストを待ちながら』であり『のんきな姉さん』の上映に繋がります。
七里監督にとっての現在進行系を下関で触れることのできる邂逅に他なりません。

七里監督は18日(土)の16時半と19時半の回上映終了後、そして翌19日(日)10時半の回上映終了後に舞台挨拶トークイベントの為、シネマポストへの来館が決まっております。
一筋縄ではいかない七里圭監督作品に触れた後に監督御本人が至近距離で対話のように作品解説されるというのは、非日常を堪能できるに充分です。

とりとめのない七里圭監督作品『ピアニストを待ちながら』と『のんきな姉さん デジタルリマスター版』についての告知ではありましたが、数日後には七里監督を交えて観客の皆さんとアート空間を共有できる喜びに緊張と躍動が混在しています。
スケジュール詳細等はシネマポストの公式ホームページをどうぞご覧ください。

【『幽霊はわがままな夢を見る』上映情報】
1月11日小田原シネマ館でのグ スーヨン監督と栃木プロデューサーによる舞台挨拶が無事終了いたしました。

同館での上映は23日までとなります。
また下関リバイバル上映は1月16日までとなります。
最新情報は公式ホームページか公式Xをご参照ください。


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